株式会社タチエス 2009年3月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2009年 3月期 |
2008年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 221,498 | 265,200 | (16.5) | - |
営業利益 | 623 | 3,605 | (82.7) | -急激な減産と為替変動が大きく影響し、減少。 |
経常利益 | (291) | 3,914 | - | - |
当期純利益 | (3,704) | 2,111 | - | - |
自動車座席事業等 | ||||
売上高 | 220,893 | 264,584 | (16.5) | -年度後半からの急激な販売落込み等により減少。 |
営業利益 | 1,225 | 4,252 | (71.2) |
リストラクチュアリング
-非連結子会社のエフケー(名古屋市南区)とシセイ(名古屋市南区)二つの子会社を解散すると発表。縫製事業の競争力強化を目的とし縫製加工および販売を手掛けてきた。今回、両子会社は当初の設立目的を終了したことから、経営の効率化を図るため解散が決まった。清算終了は2009年3月31日の予定。(2008年11月25日付日刊自動車新聞より)
-追浜工場(神奈川県横須賀市)を閉鎖すると発表。平塚工場(同平塚市)に設備一式と生産品目を移管する。日産自動車追浜工場向けに供給するシートおよび機構部品は平塚工場からの出荷に切り替える。国内外で自動車生産数量が減少し同社の2009年3月期は2けた台の減収大幅減益、下期だけでみると最終赤字に転落する見通し。設備投資の圧縮や固定費の徹底した削減を盛り込んだ緊急対策を実施しつつあり、国内生産拠点の統廃合もその一環となる。(2008年12月5日付日刊自動車新聞より)
国内事業
-鈴鹿工場で軽自動車用座席の本格生産を開始。
海外事業
-中国・福建省福州市に開発会社を設立。
-米ジョンソン・コントロールズ(JCI)と合弁で中国湖北省にシート生産の新会社を設立。
>>>詳細は、設備投資へ
2010年3月期の見通し | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2010年3月期 | 前期比 | |
売上高 | 221,498 | 144,000 | (77,500) |
営業利益 | 623 | 400 | (220) |
経常利益 | (291) | 1,200 | 1,490 |
当期純利益 | (3,704) | 300 | 4,000 |
研究開発費 | 3,575 | 2,691 | 880 |
設備投資額 | 2,839 | 1,559 | 1,280 |
得意先別売上高 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2010年3月期 | |||
売上高 | 割合 | 売上高 | 割合 | |
ホンダ圏 | 97,300 | 44% | 52,800 | 37% |
日産圏 | 72,400 | 33% | 59,300 | 41% |
トヨタ圏 | 23,600 | 10% | 18,400 | 13% |
三菱圏 | 17,000 | 8% | 9,100 | 6% |
その他 | 11,200 | 5% | 4,400 | 3% |
所在地別売上高 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2010年3月期 | |||
売上高 | 割合 | 売上高 | 割合 | |
日本 | 120,000 | 54% | 81,900 | 57% |
米国 | 48,400 | 22% | 29,000 | 20% |
カナダ | 17,500 | 8% | 6,600 | 5% |
メキシコ | 24,600 | 11% | 18,300 | 13% |
中国 | 10,300 | 5% | 7,700 | 5% |
フランス | 700 | - | 500 | - |
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 2007年3月期 | |
全社 | 3,575 | 4,528 | 4,734 |
研究開発拠点
名称 | 所在地 |
国内 | |
タチエス技術センター |
東京都青梅市 |
タチエス技術センター愛知 | 愛知県安城市 |
海外 | |
Tachi-S Engineering U.S.A. Inc. | 米国ミシガン州 |
Tachi-S Engineering Europe S.A.R.L. | フランス ヴェリジー・ビラクブレー市 |
福州泰昌汽車座椅開発有限公司 (Tachi-S Engineering China) |
中国福州市 |
研究開発活動
-新製品開発及び新技術の基礎開発は、主に国内の技術センターにおいて実施。
-米国・欧州の拠点及び国内外の技術提携先企業等を通じて、先進技術や周辺技術の情報収集を行う。
主な研究成果
シート及びオリジナル機構部品開発
-自動車及びその他乗り物用シート、またシートのリクライニングデバイス、スライドレール、大移動量リフター、床下格納デバイス、RV車用シートのロングスライドレール及びその付属機構、回転ユニット等を開発。
安全性向上技術開発
-3点式シートベルト組込みシート、サイドエアバッグ組込みシート、乗員感知式スマートエアバッグ対応シート、頚部傷害軽減システムを開発。また、前後面、側面衝突に対応した安全シート構造の研究開発を実施中。
環境対応技術開発
-易解体シートの研究、自動車の燃費向上のため新材料、新構造技術を織り込んだ超軽量シートの開発。
福祉車両商品の開発
-福祉車両用に操作性、乗降性に優れたヘルパーシートを開発。
原価低減商品開発
-開発期間短縮を反映し、標準化、共通化を踏まえた低コスト次世代シートを開発。
生産技術開発
-接着成形シートの改良技術開発、ヘッドレスト、アームレストの一体発泡成形技術開発、シート組立の省力化・自動化技術開発、CAD/CAMによる型製作等を推進。また、多品種少量生産を可能にした混流ラインを開発。
シートの研究分野
-「座り心地」評価、シートの構造方式について自主研究。CAE解析を行って、開発期間短縮、コストダウンなどに貢献。
技術導入契約(2009年3月現在)
相手先 | 国名 | 内容 | 契約期間 |
Isringhausen GmbH & Co. KG | ドイツ | サスペンションシステムの製造・販売継続権に関するライセンス契約及びシート技術と販売ノウハウの相互自由開示と自由使用(除特許)契約 | 1985年11月~無期限又は一方の6ヶ月前の予告により終結 |
技術援助契約(2009年3月現在)
相手先 | 国名 | 内容 | 契約期間 |
Auto Parts Manufacturers Co., Sdn. Bhd. | マレーシア | 契約製品の製造に必要なノウハウの供与及び契約製品の製造に必要な機械・設備の供給(別契約必要)等に関する技術援助契約 | 2000年3月~2010年3月 |
設備投資
設備投資額 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 2007年3月期 | |
全社 | 2,839 | 5,609 | 6,429 |
-新規受注・モデルチェンジ等に伴う生産対応設備を中心に設備投資を実施。
海外投資
<中国>
-中国・福建省福州市に開発会社を設立すると発表。設立するのは「福州泰昌汽車座椅研発有限公司」で、2008年6月末までに設立し7月から操業を開始する。福州泰昌汽車座椅研発は資本金が100万米ドル(約1億円)で、同社が70%、台湾の信昌グループの投資専門会社である信昌国際投資有限公司が30%を出資する。総経理は同社から派遣する予定。総投資額は140万米ドル(約1億4千万円)を見込んでいる。(2008年5月23日付日刊自動車新聞より)
-米ジョンソン・コントロールズ(JCI)と合弁で中国湖北省にシート生産の新会社を設立すると発表。ホンダの中国合弁会社である東風本田汽車向けに自動車シートを供給するため。2009年8月から生産を開始し、2010年度には年間6万台のシートを生産する計画。設立するのは、合弁会社「武漢泰極江森汽車座椅」。資本金は6300万ドル(約6億7千万円)で、同社が70%、JCIが30%をそれぞれ出資。(2008年6月4日付日刊自動車新聞より)
主な設備の新設(2009年3月現在)
会社名/事業所名 | 設備の内容 | 投資予定総額 (百万円) |
着工 | 完成予定 |
Industria de Asiento Superior, S. A. de C. V. - 本社工場他 |
自動車座席用製造設備 | 257 | 2009年1月 | 2009年12月 |
鈴鹿工場 | 自動車座席用製造設備 | 210 | 2009年4月 | 2010年2月 |
Setex Inc.-本社工場 | 自動車座席用製造設備 | 167 | 2009年4月 | 2010年3月 |
愛知工場 | 自動車座席用製造設備 | 129 | 2009年4月 | 2010年3月 |
広州泰李汽車座椅有限公司 (Tacle Guangzhou Automotive Seat Co., Ltd.) |
自動車座席用製造設備 | 94 | 2009年1月 | 2009年12月 |
武蔵工場 | 自動車座席用製造設備 | 78 | 2009年9月 | 2010年3月 |
青梅工場 | 自動車座席用製造設備 | 69 | 2009年4月 | 2009年9月 |