エヌオーケー株式会社 2007年3月期の動向
ハイライト
(単位: 百万円) |
2007年 |
2006年 3月期 |
増減率(%) | 要因 |
全社 | ||||
売上高 | 479,815 | 450,630 | 6.5 | - |
営業利益 | 41,657 | 45,258 | (8.0) | |
経常利益 | 45,399 | 49,956 | (9.1) | |
当期純利益 | 24,793 | 29,445 | (15.8) | |
シール事業製品部門 | ||||
売上高 | 213,869 | 199,272 | 7.3 | 北米・東南アジアを中心に日系車の販売好調による輸出および現地生産台数の増加等により増益 |
営業利益 | 17,466 | 16,026 | 9.0 |
3ヵ年計画(「Global&GI」の構築)
Global: 海外で生産・営業拠点の拡充を実施する。海外売上高の構成比は39.7%で、3年前より12.3ポイント増加。
GI: General Industry(一般産業機械業界)への販売拡大を行う。GI向け売上高の構成比は25.4%で、3年前より6.3ポイント増加。
子会社合併
同社は、自動車部品や事務機器関連の子会社2社を4月1日付で合併すると発表した。事業領域が共通する子会社を統合、シナジーを追求することで、グループ経営の基盤をより強固なものとする。合併するのは、複写機・プリンター用ローラー部品などを手掛ける日東工業(東京都品川区)と精密弾性部品の北辰工業(神奈川県横浜市)の2社。合併方式は、日東工業を存続会社とする吸収合併とし、合併後に社名を「シンジーテック」に変更する。(2007年1月13日付日刊自動車新聞より)
事業譲渡
同社は2006年10月をもって高精度ガイド付きシリンダー”Fシリーズ”、小型バルブを含めた空圧全商品を株式会社ニューエラーに事業譲渡した。(2006年10月1日付け同社プレスリリースより)
開発動向
2007年3月期の研究開発費は、総額8,001百万円。内、シール事業は、5,616百万円。
<シール事業>
・低摩擦損失による省エネルギー効果に寄与する製品、燃料電池自動車に対応する製品を開発を推進。
・自動車制動関連の製品や電子部品との複合による高付加価値製品を開発を推進。
・オイルシールにおいて従来の密封性を維持し、摩擦力低減を狙った低摩擦シールを開発。
・車両総合制御(速度制御等)用の、磁気ゴムを利用したエンコーダ付きシールについては一部製品化に至り、さらなる高精度着磁化、高機能(マルチタスク)エンコーダーの開発を推進。
・燃料電池部品に関しては、セルシール、加湿膜モジュール、ガス拡散層素材を中心に開発を推進し、実機評価から実車評価の段階に進んでいる。
・ソフトメタル型ガスケット(SMG型EMガード)、電磁波シール複合ゴムガスケット製品(シール&シールド)の開発を推進。
・極小線径Oリングやフレキシブル基板(FPC)とガスケット製品の複合製品であるFPC付ガスケットを開発し、商品化。
技術提携契約(2007年3月現在)
相手先 | 国名 | 内容 | 契約日 |
カール・フロイデンベルグ(Freudenberg)社 | ドイツ | オイルシール、Oリング等のシール製品及びそれに関連する技術の導入・供与 | 1989年1月8日 |
合弁契約(2007年3月現在)
相手先 | 内容 | 合弁会社名 | 契約日 |
フロイデンベルグ (Freudenberg & Co,)社 (ドイツ) |
米国子会社(NOK Inc)とフロイデンベルグ(Freudenberg & Co,)社の米国子会社によるオイルシール、Oリング等のシール製品ならびに関連製品事業の合弁 | フロイデンベルグNOK GP | 1989年3月23日 |
設備投資
2007年3月期の設備投資費は、総額49,973百万円。内、シール事業は、26,120百万円。
<シール事業>
国内の同社熊本事業場の建て替えを中心に、また海外ではタイNOK Co., Ltd.、ベトナム NOK Co., Ltd.、NOK(無錫)ビブラコースティックチャイナ
Co., Ltd.(NOK (Wuxi) Vibracoustic China Co., Ltd.)を中心に投資を実施。
・同社は今年度、国内外で自動車部品の生産増強に240億円を投じるなど440億円規模の設備投資を策定した。ベトナム、シンガポールで新工場を立ち上げるほか、中国、タイでも生産能力を増強。また熊本事業場ではOリングの工場棟を40億円をかけて建て替えるなど、3工場で刷新・増強投資を行う。フレキシブル基板やゴムローラー事業にも200億円を投じる。ベトナムでは30億円を投じてOリングを生産する第2工場を、シンガポールには20億円強を投じて合成ゴムの工場を、いずれも今秋に着工する。タイNOKでは、オイルシール以外の全品目を30億円かけて能力増強、中国工場の防振ゴム増産にも20億円を投じる。国内では、二本松事業場(福島県二本松市)などでも生産設備の刷新・増強などで70億円を投じる。(2006年6月16日付日刊自動車新聞より)
設備の新設・改修(シール事業)
会社名 事業所名 |
所在地 | 設備の内容 |
投資予定 総額(百万円) |
着手 | 完了予定 |
NOK 二本松事業場 |
福島県 二本松市 |
オイルシール製品製造設備 | 3,970 | 2007年4月 | 2008年3月 |
Vietnam NOK Co., Ltd. 本社工場 |
ベトナム ビエンホア |
Oリング製品製造設備 | 3,100 | 2006年2月 | 2008年7月 |
Thai NOK Co., Ltd. バンパコン工場 |
タイ チョンブリ |
防振ゴム製品製造設備 | 3,136 | 2007年6月 | 2008年2月 |