GRUPO KUO, S.A.B. de C.V. (旧 DESC, SA. De CV) 2019年12月期の動向

業績

 (百万メキシコペソ)
  2019年12月期 2018年12月期 増減率
(%)
要因
全社
売上高 27,796.8 27,282.2 1.9 1)
営業利益 3,042.3 3,639.0 (16.4) -
自動車部品
-トランスミッション事業部 売上高 4,920.2 4,131.7 19.1 2)
-アフターマーケット事業部 売上高 3,121.4 3,083.2 1.3 3)
自動車部品 売上高 8,041.6 7,214.9 11.5 -


要因
1) 売上高
-2019年12月期の売上高は、前年比1.9%増の27,796.8百万メキシコペソ。消費財、自動車部品部門での成長が見られた一方で、化学製品部門での急激な減収により大半の増収分が相殺された。


2) トランスミッション事業部
-2019年12月期のトランスミッション事業部の売上高は、前年比19.1%増の4,920.2百万メキシコペソ。デュアルクラッチトランスミッション・プロジェクトの完了により、量産システムが整備されたことが売上増の主要因。同社はDCTを2つのプラットフォームに供給している。

3) アフターマーケット事業部

-アフターマーケット事業部の売上高は、前年比1.3%増の3,121.4百万メキシコペソ。ブレーキ製品の需要増が売上増に寄与した。
 

受注

-2019年8月に市場導入されたフォードの「Mustang Shelby GT500」2020年モデルは、同社のTR-9070 7速DCTを採用しており、縦方向と横方向の安定性能を獲得している。このDCTは「Mustang Shelby GT500」でスポーツモードを選択した際に、80ミリ秒以下でシフトチェンジを行う。(2019年8月5日付プレスリリースより)

-TR-9080 DCTが、シボレー「Corvette Stingray」の2020年モデルに採用された。(2019年9月24日付プレスリリースより)
 

研究開発拠点

-同社のトランスミッション事業部はベルギーおよびメキシコに研究開発拠点を保有している。
 

研究開発活動

-2019年、同社のTremec部門は、デュアルクラッチトランスミッション (DCT)・プロジェクトを完了させた。このプロジェクトでは、学術チームとの共同作業および同社のメキシコ、米国、ベルギー生産拠点の統合を行った。現在2モデル向けにDCTを供給しているが、DCTの設計上の柔軟性により将来的には様々な高性能車に適用可能となる。

-メキシコと中国におけるエマルジョンゴム事業とニトリル事業による、合弁企業Dynasolの強化に伴い、同社は高性能タイヤの開発にさらに注力し始めた。

 

製品開発

TR-9070 DCT
-同社は新しくTR-9070 7速デュアルクラッチトランスミッション (DCT) を開発した。最大許容トルクは664lb-ftで、変速は0.1秒以下となる。TR-9070は小型・軽量化に最適化された設計が施され、油圧装置、センサー、クラッチが全てギアボックスに統合されている。さらに、アルミハウジングダイキャスト、ギアトレイン構成、中空シャフト、ガラス繊維ポリアミド66素材のサンプパンなどもトランスミッションの軽量化に貢献している。(2019年2月25日付プレスリリースより)

TR-9080 DCT
-同社は新しいTR-9080 8速デュアルクラッチトランスミッション (DCT) を開発した。このトランスミッションは、トルクを減少させることなく0.1秒以下の変速が可能。機械式LSDおよび電子式LSDの両方が展開されている。最大許容トルクは590lb-ftで、最大7,500rpmまでの入力が可能。(2019年9月24日付プレスリリースより)
 

設備投資額

 (百万メキシコペソ)
  2019年12月期 2018年12月期 2017年12月期
自動車部品 576.4 1,126.5 990.1
化学製品 478.9 386.2 389.3
消費財 1,076.6 2,001.4 1,919.6
その他 - 23.5 1.3
合弁事業を除く (638.1) (415.3) (304.2)
合計 1,493.7 3,122.2 2,996.2