豊田合成株式会社 2006年度の動向
ハイライト
業績
(単位: 百万円) |
2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
主要要因 |
全社 | ||||
売上高 | 593,454 | 498,427 | 19.1% | 北米、アジア、欧州において積極的な設備投資や資本増強を行い、生産体制を拡充。国内でも供給体制強化、物流効率向上のため、愛知県瀬戸市を始め、岩手・神奈川・福岡など顧客隣接地域で生産体制の整備を実施。 |
営業利益 | 31,550 | 19,676 | 60.3% | 製品価格の下落や材料値上げなどのマイナス影響があったが、日本および豪亜地域での増販効果や原価改善などの合理化努力が増益に貢献。 |
経常利益 | 31,347 | 20,023 | 56.6% | |
純利益 | 15,943 | 10,787 | 47.8% | |
自動車部品事業 | ||||
売上高 | 560,114 | 469,742 | 19.2% | 日本、北米、アジア市場において、主要顧客の自動車生産台数が増加。また、新製品の開発や積極的な拡販による。 |
営業利益 | 35,420 | 26,473 | 33.8% | 原油高による原材料価格の上昇などの減益要因があったものの、売上の増加や合理化努力により増収。 |
地域別業績
単位: 億円 |
2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
主要要因 |
日本 | ||||
売上高 | 374,191 | 330,842 | 13.1 | トヨタ自動車を始めとした主要顧客の増産、内外装部品やセーフティシステム製品を中心とした積極的な拡販 |
営業利益 | 18,975 | 9,920 | 91.3 | 売上増加および合理化努力 |
北米 | ||||
売上高 | 141,404 | 126,588 | 11.7 | 主要顧客の生産台数増加、積極的な拡販努力 |
営業利益 | 6,367 | 6,485 | (1.8) | 新シリーズ立上げ等に伴う費用負担増加 |
豪亜 | ||||
売上高 | 91,183 | 52,795 | 72.7 | 中国、タイを中心とした盛況な顧客需要 |
営業利益 | 6,648 | 5,168 | 28.6 | 中国、タイでの増販効果、新規拠点の立上りが順調に推移 |
その他 | ||||
売上高 | 26,626 | 18,759 | 41.9 | チェコの事業拡大 |
営業利益 | (1,001) | (1,036) | - | 新シリーズ立上げ等に伴う費用負担増加 |
開発動向
研究開発費用
(単位:百万円) | 2007年3月期 | 2006年3月期 | 2005年3月期 |
自動車部品事業 | 20,100 | 19,900 | 19,000 |
非自動車部品事業 | 4,100 | 5,300 | 5,400 |
研究開発体制
同社グループの研究開発体制は、同社の各事業部開発部・技術部・生産技術部・技術管理部・開発部・生産技術開発部・材料技術部、および海外子会社の豊田合成ノースアメリカ技術本部、豊田合成ヨーロッパが連携し、グローバルな研究開発活動を展開。これらの活動により、2010年に8つの世界トップ商品を持つことを目指す。
新商品開発
最近の実績
- 衝突時の拘束性を向上させたアドバンスドオムニサポートコンセプトエアバッグ
- 金属薄膜として使用しているレアメタルのインジューム使用量を削減した低コストミリ波レーダガーニッシュ
- 高輝度LEDを組み込んだオーバヘッドコンソール
- 樹脂インボードCVJブーツ
開発中
-燃料電池自動車用オールコンポジット高圧水素タンクの開発を推進中。
-発光ダイオード(LED)を使い自動車用照明部品の大幅な小型化を目指す。光源にLEDを使うことで、ヘッドランプ、リアコンビランプといった部品の大きさを、これまでの10分の1程度のコンパクトなものにする。同社は得意とする自動車部品分野でLED技術を活用、同事業を高付加価値型の事業に育成していきたい考え。(2007年1月22日付日刊自動車新聞より)
技術提携
同社は、米フィリップス・ルミレッズ(PLLC、カリフォルニア州サンノゼ)と、高輝度LED(発光ダイオード)技術に関する特許契約を結んだと発表。青色及び赤色LEDに関し、両社は相互の特許侵害を気にせず製品開発を行えるようになるという。両社が所有する技術を尊重しあい、相互に活用できる環境を構築することで合意した。(2006年4月6日付同社プレスリリースより)
技術導入契約(2007年3月現在)
相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
Eaton Corporation | 米国 | 燃料バルブに関する特許ライセンス | 1999年2月10日~2013年2月18日 |
Autoliv Development AB | スウェーデン | カーテンエアバッグに関する特許ライセンス | 2001年2月5日~ 2016年2月20日 |
Stant Manufacturing, Inc. | 米国 | クイックターンフューエルキャップに関する特許ライセンス | 2001年4月2日~ 2014年10月18日 |
Visteon Global Technologies, Inc. | 米国 | 燃料バルブに関する特許ライセンス | 2001年11月20日~2010年8月24日 |
Tridonik Optoelectronics | オーストリア | 白色LEDに関する特許ライセンス | 2002年2月4日~ 2021年11月19日 |
Intier Automotive Interiors of America | 米国 | ウレタンスプレー表皮に関する特許・ノウハウライセンス | 2002年11月18日~2014年5月10日 |
技術援助契約(2007年3月現在)
- | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
Premium Moldings & Pressings Pvt. Ltd. | インド | ステアリングホイールに関するノウハウライセンス | 1998年8月7日~ 2008年8月6日 |
Stant Manufacturing, Inc. | 米国 | 導電性フューエルキャップに関する特許・ノウハウライセンス | 1998年11月17日~2018年12月21日 |
TI Automotive Ltd. | 英国 | フューエルカットオフバルブに関する特許ライセンス | 2002年9月12日~2009年10月16日 |
Magna Steyr Fuel Systems | ドイツ | 導電性フューエルキャップに関する特許ライセンス | 2004年2月26日~2018年12月21日 |
Orbitronics Co., Ltd. | パキスタン | ステアリングホイールに関するノウハウライセンス | 2006年12月29日~ 2014年12月28日 |
設備投資
設備投資額
(単位:百万円) | 2007年3月期 | 2006年3月期 | 2005年3月期 |
自動車部品事業 | 52,000 | 44,400 | 35,100 |
非自動車部品事業 | 2,900 | 1,200 | 7,100 |
全体 | 54,900 | 45,600 | 42,200 |
国内投資
内外装部品の新工場を愛知県瀬戸市に設立すると発表。稼働は2007年4月を予定、生産品目はインパネ、コンソールボックス、グローブボックスなど。第1期の投資は28億円。2009年末の第3期工事の完了時には140億円の売上高を計画する。敷地面積は4万5千平方メートル、建屋面積は第1期分が7千平方メートル。人員は当初100人、2009年末が270人。(2006年11月29日付日刊自動車新聞より)