Draexlmaier Group (Fritz Draexlmaier GmbH & Co. KG) 2019年12月期の動向

業績

-2019年12月期の売上高は、前年比6.5%増の49億ユーロ。

開発動向

-新たなモビリティトレンドに対応し、約100種類の車両モデル向け製品を開発、製造していると発表した。電動システム、eモビリティなど特定の駆動システムのみでなく幅広い製品を製造しているという。2019年、同社はポルシェの電気自動車 (EV)「タイカン (Taycan)」向けバッテリーシステムの生産をドイツSachsenheim工場で開始した。また2019年はSachsenheim工場、Garching開発拠点、Vilsbiburg本社などで400名超の従業員を新たに迎え入れた。(2019年12月29日付プレスリリースより)

受注

-BMW Group Thailandは、Draexlmaier Groupのタイ現地法人DTS Draexlmaier Automotive Systems (Thailand)が2019年7月から高電圧バッテリーの生産を開始し、BMWがPHVを製造するRayong工場に製品を供給することを発表した。BMWはDraexlmaier Groupと協力して、Rayong工場から14kmに位置するWHA Chonburi Industrial Estate 2に工場を新設し、EV用リチウムイオン電池のモジュール製造とパック組立を行う計画。新工場で製造するバッテリーは、2019年からPHV「5 Series」および「7 Series」に搭載される見込み。(From an article of Bangkok Post on June 21, an article of Autoinfo on June 20, 2019 and BMW Homepage)

-2019年中頃からタイChonburiの新工場でアジア市場向けのBMWモデルにバッテリーモジュールを供給すると発表した。同社は現在Rayong工場で電動システムと内装システムを製造しているが、工場新設によりサービス拡大を図るという。Draexlmaierのバッテリーは、BMWのRayong工場で生産される「5シリーズ」、「7シリーズ」、「X5」のPHVモデルに搭載される予定。(2018年12月7日付プレスリリースより)

受賞

-サステナビリティ領域での取り組みが評価され、2年連続で2018 VW Group Awardを受賞。

-VW Groupから「ベストサプライヤー賞」を2年連続で受賞したと発表した。今回はサステナビリティ部門での受賞となった。サプライヤー賞は、Draexlmaierを含め19社に授与された。Draexlmaierは2017年、Porsche初の電気自動車（EV）スポーツカー向けバッテリーシステムを開発・生産している。(2018年5月30日付プレスリリースより)

研究開発拠点

-ドイツのVilsbiburgのDraexlmaier Technology Center (DTZ) に、中央研究施設を保有。その他の研究開発はドイツのMunich、Ingolstadt、Boeblingen、米国カリフォルニア州Mountain View、ルーマニアのPitestiおよびチュニジアSousseで実施。

-チュニジアSousseに設計オフィス開設のための投資を行った。同施設では、ワイヤーシステムおよび電子システムの開発とともに、チュニジアの顧客プロジェクトをサポートする。2018年末までに約20名が従事する予定。(2018年2月12日付プレスリリースより)

研究開発活動

-高電圧バッテリーの生産を発表した。同社はドイツVilsbiburgのバッテリー工場の生産能力を増強する意向。開発・テストセンター新設によりeモビリティ事業の強化を目指す。同社は世界中でSAP S4 / HANAをベースとするERPシステムを導入している。(2019年12月19日付プレスリリースより)

研究開発体制

-以下研究機関および大学と様々な研究プロジェクトを実施：

Fraunhofer Institute for Reliability and Microintegration (ドイツ、Oberpfaffenhofen)
Technical University of Munich Foundation (ドイツ、Munich)
Rhine-Westphalian Technical College (ドイツ、Aachen)
University of Applied Sciences (ドイツ、Landshut)
Technical University of Applied Science (ドイツ、Rosenheim)
Technical College of Ingolstadt (ドイツ、Ingolstadt)
Eastern Bavarian Technical College of Regensburg (ドイツ、Regensburg)
Deggendorf Institute of Technology (ドイツ、Deggendorf)

製品開発

IZB 2018で発表の高級車用ソリューション
-ドイツWolfsburgで開催される自動車部品の国際展示会「Internationale Zuliefererborse (IZB)」で、従来型ドライブと代替ドライブを備えた高級車用革新的ソリューションを出展すると発表した。次世代自動車の電力供給のための主要要素として、量産間近の「Multilayer」を初公開。「Multilayer」は、車載ワイヤリングシステムに統合可能で、マルチレイヤー構造によりあらゆる電圧範囲でEMC（電磁両立性）を確立する。また、その素材と形状により、スペースと重量を削減するなど、電気自動車 (EV) ・自動運転車への信頼性の高い、高性能で安全な電力供給に貢献するという。同社は、電池パックと高電圧ワイヤリングシステム接続するための高電圧コントロールボックスや、プラグインハイブリッド (PHV) ・EV車用の最大800Vの高電圧バッテリー貯蔵システムなども出展した。(2018年10月1日付プレスリリースより)

特許

-毎年約150件の特許を申請。

ドイツ国内投資

-ポルシェの電気自動車（EV）「タイカン(Taycan)」向けにコンプリートバッテリーシステムを量産すると発表した。バッテリーシステム生産にあたり、同社はドイツのSachsenheimに初のバッテリー工場を設立した。1万平方フィートを超える敷地面積の新工場では、800Vのバッテリーシステムを製造する。またバッテリー生産施設に加え、最新バッテリーの開発部門も併設されるという。なお同拠点では、バッテリーモジュールの自動組立工程のほか、包括的な検査設備まで導入するとしている。（2019年5月17日付プレスリリースより）

海外投資

<タイ>
-2019年中頃からタイChonburiの新工場でアジア市場向けのBMWモデルにバッテリーモジュールを供給すると発表した。同社は現在Rayong工場で電動システムと内装システムを製造しているが、工場新設によりサービス拡大を図るという。Draexlmaierのバッテリーは、BMWのRayong工場で生産される「5シリーズ」、「7シリーズ」、「X5」のPHVモデルに搭載される予定。(2018年12月7日付プレスリリースより)

<米国>
-42.7百万ドルを投じた米国サウスカロライナ州Duncanの製造施設の拡張が完了した。今回の投資は、自動車用内装システムに対する顧客からの需要増に対応するため、追加設備およびインフラ整備に費やされた。(2018年12月4日付South Carolina Department of Commerceプレスリリースより)

<メキシコ>
-13.1百万ドルを投じてメキシコ6番目となる工場をGuanajuato州Valle de Santiagoに新設すると発表した。その他のメキシコ拠点はLagos de Moreno、Matehuala、San Luis Potosi、San Miguel de Allende、Puebla。同社はBMW、Audi、Jaguar、Land Rover、Mercedes-Benz向け内装部品や電動化製品などを製造する。(2018年4月26日付 Mexico-Nowより)