United Automotive Electronic Systems Co., Ltd.[聯合汽車電子有限公司] 2022年12月期の動向

製品開発動向

第4世代(Gen4)アタッチドATコントローラー
-同社は、第4世代(Gen4)アタッチドATコントローラーを発表した。製品はAT、DCT、DHTなどの自動変速機タイプに対応し、機能安全面では、システムがISO26262 ASIL-Dを満たす。採用される32ビットのプロセッサーにより、ダブルバックアップのFOTA機能を実現する。プラットフォームは複数チャネルで、複数タイプの入出力ソースや通信方式の選択が可能。また、AUTOSARソフトウェアアーキテクチャに準拠し、-40℃~110℃の動作環境温度の要求を満たし、防塵防水性能はIP6K9K等級の要求を満たすという。(2022年8月6日付聯合汽車電子のWechat公式アカウントより)

 

工場建設

-同社は、太倉工場の第2期建設を開始したと発表した。敷地面積は約2万平方メートルで、2023年5月中旬に工事が完了する見込み。これにより、2本のモーター生産ライン、1本の電動アスクル生産ライン、3本のパワーモジュール生産ラインが追加される。最新のフラットワイヤーモーター及びSiCパワーモジュールはこの工場で生産される。太倉工場は聯合電子の新エネルギー製品の生産拠点で、主に電動アスクル、パワーモジュール、モーターなどが生産される。工場はインダストリー4.0の標準設計に基づき建造され、第1期工場は2018年8月から稼働している。現在太倉工場ではすでに約25万台の電動アスクル、38万個のパワーモジュール、100万台を超えるモーター製品が生産されている。(2022年7月6日付聯合汽車電子のWechat公式アカウントより)

 

戦略的提携

TE Connectivity、ABUP、Leadmove
-同社は、泰科電子(上海)有限公司(TE Connectivity)、上海艾拉比智能科技有限公司(ABUP)、領目科技(上海)有限公司(Leadmove)の3社と戦略的提携を締結したと発表した。TE Connectivityとはスマート配電分野で提携を行う。両社は共同でスマート配電向けのE-fuseと配線設計の最適化を図り、高速通信および大電流コネクタのソリューションを開発することで、車両システムのコスト削減や、次世代電子アーキテクチャの普及を推進する。ABUPとは、リモートリプログラミング・診断分野で協業する。両社は次世代電子アーキテクチャ向けに、リモートでのリプログラミングやソフトウェアの販売可能なシステムを共同開発する。Leadmoveとは、人工知能(AI)分野において提携する。UAESの車両制御ソフト/ハードウェアプラットフォームをベースに、共同でAIアルゴリズムの車両制御分野における最適化を図っていく。(2022年12月7日付聯合汽車電子のWechat公式アカウントより)

Neusoft Reach
-同社は、東軟叡馳汽車技術(上海)有限公司[Neusoft Reach Automotive Technology (Shanghai) Co., Ltd.](東軟叡馳)と戦略的提携を締結したと発表した。両社は、開発ツールチェーンや自動テスト、ドメインコントローラーや車載ベーシックソフトウェアに基づくサービス指向アーキテクチャ(SOA)ミドルウェアで協力し、中国製ソフトウェアの普及を図り、オープンエコシステムを構築するという。(2022年7月13日聯合汽車電子のWechat公式アカウントより)

地平線(Horizon Robotics)
-同社は、北京地平線機器人技術研発有限公司 (Horizon) と戦略的提携に合意した。両社は地平線の車載チップ「征程(Journey)」シリーズ、ソフトウェアアルゴリズム、ツールチェーンをベースとして、人工知能(AI)チップ、基本ソフトウェアアーキテクチャ、サービス指向アーキテクチャ(SOA)などの分野で提携を行うことで、顧客のカスタマイズニーズに対応し、クロスドメインを融合した業界トレンドに合わせた高性能、高信頼性、持続的にアップデート可能な車載コンピューティングプラットフォーム及びソリューションを共同で構築する。現在、両社は中国の大手自動車メーカーから地平線の「征程3 (Journey3)」チップをベースとした車載コンピューティングプラットフォームソリューションの受注を獲得している。(2022年2月14日付地平線の公式Wechatより)

 

生産開始

電動アスクルEAU200
-同社は、200KWの電動アスクルEAU200の生産を開始したと発表した。EAU200は駆動モーター、パワーエレクトロニクスコントローラー、減速機を統合したコンパクトな設計が特長。プラットフォームの最高出力は100-200kWをカバーし、最大トルクは4,600N/m、システム効率は94.5%を超える。また、電動パーキング機能を拡張することが可能で、三段階の安全機能を備え、機能安全はASIL Dに達する。機能はメイン駆動からアシストまでカバーし、多くのメーカーや車種に対応する。(2022年7月30日付聯合汽車電子のWechat公式アカウントより)

 

研究開発施設

-面積80,845平方メートルの研究開発拠点及び1,834名の研究開発要員を保有。 主に、パワートレインのキャリブレーション、エンジン・トランスミッションコントローラー・ソフト/ハードウェアの開発、エンジンマネジメントとトランスミッションコントロールシステム部品の開発、ボディエレクトロニクス・ソフト/ハードウェアの開発、電動ドライブシステム電子コントロールデバイス及びモーターの開発を行っている。

-上海市、重慶市、安徽省蕪湖市、蘇州市に技術センターを置き、完成車、エンジン、AT、電動ドライブシステムなどに関する先進の開発実験室を保有。エンジンマネジメントシステム、ATコントロールシステム、ボディエレクトロニクスコントロールシステム、電力ドライブコントロールシステム等の部品開発、エンジン/AT/ボディエレクトロニクス/電動ドライブコントロールシステム/ソフトウェア及びハードウェアの開発、パワートレインのキャリブレーションなどを行っている。

  

認証

ASPICE L2 認証
-同社が開発した独立型DCDCコンバータがASPICE (Automotive Software Process Improvement and Capacity Determination) L2 認証を取得したと発表した。この製品はコンバーターと高電圧配電ユニット (PDU) を統合したもの。コンバーターは最大2.5kWの出力に対応し、PDUはフレキシブルに車両に搭載できる。(2021年1月23日付プレスリリースより)

-国際的第三者認証機関DNV GLからISO27001情報セキュリティ管理体系認証を取得した。