Benteler 2008年12月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万ユーロ)
  2008年
12月期
2007年
12月期
増減率(%) 要因
グループ全体
売上高 6,327 6,319 0.1 -
自動車部品部門
売上高 4,580 4,772 (4.0) -

シャシーシステム製品グループ
-シャシーシステム製品グループは、5%減少。
-モジュール製品の売上は減少。主要取引の納入先の1社が材料を直接購入に切り替えたため。
-カナダの工場閉鎖も売上減少の要因の一つ(顧客が2007年末で生産中止)
-スペインでモジュールの新規受注。スペインにVW PoloおよびSeat Ibiza向けモジュール組立工場を建設。
-2008年のシャシー部品生産は、前年度と同水準。

構造製品グループ
-構造製品グループの売上は、前年度と同水準。
-他の事業ユニット同様、外部顧客向け売上は減少。しかし、この減少分は他の製品グループへのプレス部品納入によって相殺。

エンジン・排気システム製品グループ
-2008年のエンジン・排気システム製品グループの売上は、前年度比16%減。
-生産台数の減少に伴い、排気システムの売上は特に北米で大きく下落。
-エンジンマネジメントや燃料供給用部品に関しては、最近の経済状況に伴う近年の製品ミックスの変化により売上高は減少。
-2008年、エンジニアリングサービス製品グループの事業は他の製品グループに移管された。よって、売上の対前年度比はない。


合弁事業
-欧州のカーボンファイバーメーカーであるSGL Groupと合弁会社を設立。独Paderbornを本拠地とするその新合弁会社Benteler SGL GmbH & Co. KGに、自動車部品生産及び開発またカーボンファイバーや製品原材料の生産における両社のノウハウをプールする。


買収
-2009年2月、ドイツのBenteler-SGL GmbH & Co. KGは、オーストリアのFischer Composite Technology GmbH (FCT)を買収した。Benteler-SGLは、Benteler AGとSGL Group(ドイツ)の合弁会社。自動車向けCFRP(炭素繊維複合材料)部品の製造・販売を行っている。また、FCTは複合材料を使った自動車部品メーカーで、サイドブレードやドアといった車体外装部品などを製造。(2009年2月9日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費
-2008年12月期、同社が支出した研究開発費用は対前年度比で12.8%増となる123.3百万ユーロ。

R&D活動

-合弁企業のBenteler SGL GmbH & Co. KGの協力を受けて、同社ではコストアップは妥当なレベルに抑えながら、大幅な重量減と性能向上を可能とするスチール炭素繊維補強プラスチック(CFP)複合材料をどの部品に採用したらよいか具体的な部品の特定調査を行なった。その結果、重量減はそれぞれの部品によるが最高50%まで可能、特定の衝撃抵抗要件に個々に対応できるよう設計された炭素繊維補強プラスチックBピラー用材料として採用可能であることが判明。また、同材料の大量生産を可能にするための様々な方法についての検討も行なわれた。

設備投資

設備投資額 (単位:百万ユーロ)
2008年12月期 2007年12月期 2006年12月期
グループ全社 208 318 191
自動車部品部門 133 132 150

-同社では2008年12月期に前年度より35%減の208百万ユーロの設備投資を実施。このうち165百万ユーロは有形固定資産に投資された。

-総額133百万ユーロ(全体の64%)が自動車部品部門の生産拡大に対応する目的で生産設備に使用された。重要なプロジェクトには、トヨタおよびAudi向けの軸受け立上げと新しい熱間鍛造ラインなどが含まれる。2008年は新工場建設など特に大きな投資は実施せず。


海外投資
-自動車部品部門は、スペインにVW PoloおよびSeat Ibiza向けモジュール組立工場を建設。