Shaanxi Fast Auto Drive Group Co., Ltd.[陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司] 2021年12月期の動向

受注

-2021年6月18日、1,100万台目となるトランスミッションを宝鶏工場にて生産。

-2020年2月、同社は海外向けバス用トランスミッションと油圧式リターダー1,500セットを受注したと発表。(2020年3月9日付プレスリリースより)
 

子会社生産開始

-同社は子会社の陝西法士特松正電駆系統股份有限公司 (法士特松正) の生産開始を発表した。また、法士特の累計生産台数として、シンクロナイザーが2,000万台、リターダーが15万台に到達したと発表した。2,000万台目となったシンクロナイザーは、法士特が独自開発した最新のロックリングシンクロナイザーで、統合型コンパクト構造設計を採用し、シフト寿命は200万回に達するという。15万台目となったリターダーは、新世代FHB400並列流体式リターダー。法士特松正が初めて生産した390シリーズは、8-12mのバス、中型トラックなどに適している。また、開発中の大型電気トラック、大型ハイブリッドトラック向けなどの製品は8月、10月、12月と順次公開することになっている。(2021年6月22日付プレスリリースより)

 

新製品

-「法士特·易行」ブランドは、「法士特·智行」に続く最新世代の中小型トラックAMTブランド。 ヘリカルギア及び歯車研削技術、アルミ合金軽量設計、自社設計のソフトウェア及びハードウェアを採用している。現在、「法士特·易行」は、6速と8速の2種類のトランスミッションをラインナップしており、トルク範囲は400〜1800Nmで、軽トラック、軽乗客、軽特殊車両、中型トラック、特殊車両など様々な車両に対応可能。(2021年9月複数メディア報道より)

-同社の一体型AMT+並列流体式リターダーを搭載したハイエンドトレーラーが生産開始となった。法士特一体型AMTは新たに開発したハイエンドトランスミッションプラットフォーム。同心クラッチアクチュエーターと統合型ギアセレクトアクチュエーターを採用し、欧米最新技術を基準としている。法士特一体型AMTはシステム内部のTCUがADAS地図データを受信し、トランスミッション制御効率の最適化、およびクルーズコントロールの省コスト化を実現し、燃費を5%以上改善する。安全システムは自動車機能安全標準ISO26262のASIL-C等級に準じて設計されている。(2020年6月15日付けリリースより)

  

認証情報

-C10JSDQX180Tトランスミッション及びC12JSDQXL280Tトランスミッションが、陝西省産業情報技術省の2021年陝西省重要新製品として選定された。

-ISO9001、QS-9000、ISO/TS 16949品質管理システム認証、ISO10012測定管理システムAAA認証、ISO14001環境管理システム認証、ISO 17025実験室認証およびISO50001エネルギー管理システムに合格。

-法士特伊頓 (西安) 動力伝動系統有限責任公司が開発した「クラッチディスクASSY・ドラッグトルク測定装置」が国家知識財産権局の審査に合格し、実用新案を取得した。この測定装置は生産ラインのベンチマークとサンプルの開発に用いるもので、すでに運用が始まっている。(2020年6月15日付けリリースより)

 

研究開発施設

-2021年、法士特工業設計センターが国家認定を受けた。 同センターは、自動車用トランスミッション製品の業界チェーン全体の包括的な設計サービスプラットフォームとして位置付けられている。

-2020年末現在、「国家クラス企業技術センター」、「学士院専門家ワークステーション」、「国家クラスポスドクワークステーション」などの研究開発体系を構築。コア技術特許1,400件を保有。ATリターダーオートマチックトランスミッション、AMTオートマチックトランスミッション、Sトランスミッション、バス用トランスミッション、軽トラックトランスミッション、油圧式リターダー、クラッチ、減速機の8大製品系列を展開。開発人員は580名余。

-西安ハイテク開発区に陝西省法士特汽車伝動工程技術研究中心 [Shaanxi Fast Auto Drive Engineering Technology Research Center] を保有。研究センターは事務オフィス、設計研究所、生産プロセス研究所、実験センター、材料成型理化センター、試作センターから成る。

  

新工場

-7月1日、総投資額25億元の年産20万台のSトランスミッションスマートファクトリーの着工式を西安で挙行。延床面積は約12万平方メートル。研究開発、試作、試験、生産、販売を行うこの拠点は、法士特第14次5か年計画に沿った重点プロジェクトの一つである。完成後は、Sシリーズトランスミッション20万台、AMTオートマチックトランスミッション、クラッチ、新エネルギー及びハイブリッドシステムなどの製品を生産するスマートファクトリーとなる。年間売上高は50億元、利益は5億元に達する見込み。(2020年7月6日付けリリースより)

 

海外投資

-7月2日、同社とミンスク・オートモービル・プラント(MAZ)の合弁会社法士特馬茲有限責任公司[Fast MAZ Co., Ltd.]は、中国-ベラルーシ工業パーク「グレートストーン」で合弁契約調印式と工場鍬入れ式を行った。法士特にとってタイ工場に続く2番目の海外工場である。新合弁会社は2021年からMAZのトランスミッション主要サプライヤーになる。MAZはベラルーシ最大の商用車メーカー。主に重型カーゴトラック、バス、トレーラー、ダンプカー、オフロード車、各種特殊車両用シャシーなどを生産しており、ベラルーシ市場で90%以上のシェアを持つ。中国-ベラルーシ工業パークは中央アジアから欧州へ続くシルクロード経済ベルトの重要なハブであるミンスクに位置する、中国最大の海外総合産業パークである。(2019年7月9日付けリリースより)