Behr GmbH & Co. KG 2010年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2010年
12月期
2009年
12月期
増減率(%) 要因及び備考
全社
売上高 3,349 2,468 35.7 -自動車業界の著しい需要拡大
-当初計画に対しては23%上回った。
-業績は2008年の経済危機以前のレベルまで回復
-全売上高の73%はドイツ国外によるもの。
営業利益 53 (235) - -

地域別業績概要
-ドイツ国内の売上高は、前年比で26.6%増加の914百万ユーロ。 ドイツを除く欧州圏からの売上高は、前年比28.7%増加の1,019百万ユーロ。
-2009年に大幅に業績が落ち込んだNAFTAでは、売上高は前年比37%増加の690百万ユーロと著しく業績が回復。メキシコでは生産能力の増強と相俟って売上高は前年比で50%以上増加。
-アジア圏の売上高は前年比で74.1%増加の477百万ユーロ。特に中国とインドが業績を牽引。
-成長著しい南米市場でも、ブラジルが前年比で34.9%の増加。

Mahleによる資本参加
MahleとBehrは、Mahleの段階的な出資による資本参加に関して合意。2013年1月1日付けでMahleがBehrの株式の過半数を取得する計画。
まず、2010年7月にMahleはBehrの株式19.9%を取得、2011年1月に持ち株比率を36.85%まで引き上げた。

受注
-2011年2月、中国では同社初のEV用バッテリークーリングを受注。その他のHEV向けプロジェクトも2011年以降受注。
-インドでは、日産マイクラ用クーリングモジュールを供給中
-フランスでは、Peugeot Citroenからエアコンを受注
-BMW 5 シリーズ向けのストレージエヴァポレーター(2010年に立ち上げ)
-アジアマーケット向けSamsung SM5の3ゾーンHVACシステム(2010年立ち上げ)

合弁会社
Behrとトルコの自動車部品メーカーKale Oto Radyator A.S.は、トルコに合弁会社を設立することで合意したと発表。乗用車およびトラックメーカーにエンジン冷却システムを供給する目的。(2010年4月20日付プレスリリースより)

リストラクチュアリング

2010年は、集中的にリストラとコスト削減を実施し、主な施策は完了させた。
-Stuttgart、Barcelona工場を閉鎖
-Behr America は北米生産網の統合を実施。北米工場の主要拠点であるオハイオ州Daytonでは、7箇所以上の製造エリアを整理統合し、Behr Mexicoへ一部生産を移管。これに伴い、メキシコのRamos Arizpe工場では拠点を拡張
-Behr America(Troy, Charleston)で行ってきた研究開発活動の1/3を、インド子会社Behr Engineering Servicesへ移管

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 2008年12月期
合計 209 206 254
売上に対する割合(%) 6.2% 8.3% 7.6%

研究開発体制

-Stuttgart(ドイツ)とTroy(米国、ミシガン州)にテクニカルセンターを保有

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 2008年12月期
合計 84 97 185

-2010年の設備投資は、主にチェコのOstrava工場の拡張や、その他工場の生産移管が中心
-2011年は、中・東欧への投資に注力する予定。まずは2011年2月にロシアSt. Petersburgに工場を設立。今後数年で小型車及びトラック向け製品の生産能力を整える。