Zhongshan Broad-ocean Motor Co., Ltd.[中山大洋電機股份有限公司] 2017年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2017年12月期 2016年12月期 増減率(%) 要因
売上高 8,605.29 6,805.21 26.54 -生産・販売規模がさらに拡大。
営業利益 423.57 589.59 (27.60) -操業コストが増大。
経常利益 539.59 651.99 (17.24)
純利益 448.89 548.47 (18.16)



新会社

-2018年1月30日、同社は、いずれも同社の子会社である上海電駆動股份有限公司[Shanghai Edrive Co., Ltd.]、北京佩特来電器有限公司[Beijing Prestolite Electric Co., Ltd.]、蕪湖傑諾瑞汽車電器系統有限公司[Wuhu Generator Automotive Electrical Systems Co., Ltd.]、大洋電機新動力科技有限公司[Broad-Ocean EV Motor New Energy Co., Ltd.]の4社およびその子会社を統合し、大洋電機車両事業グループを結成すると発表した。また、そのうちの1社、上海電駆動股份有限公司は東風実業有限公司[Dongfeng Industrial Co., Ltd]と合弁会社東洋電駆動系統有限公司[Dongyang Edrive Systems Co., Ltd.](仮称)の設立で合意したことも併せて発表した。合弁会社の登録資本金は50百万元で、上海電駆動が30百万元を出資し60%の株式を保有する。合弁会社は5年の間に2期に分けて10億元をかけ生産拠点を建設する。2019年から3年間で年産能力を次の通り整備する:商用車用電気駆動システム(モーター、コントローラー、減速機またはトランスミッション) 5万セット、乗用車用電気駆動システム(モーター、コントローラー、減速機またはトランスミッション) 10万セット、新エネルギー車用駆動システム(VCU: Vehicle Control Unit)、高電圧配電システム、DCDCコンバーターなど10万セット、水素燃料電池8,000セット。(2018年1月30日付け会社公告より)

-2017年7月、同社は中通客車控股股份有限公司[Zhongtong Bus Holding Co., Ltd.]、聊城経済技術開発区管理委員会[The Management Committee of Liaocheng Economic Development Zone]と合弁会社「通洋燃料電池科技(山東)有限公司[Tongyang Fuel Cell Technology (Shandong) Co., Ltd.]」(仮称)設立の契約書に調印。合弁会社は聊城経済技術開発区に建設する。登録資本金は5億元。同社はその88%の4.4億元を、中通客車は10%の50百万元を、聊城経済技術開発区管理委員会指定の投資会社が2%の10百万元を出資する。合弁会社は水素燃料電池システム及び水素燃料パワートレインの生産と開発、新エネルギー車運営プラットフォームを手掛ける。完成後の生産高は総額100億元に達する見込み。建設は2期に分けて行い、第1期の投資額は10億元になる。(2017年7月27日付け会社公告より)

-2017年2月17日、同社はカナダの水素燃料電池技術サプライヤーBallard Power Systems, Inc.と燃料電池モジュール技術ライセンス契約の枠組み合意書を結んだ。大洋電機は直接或いは子会社を設立して、中山(Zhongshan) にライセンス供与された電池モジュールの組立ラインを建設し、ライセンスを受けた地域内で業務を展開する。Ballard Power Systemsは大洋電機及びその子会社に対して、組立ラインが生産能力に達するよう技術面でサポートするとともに、大洋電機が商用車用電池モジュールの組立、販売、サービスにおいてBallardのすべての知的財産権を使用することを許可する。(2017年2月17日付け会社公告より)

受注

-子会社傑諾瑞は広汽、上汽大通のサプライヤー体系に参入し、吉利第3代フラットワイヤージェネレータの量産を実現した。(2017年アニュアルレポートより)

受賞

-2017年、傑諾瑞は奇瑞汽車の2017年度エクセレント・クオリティ・パフォーマンス賞を受賞した。(2017年アニュアルレポートより)

2018年の経営目標

-2018年、安定的な売上増を目指す。売上高は前年比23%増の105.85億元、操業コストは前年比20.78%増の82.86億元を見込む。純利益は前年比45.45%増の6.51億元を目指す。

-2024年までの目標は、年間売上を180億元とする。そのうち、家電及び家庭用モーター、自動車用回転電気機械及び新エネルギー車パワートレインの売上高をそれぞれ60億元とする。

研究開発施設

-同社は中山、北京、米国、蕪湖、上海、武漢、深セン、ドイツ等で研究開発チームを打ち立てて、新エネルギー車パワートレインシステム技術、高効率インテリジェントモーター、自動車モーター・スターター・ジェネレーターなどの研究開発を行う。

-子会社の北京佩特来は、北京市企業技術センターとして認定された。

-子会社の上海電駆動は、国家EV電気駆動システム全産業チェーン技術イノベーション戦略連盟理事長企業であり、上海自動車電気駆動工程研究センターの委託企業でもある。中国科学技術部863EVの30の重大専門プロジェクトに参加し、国家基準と業界基準の十数回の訂正にも参加した。

-同社は3つの国家レベルの実験室、3つの省レベルの企業テクニカルセンター、2つの省レベルの工場テクニカルセンターを保有。ポスドクワークショップと研究者・専門家ワークショップを設立。

研究開発費用

(単位:百万元)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
研究開発費用 393.27 288.40 239.76
研究開発費用の売上高に占める割合(%) 4.57 4.24 4.88



特許

-2017年12月31日現在、累計2,288件の特許を申請、1,513件の特許を取得。1,530件の有効特許を保有。そのうち発明特許は342件。

投資

-2018年1月17日、同社は、現在水素エネルギー産業資源の統合を進めており、 液体有機水素キャリア(LOHC:Liquid Organic Hydrogen Carriers)技術で世界をリードするHydrogenious Technologies GmbHに650.38万ユーロを投資すると発表した。投資後、社債を全額株式に転換すれば、同社はHydrogenious Technologiesの株式を累計10.20%保有することになる。(2018年1月18日付け会社公告より)

研究開発連携

-2009年10月、同社は北汽福田汽車股份有限公司、北京理工大学、北京交通大学と協議書に調印し、新エネルギー車ドライブとコントロールシステムの分野において共同で研究開発を行う

投資プロジェクト

(単位:百万元)
プロジェクト 2017年12月期投資額
子会社「上海電駆動」の新エネルギー車モーターシステム生産施設の建設 35.59
子会社「上海電駆動」の閔行工場第2期建設 5.57
EV用ローターの組み立てライン 0.02
500kWドライブシステムの試験施設 1.42
大洋電機ヒューストンのインフラ工事 110.75
子会社「上海電駆動」のモーター知能化組み立てライン 4.83
輸入モーター固定子自動生産ライン 10.17
EVハイブリッド動力システム測定器 0.09
子会社「濰坊佩特来」の工場リフォーム 1.78
子会社「蕪湖傑諾瑞」の工場建屋建設 4.48
中山燃料電池モジュールテストベンチ 2.47
新エネルギー車運営管理プラットフォーム 1.25
パワートレインデザインプロジェクト (0.10)
子会社「上海電駆動」のマイルドハイブリッドシステム技術評価と許可 1.67
315KW高速ドライブダイナモメーター 0.24
中山EV 500KWパワートレインテストベンチ 1.06