TE Connectivity Ltd. (旧 Tyco Electronics Ltd.) 2020年9月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2020年9月期 | 2019年9月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
全体 | ||||
売上高 | 12,172 | 13,448 | (9.5) | 1) |
営業利益 | 537 | 1,978 | (72.9) | - |
輸送ソリューションセグメント | ||||
売上高 | 6,845 | 7,821 | (12.5) | 2) |
営業利益 | (93) | 1,226 | - |
要因
1) 全社売上高
-2020年9月期は、前年比9.5%減の12,172百万ドル。全社売上高の減少は、全ての事業セグメント、特に輸送ソリューションセグメントの減収によるもの。新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響等により減収。また、オーガニックセールスは、前年比9.9%減。
2) 輸送ソリューションセグメント売上高
-2020年9月期は、前年比12.5%減の6,845百万ドル。同セグメントの既存事業売上高は13.5%減、為替影響でさらに0.9%の減収。これらの減少は、買収による1.9%増の効果により一部相殺。自動車関連市場では、市場での受注獲得により損失の一部は相殺されたものの、世界的な自動車生産台数の減少により既存事業の売上高は減少。
買収
-First Sensor AGの株式公開買付けを完了した。TE Connectivityは現在、同社全株式のうち71.87%を保有している。First Sensorはチップ設計、生産、マイクロエレクトロニクスパッケージングの専門知識を持つセンサー技術メーカーで、フォトニクス、圧力、先進エレクトロニクスの分野で、カスタムメイドのソリューションを開発・製造している。今回の買収により、TE Connectivityは、センサ、コネクタ、システム以外にもより広範な製品基盤を提供し、成長戦略を推進できるようになる。また、First Sensorは、産業用、大型トラック用、自動車用の光センシングアプリケーションで市場拡大の機会をもたらす。(2020年3月12日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万ドル) |
2020年9月期 | 2019年9月期 | 2018年9月期 | |
全社 | 539 | 572 | 606 |
製品開発
TSYS03 マイクロデジタル温度センサー
-子会社のタイコエレクトロニクスジャパン合同会社は、マイクロデジタル温度センサー「TSYS03」を発売した。TSYS03は、2.5mm×2.5mmの小型モデルと1.5mm×1.5mmの小型モデルの2機種をラインナップ。低温反応性が強く、温度を素早く読み取ることができるのが特徴。また、タイコ エレクトロニクス ジャパンは、最大電源電圧を5.5ボルトに引き上げた。顧客は複数のI2C同期通信アドレスを追加できるようになる。同社では、TSYS03が自動車、産業、医療などの用途に使われることを期待している。(2020年6月30日付日刊自動車新聞より)
設備投資 |
(単位:百万ドル) |
2020年9月期 | 2019年9月期 | 2018年9月期 | |
全社 |
560
|
749
|
935 |
-輸送ソリューションセグメント |
365
|
530
|
711 |
国外投資
<ブラジル>
-400万米ドルを投資して、Bragança Paulista工場で4つの新しいターミナルファミリーの生産を開始し、ブラジルおよび米国を含む海外市場向けに生産を開始した。同工場には、レーザー溶接やビジョンシステムなどの周辺機器を備えた順送金型5台、高速プレス4台など、欧州から輸入した新しい機械や工具が配備された。2019年末には、現地での開発計画と自動車ソリューションの生産を強化するために、オンサイトラボを開設した。(2020年7月28日付各種報道より)