業績	（単位：百万ユーロ）

	2011年 12月期	2010年 12月期	増減率(%)	要因
全社
売上高	6,006.5	5,481.4	9.6	1)
営業利益	505.4	430.6	17.4	-

要因
1) 全社
-2011年12月期の売上高は、前年比9.6%の増加。事業買収および売却効果(15.2百万ユーロ)と為替効果を除くと、同10.9%の増加。ほぼ全ての事業における売上増加が寄与。

自動車関連事業の概況

シーリング製品
<Freudenberg Sealing Technologies>
-欧州と米国の自動車メーカーおよびサプライヤーの売上が堅調。特に米国は顕著な成長を見せた。
-省エネルギーシーリングコンセプト "LESS (Low Emission Sealing Solutions)"製品、特殊材料で製造した低摩擦シールが前年に引き続き、取引先から良好な反応。

<NOK-Freudenberg Group China>
-中国では、2010年の末に政府による販売補助金政策が終了したため、自動車産業の成長は前年比で軽微なものとなった。しかしながら、2010年の末にかけて、欧州の自動車メーカーから新規受注を獲得するなど、自動車市場からの受注が大幅に増加した。
-戦略的に重要な中国自動車メーカーのニーズに沿った製品開発をすることで、受注を獲得し市場シェアが大きく伸張した。

防振製品
<Vibracoustic>
-2011年の売上は、過去10年間で最大規模の増加。世界規模で自動車産業が成長し、新規受注が増加したことが寄与。
-BYD Daimler New Technology Cp. Ltd.より、EV用モーターマウントを受注。
-GMの北米向け最上級モデルに同社の防振エアスプリングを受注予定。
-欧州において、最大級のプラットフォーム用製品を受注。
-中国、欧州、インドおよびNAFTA加盟国でシャシー部品とエンジンマウントを受注。

売却

-2011年7月1日付けで、アクチュエーター部門をイーグル工業へ譲渡することで合意したと発表。同部門は、Freudenberg NOK Mechatronics (FNM)の一部。FNMは、Freudenberg とNOKによる合弁会社で、2002年に設立。FNMのアクチュエーター部門には、従業員101名が勤務。製品開発および経営部門はドイツ、生産はハンガリーを拠点としている。(2011年7月1日付プレスリリースより)

-イーグル工業は、ドイツの排ガス制御用システム部品メーカーを買収した。買収価額は1200万ユーロ(約13億7千万円)。欧州の自動車メーカーとのビジネス実績を持つ現地企業を買収することにより、欧州ビジネスの拡大につなげる。イーグル工業が買収したのは、シーリング関連部品やメカトロニクス部品大手のフロイデンベルグ社の子会社。(2011年7月30日付日刊自動車新聞より)

-ElringKlingerに対するシリンダーヘッドガスケットおよびエキゾーストガスケットのOEM事業売却を、2011年1月1日付で完了したと発表。同事業は生産拠点をドイツのEurasburgとGeretsried-Gelting、フランスのChamboretとNantiat、イタリアのSettimoに置いている。(2011年1月5日付プレスリリースより)

合弁事業

-同社とTrelleborgは、折半出資による合弁会社を設立する契約を締結したと発表。小型・大型自動車向けに、防振製品の生産を行う。2011年1月17日付で発表した通り、新会社はTrelleborg Automotiveの防振製品事業と、Freudenberg傘下の同事業Vibracousticで構成。なお、Trelleborg Automotiveの防振製品事業は、従業員約5,200名を抱え、2010年度の売上額は約70億ユーロ。一方、Vibracousticの従業員数は約3,100名で、同年度の売上額は約6百万ユーロとなる。(2011年12月22日付プレスリリースより)

研究開発費

（単位：百万ユーロ）

	2011年12月期	2010年12月期	2009年12月期
合計	205.4	181.3	170.9

研究開発体制

-研究開発関連の従業員数(2011年12月期)：2,187名
-Freudenberg Forschungsdienste KGはグループ会社の研究開発を専門で実施。

研究開発活動

-ラバーメタルシールに使用されるスティールリングの新製法を開発。従来のプレス加工ではなく、レーザー溶接を用いることで、鉄の消費量を最大70%削減することが可能。2011年に、同製法で「Der Deutsche Innovations preis」を受賞。

国内投資

<Freudenberg Sealing Technologies>
-2011年秋、BerlinのAdlershof地区に新工場を設立。投資額は約20百万ユーロで、約200人が勤務。自動車用および工業用ドライブシャフトに使用するサーモプラスチックエラストマー製アクスルブーツ、シャシーおよびステアリング機構用シーリングベローズなどを製造。

海外投資

<Freudenberg Sealing Technologies>
-2012年はブラジル、ロシア、インド、中国のBRICs諸国に集中投資をする見込み。

<NOK-Freudenberg Group China>
-トランスミッション用ピストンシールおよび蓄圧器の製造拠点を、2012年末に設立予定。

<Vibracoustic>
-エンジンマウントおよびシャシー用部品の製造拠点をメキシコ Queretaro州に設立。自動車メーカーの製造拠点の近接地に設立することで、商機の拡大を図る。

<Freudenberg Filtration Technologies>
-同部門は日本バイリーン株式会社と共同で中国南西部、成都に自動車用フィルターの新工場を建設中。2013年に操業開始予定。