Saurer 2006年度の動向

ハイライト

受注
-市場で評価の高い新型Aston Martin V8用ギアボックスの生産を開始。
-自動車部門では、この他に重要なものとしては、Audi R8高性能スポーツカー用のオートマチック及びマニュアルギアボックス、Maserati Quattroporte Automatica用リアデフを受注した。両プログラムは2007年から生産に入る。

-GMのグローバル4輪駆動プラットフォームEpsilon用の試作開発を完了。生産は2008年に開始される予定。
-その他に、FerrariとLamborghini向けの新型トランスミッション及びギアアッシーが進行中。


アジアにおけるプレゼンス
2006年は、アジアにおける生産拠点及び市場地位が大幅に拡充された。
インドDelhiの拡張した工場では8月に生産を開始。また、中国蘇州ではLindeフォークリフトトラック用のアクスル生産の工場が操業を開始した。

開発動向

研究開発体制

技術部(Engineering Department)
トランスミッション部門の職務は自動車用トランスミッション部品・システムの開発・生産で、顧客に対し自動車駆動系技術の様々な分野のノウハウを提供する。たとえば:

- 自動車、農業、産業用トランスミッションの一段式・二段式・三段式コーン付シンクロナイザー
- スポーツカー用トランスミッション/トランスアクスル
- 二輪駆動、四輪/全輪駆動用ディファレンシャルおよびアングルドライブ
- ギアボックス用パワーシフト
- 新世代低床市街地用バス向アクスル
- ユーティリティ車、ゴルフカート、地域運送車用トランスアクスル
- 建設機器用アクスル及びトランスミッション
- フォークリフトトラック用アクスル、パワーシフト・トランスミッション、トランスアクスル
- 無排ガス車用トランスミッション

技術部では、コンセプト段階から図面まで、プロトタイプからテストまで、更には生産に向けての技術承認に至るまでの製品開発分野の完全なサービスを提供する。トランスミッション・エラーの削減、N.V.H.に関連して、断面図を最大限に利用したシリンダーギアサイズの設定(ISO/AGMA)とベヴェルギアに特化したソフトウェアを有す。

テスト部Testing Department
トランスミッションシステムテスト部は、大学及び科学技術研究省(“Ministry for Universities and Scientific Technological Research”)により、「小規模中規模産業用研究実施に適した私的外部研究施設(“Private External Laboratories, which are highly qualified and authorized to carry out research with the application for small and medium industries)」に認定された

部はCascine Vica工場内に位置し、2300平米。以下の作業が行われている。

- パワートランスミッション用メカニカルユニットのプロトタイプの組立、ベンチテストもしくはテスト場にての実験されるプロトタイプの分析
 -顧客のための計画・設計を確認するためのテスト:テスト用・操業用環境、トランスミッションのモデルライフと構造要素の確認と性能の記録を個別に設計されたテスト機器を用いて実施
 -頻繁にFET分析に則り、負荷をかけた状態、かけない状態での音振のテストの実施(実車上もしくはテストベンチ上)
 -技術的、構造的に競合部品のテスト、評価の実施
 -製品上での設計要求性能を満足させるためのチェックの実施
 -テストベンチ上または実車上のギアボックスの操作性分析の実施

電子・システム技術部Electronic & System Engineering Department
この部は2000年に発足。プロトタイプ・テスト部(Prototype and Test Department)に所在。

新部署の目的は、トランスミッションシステム部門で生産される機械部品からなるシステムで、電子的にアクチュエーターのいくつかもしくは全部を動かすようなシステムを開発すること。

トランスミッションシステム部門で研究、製造する新製品は、外部組織の助力なしに開発できる。

現在、トランスミッションシステム部門ではユーティリティー車や、フォークリフトや乗用車などの無排気車のプロジェクトが進行中である。