Kiekert AG 2017年12月期の動向

近年の動向

業績

-2017年12月期の売上高は830百万ユーロ。

合弁

-同社は、KwangJin Sanggongとの合弁会社を韓国に設立すると発表した。新会社の名称はKwangJinKiekert Latch(KKL)で、京畿道の華城市に拠点を置く。KiekertとKwangJin Sanggongの折半出資で従業員数は120名、韓国の主要自動車メーカー向けにドアクロージャーシステムを生産する。(2017年2月20日付プレスリリースより)

-韓国のKwangjin Sanggongとの合弁で韓国・京畿道の華城 (Hwaseong) 市にKwangjin Kiekert Limitedを設立する。この新会社は総額2,400万米ドルを投資し、同市にドア部品の生産拠点を建設する計画。なお、Kwangjin Sanggongは慶州 (Gyeongju) 市に本社を置き、ドアモジュール、ドアラッチ、ドア開閉システム、ウィンドウレギュレーターなどを生産している。(2016年11月17日付プレスリリースより)

買収

-2015年8月、中国でドア、フード、トランク用のロックシステムを生産するHenan North Xingguang Locking Systemsを完全子会社化したと発表した。同社は2005年よりHenan North Xingguangの少数株式を保有していた。河南省鄭州 (Zhengzhou) に位置するHenan North Xingguangの生産工場の面積は約14万平方メートル。今後は 「Kiekert China Zhengzhou (KCZ)」 として経営される予定。今回の買収により、Kiekertのアジア市場における自動車用ロックシステムのシェアは最大20%に達する見込み。2005年設立のHenan North Xingguangの従業員数は550名、2014年の売上高は57百万ドルだった。(2015年8月20日付プレスリリースより)

受賞

-2015年6月、Fordより 「Silver World Excellence Award」 を受賞したと発表した。(2015年6月29日付プレスリリースより)

見通し

-2017年12月期、売上高900百万ユーロを見込んでいる。

研究開発費

-2015年12月期の研究開発費は28百万ユーロ。

研究開発体制

-研究開発に従事するエンジニアは約450名

研究開発拠点

-研究開発は主に下記7拠点で実施

  • 米国ミシガン州 Wixom
  • メキシコ Puebla
  • ドイツ Heiligenhaus
  • チェコ共和国 Prelouc
  • 中国 常熟市
  • 韓国 ソウル
  • ロシア Naberezhnye Chelny

-2017年末、スイス Lamoneに新しく開発拠点が建設された。自動車製品における電子的なコンセプトに対応するためのソリューションに特化した

製品開発

自動クローザー機能付きトランクラッチ

新しいトランクラッチを開発した。小型、軽量なこの製品は優れたドア閉扉音と高い安全性能を備えており、自動クローザー機能による電動開閉を実現している。この技術の開発は2014年に開始、2015年末に設計、測定、検証を完成させた。2016年から同社の中国常熟工場で量産している。(2016年11月28日付け各種リリースより)

「i-protect」ドア用ブレーキシステム
-車のドア用ブレーキシステム 「i-protect」 を発表。このセンサーベースのシステムは、ドアが開く際に別の物にぶつからないように自動でドアをストップさせる仕組み。これによりシートメタルの損傷や保険金請求を減らすことができるという。(2015年7月21日付プレスリリースより)

「E-Latch」 ドア開閉コンセプト

-2015年ジュネーブモーターショーにおいて、ドア開閉のコンセプトとして新しい電動ラッチを発表する。Rinspeedの新型 「Budii」は、KiekertのEラッチによりハンドルを使わずに電動でドアを開けることができる。このコンセプトカーは、外側のドアハンドルが付かない設計となる。Eラッチをベースとしたこのコンセプトは、ハンドルをドアに統合したり、ハンドルをなくしたりと、幅広いスタイルおよび設計の選択肢を自動車メーカーに提供する。ドアの外側にあるタッチセンサーに触れるだけで、ドアが自動で開く仕組みとなる。(2015年3月3日付プレスリリースより)

2015年上海モーターショー出展製品
-2015年上海モーターショーに世界で初めてLEDを使用した自動車用ロックシステムを出展。LED警告灯がラッチに統合されており、他の車両からも認識しやすくなっている。アジア太平洋地域向けに専用開発したBetaラッチプラットフォームも展示。このプラットフォームは様々な用途に適用でき、電子式オープニング機構やモジュール式パワークロージング機能を追加することも可能。(2015年4月21日付プレスリリースより)

LEDラッチ

-2014年10月、LEDラッチを開発したと発表。ロックシステムとライトを1つのドアラッチに統合し、安全・セキュリティ両面の課題に対応する。従来の製品では、ドア警告灯がサイドドアパネルに搭載されていたが、同社は今回、ラッチに直接ライトを統合。ドアがどの位置に開いていてもドア ラッチに内蔵された警告灯が見えるようになっている。同社は2013年末にLEDラッチの開発をスタートした。すでに生産体制が整っており、どのタイプの車両にも搭載が可能となる。同社は現在、複数の自動車メーカーと交渉を進めているという。(2014年10月9日付プレスリリースより)

ラッチ新製品

-2014年8月、2世代のモデルにわたって開発してきた新開発のラッチが、現在商品化されているラッチに比べて、同様の機能性を維持しながら 40~50%の軽量化を実現したと発表した。最新世代の高級車や量産車においては、1台あたり1~3kgの軽量化となるという。また、システム構造の最適化により、それぞれのプラットフォームで必要な設置スペースを15~30%削減した。(2014年8月29日付プレスリリースより)

-大型商用車向けのトラック用ラッチを開発。ユーザーの要望に応じて、セントラルロッキング、盗難防止、スイッチ、センサーなどさまざまな快適機能を追加することができる。従来のトラック用ラッチに比べて1台あたり約30%の軽量化を実現しながら、高い堅牢性により法令で定められた基準の2倍の剛性を持つ。取り付け位置も調整ができるため、どのドアにも統合が可能になるという。(2014年8月25日付プレスリリースより)

-2014年4月、中国で開発した 「Beta」 ラッチの新しいモジュール式ラッチプラットフォームを開発したと発表した。生産は、江蘇省の常熟 (Changshu) 工場で行う。このサイドドアラッチのプラットフォームは、先進的なシステムアーキテクチャや高い堅牢性を備えるとともに、スマートフォンとほぼ同サイズとなる小型化を実現している。(2014年4月16日付プレスリリースより)

特許

-2017年12月末時点、2,000件を超える特許を保有。

海外投資

<チェコ>

-チェコPreloucにある開発・生産拠点の拡張を進める。過去10年間で、このラッチ工場には40億チェココルナ (約168.4億円) が投じられており、累計で350百万ユニットを生産した。従業員数は2,600名まで倍増している。この投資計画には、2017年に完成する試験センターの建設も含まれる。Kiekertは、Prelouc拠点のロックシステムの年産能力を2013年の35百万ユニットから2016年に50百万ユニットに増強する計画。同拠点の年間売上高は80億チェココルナ (約336.7億円) で、2013年から30%増加している。(2016年8月17日付プレスリリースより)

-チェコ共和国Preloucにおけるラッチの生産拠点で新工場を開設したと発表。9カ月かけて建設された2階建ての建屋により、生産エリアは10,000平方メートル拡張され、約55,000平方メートルとなった。生産ライン7本を追加し、サイドドアラッチの年産能力は現在の2,200万個超から3,500万個超に引き上げられる見込み。投資額は約14百万ユーロ。(2014年1月9日付プレスリリースより)

<米国>

-2016年中に1百万ドルを投じて、米国ミシガン州のWixomにある開発・製造センターの拡張を開始したと発表した。これにより2013年以降、試験施設および試作品開発施設の拡張と生産能力拡大に向けて、合計2.2百万ドル超を投じることになる。2016年のドアラッチモジュールの生産能力は、2013年の35万ユニットから約3倍の100万ユニット超まで増加する見込み。施設は現在の50,000平方フィートから15,000平方フィート拡張される予定。同拠点では、従業員120名がデジタル化、モビリティ、利便性、都市化など市場動向に対応する製品の開発に従事している。このWixom拠点における年間売上高は、姉妹工場のKiekert Mexicoとあわせて約200百万ドルとなっている。(2016年6月14日付プレスリリースより)

<中国>
-2015年11月5日、中国常熟市の生産拠点で記者発表会を開催し、今後中国での投資を拡大すると宣言した。2015年の全社売上高は60億元を見込んでおり、そのうち中国市場での売上は8.4億元に達するとしている。同社は2015年、鄭州の河南北方星光機電有限公司 [Henan North Xingguang Locking Systems] を買収したが、これをKiekert China Zhengzhou (KCZ) として常熟生産拠点と統合し、生産工程、品質基準などを管理する計画。(2015年11月18日付け各種リリースより)

-2015年8月、中国でドア、フード、トランク用のロックシステムを生産するHenan North Xingguang Locking Systemsを完全子会社化したと発表した。同社は2005年よりHenan North Xingguangの少数株式を保有していた。河南省鄭州 (Zhengzhou) に位置するHenan North Xingguangの生産工場の面積は約14万平方メートル。今後は 「Kiekert China Zhengzhou (KCZ)」 として経営される予定。今回の買収により、同社のアジア市場における自動車用ロックシステムのシェアは最大20%に達する見込み。 2005年設立のHenan North Xingguangの従業員数は550名、2014年の売上高は57百万ドルだった。(2015年8月20日付プレスリリースより)

<ロシア>
-ロシア連邦管区内に位置するタタールスタン共和国のNaberezhnye Chelnyに新工場を開設した。主に自動車用ロックシステムの生産を行う。従業員数は約30名で、生産の立ち上げに向けて準備を進めている。(2014年5月13日付プレスリリースより)