GKN (China) Investment Limited[吉凱恩(中国)投資有限公司] 2017年12月期の動向

最近の動向

- 子会社「上海納鉄福伝動系統有限公司 [Shanghai GKN Drive System]」 は、中・小型車向けのAWDディスコネクトシステムの生産を開始した。このシステムは2WDとAWDを瞬時に切り替えるもので、標準的なAWDに比べ道路走行での燃費を最高4%改善する。ドライバーがより強いパワーを必要とした場合、このシステムが300ミリ秒以内に新たにコネクトする。広汽Fiat ChryslerJeep Renegade (自由俠)に搭載される予定。GKNはPTU (Power Transfer Unit) 、RDM (Rear Drive Module)、ドライブシャフト、サイドシャフトを含めたAWDシステムを製造するとともにソフトウェアコントロールユニットも提供する。上海納鉄福はRange Rover Evoque、Land Rover Discovery Sportなど2015年型のJaguar Land Rover向けにPTUとRDMの現地化生産に成功した。(2017年2月17日付けプレスリリースより)

納入状況

-GKNはBMWグループとのeアクスルドライブに関する提携を継続して、中国市場向け「X1」PHV用のeアクスルを供給すると発表。同システムはGKNのイタリアのBruneck工場から供給されるが、現地での適用に向けた開発は上海で行われる。(2016年11月28日付プレスリリースより)

産能拡大

-GKN Drivelineは、中国合弁会社のShanghai GKN HUAYU Driveline Systems (SDS) が上海の2拠点において四輪駆動 (AWD) システムの生産ラインを5本増設したと発表。新ラインは、パワートランスファーユニット (PTU) およびリアドライブモジュール (RDM) の製造に特化し、これにより同社の中国におけるAWDシステムの生産能力は倍増するとみられる。GKNは2015年、Jaguar Land Rover 「Range Rover Evoque」や「Land Rover Discovery Sport」などのモデル向けに、PTUやRDMの現地生産を立ち上げた。さらに、今後2年間でさまざまなメーカー向けに多数の現地生産プロジェクトを開始する予定。(2016年7月27日付プレスリリースより)

研究開発体制

-GKNは、中国子会社のShanghai GKN HUAYU Driveline Systems (SDS)が、上海に技術センターを新設すると発表。センター新設にあたり、300名超の雇用を創出する。SDSでは2025年までに毎年100万ユニット超のeドライブ製品を製造する見通し。SDSは2018年から中国自動車メーカー向けにMultimode eTransmissionの生産を開始する。また、GKN初の完全eドライブシステムは2019年から生産開始予定。このシステムは電動モーター、インバーターおよびeアクスルリダクションギアボックスを一体化したパッケージ。欧州自動車メーカーがグローバル販売する小型車プラットフォーム向けに初めて供給する予定。(2017年4月18日付プレスリリースより)

-上海康橋工場内にテクニカルセンターを保有。ドライブシャフトの機能、性能試験設備を完備。同センターは全世界で4拠点目のGKNテクニカルセンターである。センター内の実験室はすでに国の認可証書を取得している。