American Axle & Manufacturing Holdings, Inc. 2006年度(2006年12月期)の動向

ハイライト

業績

単位:
百万米ドル
2006年12月期
2005年12月期
増減率
(%)

要因

売上高 $3,191.7 $3,387.3 (5.7%) 下記1)参照
総利益 (128.6) 304.7 - -

要因
1)GMとクライスラーのフルサイズトラック及びSUVの生産台数の減少は2006年度の販売に大きく影響を与えた。同じく、GMの小型トラックとSUVの生産台数が30%削減されたことはネガティブ要因となった。
金属原料の価格調整があったものの、販売減少はGMの小型トラックの低調な生産台数が2004年から3年間続いたことに起因。一方、2004年と05年の売上はDodge Ramモデルの好調に支えられた。
4WD/AWDの普及率は、2004年度: 62.6%、2005年度 63.7%,、2006年度が61.9%となった。普及率は、同社が生産したフロントアクスルの総数を同社が製品搭載用に生産したリアアスルの数で割ったもの。

受注
2007年度立ち上げの車種は、GM GMT900ピックアップトラック用ドライブラインシステム、Ssangyong Motors Chairman用リアドライブモジュール、Beijing Benz DaimlerChrysler 300C用リアドライブモジュル、Audi Quattroシリーズ用TracRite デフなど。

2007-2012年の受注残

新規及び追加受注の受注残は2006年12月31日現在で約11億ドル。
-約600百万ドルは、AWD/RWD乗用車及びCUV向け。
-約140百万ドルは、アジアのカーメーカー、及びその子会社のサプライヤー向け。
-約300百万ドルは、北米以外

-AWD-RWD乗用車及びCUV用PTU、RDM、IFDA; トランスファーケースの初受注;トランスミッションデフ; 6速トランスミッションシャフト などの新技術製品が含まれる。

-新規顧客からの受注: 日産、アウディ、日野(トヨタ)、ジヤトコ、Ssangyong、Koyo


グローバル化の拡大
-中国Changshu、ポーランドのOlawaに新たに工場を設立。また、メキシコ、ブラジル工場を拡張。

リストラ
同社の大口取引先である北米カーメーカーの国内シェア低下など、これまでにない業界構造の変化に対応すべく、2006年度は大規模な方策を打った。

その一つとして、人員削減や、新規プログラムに対応するための工場設備の配置転換、並びに米国の生産能力の合理化など、現在の操業及市場規模に合わせた生産能力やコスト構造の再調整を行った。

2007年度の展望
受注先の北米での主要な小型トラックの生産量が前年比約2%減となるとの予測のもとに同社が発表した2007年度の収益見通しによると、2007年の売上げは前年実績を上回り、約33億米ドルになるとみている。2007年における1台あたりの売上げ額は2006年実績1,225米ドルから約5%増を見込んでいる。

2007年度の主要活動
-米国の生産能力の合理化
-低コスト地域への人員シフト
-グローバル化の推進
-製品ポートフォリオの拡大
-顧客ベースの多様化

開発動向

研究開発費用

単位:
百万米ドル
2006年度
2005年度
2004年度

2003年度


2002年度
研究開発費 $83.2 $73.6 $68.6 $60.7 $54.0

製品開発
パワートランスファーユニット、トランスファーケース、ドライブライン、トランスミッションデフ、マルチピースドライブシャフト、インデペンデントリアドライブアクスル、及びインデペンデントフロントドライブアクスルなど。また、既存製品との電子統合化や、ハイブリッド車両システムの研究開発にも注力している。

設備投資

単位:
百万米ドル
2006年度
2005年度
2004年度
2003年度

2002年度
資本支出額 $286.6 $305.7 $240.2 $229.1  $207.7

2006年度の投資計画
2006年の設備投資はGMT900プログラムの2006年型及び2007年型モデル導入対策費用として充当された。その他には中国とポーランドの生産工場費用、欧州本社(ドイツBad Homburg市)の実験・検証設備の整備費などであった。投資金額の中で大きなものはオハイオ州Minerva市のColfor工場の拡張工事と新規プログラムの未処理分として乗用車とクロスオーバー車のサポート費用などに割り当てられた。

海外投資
-2006年1月、既に使用権を取得している中国浙江省常熟市内の工業団地の土地約30エーカーに、同社ドライブラインシステムの生産工場(175,000平方フィート)を建設する。この工場の起工式は2006年春、初期生産は2006年末に計画されている。

-2006年5月、ポーランドのOlawaにある工場建屋では欧州に於けるビジネス要件に合せて新製造システムを導入して生産ラインの整備拡張を行う。更に、隣接する工業団地内に約75エーカーの敷地を確保。この敷地内に新しい17万平方フィートの最新鋭の製造工場を設計、将来の製造計画に対応する。操業開始は2007年始めの予定。

2007年度の投資計画
2007年度の設備投資額は240百万ドルから250百万ドルの予定。生産ラインの整備・拡張は2007年も引き続き行われる。投資額は新規ビジネス未処理部分の一部として乗用車とクロスオーバー車のサポート費用及び中国とポーランドの工場拡張に引き続きに割り当てられる。