IJTテクノロジーホールディングス (株) 2016年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2016年
3月期
2015年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 134,191 148,350 (9.5) -
営業利益 3,220 4,569 (29.5) -売上変動 (2,200百万円) や成長戦略関連費用 (600百万円) などの減益要因が合理化に伴う増益分 (1,100百万円) を相殺。
経常利益 2,366 6,093 (61.2) -
親会社株主に帰属する当期純利益 1,978 3,996 (50.5) -



国内事業

-2016年3月期、グループ機能の強化を目的に、新たに 「海外事業本部」 および 「コーポレートリレーション推進本部」 を設置。

<テーデーエフ>
-テーデーエフ (宮城県村田町) の老朽化設備を更新して国内生産体制を強化。40億円を投資して本社工場にフロントアクスルを生産する1万2,800トンの鍛造プレス機を導入、2015年6月より稼働。従来のハンマーによる鍛造と比べて加工時間を3割削減するとともに人員を3分の1に省人化、生じた余力で将来の需要減少に向けた体質強化を進める。

<自動車部品工業>
-産業用エンジンの組立ライン刷新

<アイメタルテクノロジー>
-効率性に優れた鋳造電気炉を導入

海外事業

<インドネシア>
-2016年3月期、PT. TJForge Indonesiaは本格的な稼働への移行にあたり、当初計画した鍛造品を中心とした事業に加え、加工組立事業の拡大に伴う設備投資を実施。

-2015年3月、インドネシア子会社を増資すると発表した。鍛造や加工組み立ての事業を拡大するための設備資金として5月に7,857億ルピア (約73億円) を調達する。同社の完全子会社である自動車部品工業が3,143億ルピア (約29億円)、いすゞ自動車といすゞの完全子会社であるいすゞモータース・アジア (IMA) が残りの増資分を引き受ける。これに伴い、同社グループのインドネシア子会社への出資比率は、自動車部品工業40%、TDF20%の合計の60%から、自動車部品工業40%、TDF9.5%の合計49.5%に低下する。いすゞの出資比率は25%から35.5%に上昇する。(2015年3月16日付日刊自動車新聞より)

-PT.Asian Isuzu Casting Center の新工場で生産した鋳造品を PT. TJForge Indonesia で機械加工し、2014年8月からインドネシア国内およびタイ向けに出荷を開始。

研究開発費

(単位:百万円)
2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期
全社 547 477 351



研究開発活動

<アイメタルテクノロジー>
-開発部門・技術部門が中心。
-エンジン部品の軽量化を目的とした高強度・耐熱疲労材料の開発とブレーキ部品の鋳造性および切削性の向上を目的とした工法開発を進めた。
-独自開発の高強度高延性材料RD800材を用いた足回り部品の生産種類の拡大および建機・車両の重要部品である油圧バルブ、タービンハウジングの量産拡大対応を行った。

<自動車部品工業>
-開発部門を中心に株式会社ジェイ・ビー・ケー・サービスと連携してパワートレーン各種装置の自動車用関連部品の研究・開発に取り組んでいる。
-先行開発製品の一部についてはいすゞとの共同開発。
-主な研究開発:

  • 中型、小型トラック用各種プロペラシャフト
  • 架装用途に合せたパワー取り出し方式の各種パワーテークオフ
  • 自動車用エンジン部品のロッカーアームおよびフライホイール
  • 海外市場を狙った小型車向けプロペラシャフト、ドライブプレート
  • 低燃費化を狙ったエンジン部品
  • 次世代燃料対応の新型エンジンの評価



製品開発

中・大型トラック用足回りモジュール
-中・大型トラック用足回りモジュールの開発に取り組む計画と発表。傘下のアイメタルテクノロジーの鋳造技術、テーデーエフの鍛造技術、自動車部品工業の組み立て技術を合わせて、素材から加工、組み立てまでを一貫して行える体制を構築し高付加価値製品を商品化する。モジュール化によって、海外を含めた系列外の商用車メーカー、建設機械メーカーなどへの販売も拡大していく。(2014年2月27日付日刊自動車新聞より)

設備投資額

(単位:百万円)
2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期
全社 10,363 14,432 12,528


-2016年3月期:国内外の生産拠点におけるQCD (Quality, Cost, Delivery) 競争力強化を目的とした投資

-2015年3月期:

  • 日本: 12,800t鍛造プレス機の稼働に向けた投資
  • 海外: インドネシア拠点の立ち上げ、タイ拠点の能力増強



設備の新設計画 (自動車用部品事業)

(2016年3月31日現在)
会社名 事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手
年月
完了予定
年月
自動車部品工業 本社・海老名工場
(神奈川県海老名市)
産業エンジンライン再編 775 2015年
4月
2016年
3月
工場耐震補強 546 2015年
4月
2017年
3月
Jibuhin (Thailand) Co., Ltd.
(タイ チョンブリ県)
伝動装置部品および機関関係部品加工設備他 483 2016年
1月
2016年
12月



2017年3月期の見通し

(単位:百万円)
2017年3月期
(予想)
2016年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 135,000 134,191 0.6
営業利益 3,400 3,220 5.6
経常利益 3,200 2,366 35.2
親会社株主に帰属する当期純利益 1,600 1,978 (19.1)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)