MAHLE Group China [馬勒 (中国)] 2012年12月期の動向

ハイライト

近年の動向
-日本およびタイでの一時的な売上高減少は、中国、韓国、インドでの好調により相殺され、アジア地域全体の売上高としては前年度に比べ微増した。(グループ2011年年報より)

-中国・上海にある既存の研究開発センターを拡張。研究開発のほかに、販売、購買、人事、IT、財務などの中心機能を有する同拠点には、新たに3つの建物を増設する予定。同拠点の面積は現在7,000平方メートルで、今回の拡張により約9,000平方メートルの研究所およびオ フィススペースが追加されることになる。また従業員は、現在の230名から450名まで増員する計画。2012年11月に拡張が完了する予定。(2012年8月27日付プレスリリースより)


生産能力の拡大

-2012年12月、Mahleは自動車用フィルター、エアコン、マニホールド、フードを生産するため、長春経済開発区に工場を借りることで合意した。製品は一汽VW、GM、瀋陽華辰、北京ダイムラーベンツなどに納入。リリース工場の建築面積は7435平方メートル、契約期間は10年間。20134月に生産を開始する見込み。(20121219日付プレスリリースより)


事業提携

-2011年6月、Mahle Technologies Holding (China) は、長城汽車 (Great Wall Motors) と戦略的提携契約を締結したと発表。この契約により、Mahleはエアマネジメントシステム、サーマルシステム、エンジンピストン、エアチャージバルブなどを長城汽車へ供給する。また両社は、技術センターの共同建設も検討する予定。現在、Mahleの製品は、長城汽車のSUV 「Haval」とピックアップトラック「Wingle」に搭載しているエンジン「LJ 2.0T」、「2.5TCI」、「2.8TC」に採用されている。対象製品はバルブ、ベアリングブッシュ、フィルターシステムなど。また両社はこれまで、 長城汽車の「Haval H6」・「Voleex C50」・「Voleex C70」に搭載されるエンジン主要部品についても協業を行っている。(2011年6月23日付プレスリリースより)

-2011年3月、欧州乗用車メーカーの中国拠点に向け、カムシャフトを供給する受注を獲得した。(グループ2011年年報より)

新会社、工場

-2009年、Mahleは中国の新会社「马勒小型発動機零部件(重庆)有限公司」が営業ライセンスを得て、2009年末に同社を運営する計画と発表した。新会社は「马 勒技術投資(中国)有限公司」の完全子会社で、1.7億元人民币を投入した。 重慶にある新会社はカスタマイズ製品を作り、独立な組織体制を持っている。ピストン、シリンダーライナーなどの開発、生産、組立、販売、サービスなどに注 力。製品の80%を米国、欧州に輸出する計画。(2009年2月11プレスリリースより)


-2006年、上海市奉賢区の上海市工業総合開発区で建設を進めていた新工場が完成しオイルフィルターの生産を開始。


-2006年4月、上海市工業総合開発区に設立されたMahleの中国本部「馬勒技術投資 (中国) 有限公司及び同本部所属のテクニカルセンター が正式に業務を開始。Mahleの中国8工場の製品開発、販売、人材、IT、財務などの機能は今後すべてこの中国本部に集約される。テクニカルセンターの総投資額は1億元で、Mahleの第8番目の研究開発センターとなる。市場に密着した研究開発を行うことで開発周期の更なる短縮、コスト削減を実現する。 Mahleは引き続き中国に工場を建設する計画で、2010年の中国における売上高は2005年の3倍以上になる見込み。

合弁企業

-2009年1月、「马勒軸瓦(营口)有限公司」は吸収合併の方式で「马勒発動機零部件(营口)有限公司」に統合することについて、両社が2008年5月30日に合意した。手続きは2009年1月5日完了する予定。 「马勒軸瓦(营口)有限公司」は「ドイツ马勒有限公司 (MAHLE)」と「马勒技術投資 (中国) 有限公司 (MTC)」が遼宁省营口市に開設した合資会社で、2004年11月から運営を開始した。一汽大柴、東風朝柴、瀋陽航天三菱、玉柴、扬柴、哈尔滨東安などのメーカに向け、ブッシュスリーブ、エンジン部品を開発、生産する。 合併後、会社の事業範囲は自動車と二輪車用鋳造鍛造品、ガソリン・ディーゼルエンジン用ピストン、ペアリングなどエンジン関連部品の開発、生産、販売およびアフターマーケット製品のサービス拠点となる。 (2009年1月23日付プレスリリースより)

受賞
-2011年1月、「马勒発動機零部件(营口)有限公司」は奇瑞汽車から「最優秀提携サプライヤー」を受賞した。
-2011年1月、「東炫马勒滤清器(天津)有限公司」は上海GMから「優秀サプライヤー」賞を受賞した。 (グループ2011年年報より)

開発動向

研究開発体制

- 2006年4月、Mahleの中国テクニカルセンター をMahleの中国本部「馬勒技術投資(中国)有限公司 (Mahle Technologies Holding (China) Co., Ltd.)」内に開設。同センターは中国工場の製品開発、販売、人材、IT、経理などに対応し、ローカル需要に応える設計に注力。
名称 馬勒中国技術中心
(Mahle China R &D Center)
設立 2005年
開業 2006年4月

-馬勒技術投資 (中国) 有限公司は2012年11月13日付け、研究開発センターの第2期建設が完成したと発表した。これより、同社は中国にある技術者が約140名、2015年までに約350名に増える見込み。(2012年11月15日付プレスリリースより)

-Mahleは、中国・上海にある既存の研究開発センターを拡張すると発表した。研究開発のほかに、販売、購買、人事、IT、財務などの中心機能を有する同拠点には、新たに3つの建物を増設する予定。同拠点の面積は現在7,000平方メートルで、今回の拡張により約9,000平方メートルの研究所およびオフィススペースが追加されることになる。また、従業員は、現在の230名から450名まで増員する計画。2012年11月に拡張が完了する予定。 (2012年8月27日付プレスリリースより)

-2011年、上海研究開発センターはフル負荷になったため、同センターのエリアを拡大し、試験設備を導入する計画。

-中国には大学との提携を強化する。会社の技術者が定期的に技術講座を行い、未来の技術者の育成に貢献する。上海交通大学や長春吉林大学と共同で研究開発センターを設立、教育や共同開発項目に利用する。(会社2011年年鑑より)

-中国市場の発展に応えるため、同社は上海技術センターにコンロッド新製品を開発すると発表した。新製品の生産は营口工場に行う予定。潤滑特性を改善することで、コンロッド、ピンとピストンの軽量化を実現。

設備投資

<エンジンシステム>
-主に中国、日本、インドなどアジア地域で生産工程合理化、新製品導入などに投資。

<フィルター・エンジン周辺機器>
-中国上海工場に対して、施設の耐震性能の向上に投資。また、日本市場向け製品の生産力向上にも投資を行った。