テイ・エステック (株) 2010年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2010年 3月期 |
2009年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 317,990 | 404,761 | (21.4) | 1) |
営業利益 | 9,598 | 16,093 | (40.4) | - |
経常利益 | 11,436 | 14,962 | (23.6) | - |
当期純利益 | 6,328 | 4,741 | 33.5 | - |
要因
1)
<日本>
-主要顧客からの受注の減少及び機種構成の変化に加え、海外向けの日本供給部品売上の減少等により、売上高は前年に比べ23.7%減の110,207百万円。
<北米>
-主要顧客からの受注はほぼ横ばいとなったものの、為替換算上の影響及び機種構成の変化等により、売上高は前年に比べ14.1%減の117,893百万円。
<中国>
-広州及び武漢における主要客先からの受注は堅調に推移したものの、寧波からの他拠点向け部品売上の減少及び為替換算上の影響等により、売上高は前年に比べ1.4%減の66,997百万円。
<その他地域>
-イギリス子会社での4ヶ月にわたる生産休止の影響や、アジア地域における受注が総じて減少したことに加え、為替換算上の影響等もあり、売上高は前年に比べ42.5%減の46,620百万円。
受注
<日本>-ホンダ新型ステップワゴン用シート等の生産を開始。
<北米>
-アキュラ新型ZDX用シートやホンダ新型アコードクロスツアー用シート・ドアトリム等の生産を開始。
<中国>
-ホンダ新型オデッセイ用シート・ドアトリム等の生産を開始。
<その他の地域>
-ブラジルではホンダ新型シティ用シート、インドネシアではホンダ新型フリード用シート等の生産を開始。
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
2011年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 増減率(%) | |
売上高 | 366,600 | 317,990 | 15.3 |
営業利益 | 17,500 | 9,598 | 82.3 |
経常利益 | 19,000 | 11,436 | 66.1 |
設備投資額 | 10,200 | 6,328 | 61.2 |
地域別売上高 |
(単位:百万円) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 増減率(%) | |
日本 | 122,220 | 110,207 | 10.9 |
北米 | 133,620 | 117,893 | 13.3 |
中国 | 79,240 | 66,997 | 18.3 |
その他 | 58,010 | 46,620 | 24.4 |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 9,617 | 10,874 | 11,222 |
四輪事業 | 8,890 | 9,879 | 10,239 |
研究開発拠点
技術センター | 栃木県塩谷郡 |
TS Tech North America, Inc. | 米国オハイオ州 |
研究開発活動
1.安全技術-スタティック/ダイナミックによる実験研究開発を実施。
-アウトプットされる多種多様のデータを元にコンピュータ解析及びシミュレーション解析を行う。
-後方衝突による頚部障害軽減のためのアクティブヘッドレストや、搭乗者の体重によって、エアバッグの展開を制御するシートウエイトセンサーを開発。
-前方衝突による乗員傷害低減のための新機構を開発。
2.環境対応技術
-四輪車用シート等の解体性向上の研究、モノマテリアル化(単一素材化)の研究 (ポリエステル繊維によるクッション材など軽量化に貢献できる新たなクッション材の研究など)。
-ハイブリッド車特有のボディー形状に左右されないリアシートの取り付け構造を開発・量産化。
3.快適技術
-着座初期の快適性向上、長時間走行における疲労低減を目的とした研究開発を実施。
-人間工学研究に基づく静的快適性、生理学研究及び独自理論による疲労度定量評価等の研究を実施。
-将来における快適性シートの実現に向け、アクティブ機能デバイスを開発中。
4.多機能技術
-スモールカー、SUV車において進化が著しい多機能技術に対応できるオリジナル商品を開発中。
-チップアップ&ロングスライド機構、空調シートとリア・パワー フォールダウン ヘッドレスト及びチップアップ・ワンモーション・ダイブダウンリアシート、リア・ウルトラシート、3列目床下収納機構搭載シート等の開発、商品化。
-空調シートや新開発ウエイトセンサー等の電装部品との融合技術と、多機能デバイスの開発強化。
5.外観クオリティー技術
シート構成要素別に外観寄与率の基準を定めたオリジナル技術評価や、コンピューターシミュレーション解析結果をベースとした、世界TOP外観クオリティーシートの研究開発活動を展開中。
6.内装技術
質感の高い新加工技術、新加飾技術、照明等に取り組む。
製品開発
シート機構-前面衝突時に乗員の安全性を高めるシート機構を開発、2012年までの実用化を目標に営業活動を推進することを明らかにした。同社が開発した新機構は「前突安全シート」(仮称)。前面衝突時にガス発生器などを利用し座面を後方に引き下げる方式で乗員の前方移動を軽減するもの。火炎燃焼ガスで駆動する2本のアクチュエーターをシート座面下に配し、衝突を検知したセンサーからの信号で腰部を拘束するラップベルトを引き込むと同時に、シート座面の前端部を持ち上げつつ後退させるシート完結型の拘束システム。乗用車での時速35マイルフルラップテストで、腰部の前方移動量を約2分の1に抑えることに成功したという。膝部保護エアバッグ(ニー・バッグ)が不要になるなどのメリットもある。(2009年10月26日付日刊自動車新聞より)
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 8,382 | 13,547 | 19,232 |
四輪事業 | 6,921 | 12,684 | 18,366 |
四輪事業
-主に日本ではホンダ新型ステップワゴン、北米ではホンダ新型アコードクロスツアー及びアキュラ新型ZDXを中心とした新機種生産設備の導入や金型投資の他、2008年5月に稼動を開始したブラジル新工場の関連投資等に設備投資を実施。
設備の新設
(2010年3月現在)
会社名 又は事業所名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資予定額 (百万円) |
着手 | 完了予定 |
埼玉工場 |
埼玉県 行田市他 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 |
1,935 | 2010年 04月 |
2011年 03月 |
鈴鹿工場 | 三重県 鈴鹿市 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 | 893 | 2010年 04月 |
2011年 03月 |
九州テイ・エス(株) | 熊本県 菊池市 |
二輪車用シート、部品及び四輪車用内装・外装品製造設備 | 500 | 2010年 04月 |
2011年 03月 |
TS Tech (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ県 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 | 802 | 2010年 01月 |
2010年 12月 |
武漢提愛思全興汽車零部件有限公司 | 中国 湖北省 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 | 534 | 2010年 01月 |
2010年 12月 |