Behr GmbH & Co. KG 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

 (単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 増減率 (%) 要因
全社
売上高 3,728 3,706 0.6% 1) 南欧の景気悪化で欧州売上高は前年比3.4%減の2,072百万ユーロ
2) 自動車市場の回復で北米売上高は前年比14.1%増の916百万ユーロ
3) 中国事業がアジア・太平洋地域の売上高をけん引
    アジア太平洋地域の売上高は前年比7.8%増の552百万ユーロ
EBIT 32 174 (81.6%) 1) その他の営業収入の大幅減
2) 人件費の増加
3) 欧米での価格カルテルの民事訴訟に関わる特別損失の計上
4) 保証費用の増加

Mahleによる同社買収

-2013年5月、Mahleが同社に対する出資比率を36.85%から51.0%に引き上げた。2014年にMahleのサーマルマネジメント部門に編入される予定。同取引に伴い、社名をBehr GmbH & Co. KGからMAHLE Behr GmbH Co. KGに変更。

海外工場

-2012年12月、ロシア (Naberezhnye Chelny) で新工場がオープン。同国のトラックメーカー最大手KAMAZにクーリングモジュールを供給。

-2012年9月、韓国でBehr Koreaがろう付け炉などの生産能力を拡張。

-2012年9月、マレーシアでHella Behr Plastic OmniumがHICOM Polymers Industry Sdn.と合弁会社を設立することで合意。

-2012年6月、スロバキア (Namestovo) で熱交換器の溶接・ろう付け・組立を行う工場が稼働。

-2012年2月、メキシコ (Ramos Arizpe) のBehr NAFTA工場の生産能力を増強。

受賞

-2012年12月、合弁会社Dongfeng Behr Thermal Systems (DBTS) が神龍汽車 (Dongfeng Peugeot-Citroen Automobile) より2回連続でベストサプライヤーに認定。

-2012年5月、Behr India (Pune) が2プロジェクトにかかわるコスト削減でRenault Nissanより賞を受賞

-2012年5月、Behr KirchbergがトラックメーカーのDAFとPACCARよりトップクオリティ賞を受賞

-2012年4月、Behr France RouffachがPSA Peugeot Citroenよりキーサプライヤーに認定。

-2012年3月、ドイツ工場(Neustadt, Danube)がJaguar Land Roverよりクオリティ賞を受賞 (2度目)

開発動向

研究開発費

 (単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
合計 212 217 209
売上に対する割合 (%) 5.7% 5.9% 6.2%

-ハイブリッド車用および電気自動車用サーマルマネジメント、排ガス削減および燃費向上、車内の快適性向上に注力。

研究開発拠点

-Stuttgart (ドイツ) とTroy (米国、ミシガン州) にテクニカルセンターを保有。
-Behr Engineering Services (インド、Pune) では、200名のエンジニアが他拠点向けの設計、シミュレーション、購買事業を実施。

製品開発

<Mahleとの共同開発>
間接インタークーラー一体型エアインテークモジュール
-通常の直接冷却タイプと比較し、間接インタークーラー一体型の過給空気経路を通すことで過給気圧損失の最大80%の低減を実現。さらに、速度変更等による負荷の変化に対応できるため低燃費を、また、負荷変更時の熱放射を向上させることで排ガスの排出量削減を可能とした。過給空気経路を短縮し、容積を小さくすることでよりダイナミックなエンジンレスポンスが得られる。同製品はフロントエンドおよびインタークーラーを大幅に縮小できること、また直接式インタークーラー用の過給空気ホースと比べて細いクーラントラインを使用することで、車両のスペースをより確保することが可能となった。

<Behr-Hella Thermocontrolとの共同開発>
高電圧PTCヒーター
-EVの車内を効率よく暖めると同時にバッテリーの長寿命化に寄与。

設備投資

設備投資額

 (単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期
欧州 71 69
NAFTA 15 19
アジア 20 18
その他地域 7 7
合計 113 113