Autoneum Holding Ltd. (旧 Rieter Automotive) 2011年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万スイスフラン)
  2011年12月期 2010年12月期 増減率(%) 要因
全社
売上高 1,682.4 1,677.5 0.3 1)
EBITDA 104.2 107.2 (2.8) -

要因
1) 全社
-地元通貨建ての2011年12月期の売上高は、前年比15%の増加で、同年の全世界自動車生産量の増加を上回った。生産量の増加および新規受注が、売上高増加に寄与。

-全ての地域において、売上高(地元通貨建て)が増加した。日本、米国およびタイの自然災害の影響で一部相殺されたが、特に北米とアジアの伸びが顕著であった。

事業再編

-Rieterは、自動車部品部門と繊維部門をそれぞれ分社化したと発表。自動車部品部門の新会社の名称は「Autoneum Holding Ltd.」。なお、Rieter Holding Ltd.は繊維部門が引き継ぐことになる。(2011年4月13日付プレスリリースより)

コストマネジメント

-激変する為替および日本、米国、タイの自然災害により、採算性向上計画の達成が遅れているが、従業員およびその他営業経費の削減により一定の成果が見えた。厳格なコスト管理、生産性の向上、低コスト地域への生産移管が奏功した。しかしながら、依然として高騰する原材料価格の、製品価格への転嫁は完全ではない。同社は今後も全ての地域、特に欧州で生産性向上に取り組むとしている。

開発動向

研究開発費用

(百万スイスフラン)
2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
全社 58 66 74

-2011年は、欧州、米州、アジアの自動車メーカーの新モデルおよび各種要望向けの防音ソリューション、車体下部部品およびカーペットの研究に注力。

研究開発体制

-約400名が研究開発に従事。
スイス Winterthur (HQ) -アコースティックセンター
-研究開発センター
Sevelen -開発センター
フランス Aubergenville -アコースティックセンター
-開発センター
ドイツ Rossdorf-Gundernhausen -アコースティックセンター
イタリア Desio -アコースティックセンター(トラック)
-開発センター(トラック)
Leini -開発センター
Santhia -アコースティックセンター
米国 Fmarmington Hills, Michigan -アコースティックセンター
-開発センター
Chicago Heights, Illinois -開発センター
ブラジル Sao Bernardo do Campo -アコースティックセンター
-開発センター
中国 Shanghai -アコースティックセンター
-開発センター
日本 東京
(日本特殊塗料)
-アコースティックセンター
静岡
(日本特殊塗料)
-アコースティックセンター

 

製品開発

Rieter Hybrid Acoustics
-エンジンルームのリアバルクヘッドを従来の50%まで軽量化。

Triform Pattern
-従来のエンボスパターンと比較し、15-20%の軽量化を実現する新たなパターン。

設備投資

設備投資額

(単位:百万スイスフラン)
  2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
全社 75.3 72.4 56.2

海外投資

<中国>
-中国の遼寧省瀋陽(Shenyang)市に新工場を開設。ヒートシールドおよび防音製品を生産する。同社は現在、中国に生産5拠点・開発1拠点を保有。

<チェコ>
-チェコのBorにおいて2011年前半に生産拠点を開設し、2011年秋に生産を開始する予定。

国内投資

-Sevelenに、繊維技術「Rieter Ultra Silent (RUS)」を用いた軽量アンダーフロアシステムの生産工場を開設。