Eberspaecher Holding GmbH & Co.KG 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2009年
12月期
2008年
12月期
増減率
(%)
要因
売上高 1,342.0 2,239.9 (40.1) -
エキゾーストテクノロジー部門
売上高 1,136.9 1,926.5 (41.0) 1)
車両用ヒーター部門
売上高 205.1 313.4 (34.6) 2)

要因
1)
-世界経済危機の影響は、全ての地域に深刻な影響を及ぼした。しかしながら、地域により影響の大きさに差があった。売上の中心となる欧州での売上高は 39.7%減。北米では、General MotorsやChryslerの破産によりさらに厳しく51.0%減。南アフリカではの新製品の発売や為替レートが対ユーロで恩恵を受けたことにより他 の地域よりも減少が抑えられた。BRICsでは、ほぼ前年並。これは新興経済国での景気後退の期間がかなり短く、その影響も軽微だったことと、さらに同社 が同地域での活動を拡大したことによる。

-上半期の困難な状況の後、下半期、売上高は乗用車の需要が世界的に回復したことにより、再び上昇を始めた。

2)
-全ての地域で程度は違ったものの金融危機による落ち込みの影響を受けた。厳冬により第1四半期の売上高はいくらか順調だったが、第2、第3四半期になる と大幅に落ち込んだ。これは季節要因によるが、一方で金融危機の深刻さが明らかになった。第4四半期の売上高は季節的要因による回復はみられたが、前年の 水準には達しなかった。

受注

-Volkswagenの「Passat」ディーゼルモデルに尿素SCR式排ガス後処理システムを供給中。この車両は欧州排出ガス規制「EURO 6」をクリアした「Blue TDI」エンジンを搭載。また同社の尿素SCRシステムは、米国排出ガス規制「Tier 2 Bin 5」に対応した「Mercedes-Benz ML 320」「GL320」「R320」の「BlueTec」搭載モデル(米国仕様車)にも採用されている。(2009年8月発行プレスリリースより)

合弁会社

-Bosch、Deutzとディーゼル排気制御システムを扱う合弁会社を設立することで合意。建設用・農業用機械および商用車向けに、ディーゼル排気後処 理システムモジュールを供給するのが目的。新会社の名称は「Bosch Emission Systems GmbH & Co. KG」で、ドイツStuttgartに本社を置く。2010年1月に事業を開始し、2010年第3四半期から本格生産を開始する予定。(2009年12月 10日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
合計 79.2 82.6 70.2

研究開発拠点

-Esslingen(ドイツ)、Unna(ドイツ)、Paris(フランス)、Novi(米国)、Pune(インド)

研究開発活動

エキゾーストテクノロジー部門
-排気ガスシステム内の熱を全面的に管理する燃料プロセッサーや雑音の削減、特有の音響デザインに対応するアンチサウンドを使用したアクティブサウンドマ ネジングマフラーシステムをさらに改良。同様に製造過程や顧客にとって利点になる既存製品の最適化がかなり進展した。例として、ストリップ付き軽量マフ ラーの設計がある。

燃料燃焼自動車ヒーター
-燃料燃焼自動車ヒーター(パーキングヒーターシステム、補助ヒーター)の開発活動は、モジュールとして様々なアプリケーションに使用される Hydronic2パーキングヒーター機能の更なる開発に焦点を置いた。開発作業はエネルギー効率の最適化、寿命、代替燃料の互換性を中心に実施。研究活 動の焦点の1つは、燃料電池用改良残留ガスバーナーの開発。研究プロジェクトの一部として開発されたこの技術を応用した製品は、例えば商用車などに搭載さ れる発電を目的とした製品として量産が計画されている。

電気自動車ヒーター
-電気自動車ヒーター分野では、新しい種類の温水ヒーターや暖気ヒーターの開発ならびに改良に焦点を置いた。

製品開発

排気マニホールド
-新型の排気マニホールドを開発。直列6気筒ツインスクロールターボエンジン用で、2009年11月に発売予定の車両に初めて搭載される。(2009年8月発行プレスリリースより)

排気システム
-ステンレススチール製の排気システムを開発したと発表。ThyssenKruppから供給を受けている「Tailored Strips」を使用することで軽量化を実現した。(2009年8月発行プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
合計 38.1 65.2 47.3

海外投資

<米国>
-米国ミシガン州に投資を行い、商用車向け排気ガス後処理システムの生産能力を増強した。Brighton工場の改修を行い、2009年後半から新型の尿 素SCRシステムを生産開始する計画。また、同システム用キャニングの製造拠点として、Wixomに新工場を開設した。(2009年7月22日付プレスリ リースより)