Citic Dicastal Co., Ltd.[中信戴卡股份有限公司] 2020年12月期の動向

株主変更

-中国中信股份有限公司[CITIC Ltd.]は、間接保有する全額出資の子会社、中信興業投資集団有限公司[CITIC Industrial Investment Group Corp., Ltd.](中信興業) と中信興業投資寧波有限公司[CITIC Industrial Investment Ningbo Co., Ltd.](寧波興業) が北京産権交易所(北京財産権取引所)での公開募集の手順を経て、投資者側と株式譲渡契約に調印したと発表した。中信興業と寧波興業は中信戴卡股份有限公司[CITIC Dicastal Co., Ltd.](中信戴卡)の株式57.89%を売却し、投資者側はこれを譲受することに同意した。売却価格は55億元。今回の取引完了後、中信戴卡の財務業績は中信集団には連結されないことになる。(2019年12月13日付けリリースより)

 

戦略的提携

-株式会社UACJは、中国中信集団有限公司[CITIC Group Corporation]の子会社中信戴卡股份有限公司[CITIC Dicastal Co., Ltd.](中信戴卡)及び中信渤海鋁業控股有限公司[CITIC BOHAI Aluminum Industries Holding Company Limited](中信渤海アルミ)と戦略提携に合意したと発表した。三社は自動車用アルミニウム押出加工部品の合弁会社を設立する。新会社の名称は「戴卡優艾希傑渤鋁汽車零部件有限公司」。河北省秦皇島市に資本金1億元で設立する。出資比率は中信渤海アルミ 51%、UACJ 40%、中信戴卡 9%。2020年稼働開始、2021年量産開始を目指す。年産能力はバンパー45万本と車載電池筐体7万個。(2019年3月26日付けUACJウェブサイトより)
 

研究開発体制

-テクニカルセンターを保有 (1993年2月設立)。2005年10月に国家発展改革委員会より国立研究開発センターとして承認された。

-海外においても、欧州、北米、日本にテクニカルセンターを保有する。

-同社はエンジニアリング技術研究院を設立し、顧客向けに軽量化アルミホイールとアルミ製部品製造に関するトータルソリューションを提供する。

-2019年、同社の研究開発の焦点は、アルミサブフレームや新エネルギー電池のハウジングなどの軽量製品に当てられる。 また、新素材の応用開発も進めており、特に炭素繊維複合材は、将来的にアルミニウムに代わって鋳造品の原料となる可能性がある。(2019年アニュアルレポートより)
 

特許

-2019年12月,同社の工程技術研究院テストセンターが独自に開発したプロジェクト「ホイールとサスペンションシステムの耐久性実証試験に関する技術開発およびその応用」が河北省科学技術成果の認定を受けるとともに、世界的に高い技術水準にあるとの評価を受けた。この技術は8つの特許を取得しており、独自知財権を持っている。

 

国内投資

-同社の工程技術研究院が国家級工業設計センターに認定された。(2019年11月公式ホームページより)

-2019年7月、無錫市のアルミ鋳物新生産ラインが操業開始。初期年間生産能力は3,000トン。(2019年アニュアルレポートより)

 

海外展開

-2019年6月には、同社のモロッコ生産拠点第1フェーズが稼働開始。年間生産能力はアルミホイール300万本。現在、稼働率は約100%。 2019年11月に第2フェーズの建設を開始し、2020年後半に完成する予定。これにより、モロッコ拠点のアルミホイールの生産能力は600万本に拡大する見込み。 この戦略的な取り組みにより、欧州、米国、アフリカを含めグローバルに製品展開を図る。(2019年アニュアルレポートより)