アイシン精機 2006年度の動向
ハイライト
業績
地域別業績
会社設立
同社、トヨタ紡織、デンソーのトヨタグループ3社は、中国広東省佛山市の部品製造会社2社の合同開業式を行ったと発表した。開業式を行ったのは、同社の子会社、愛信精機(佛山)車身零部件有限公司と、トヨタ紡織とデンソーの合弁会社、佛山豊田紡織汽車零部件有限公司の2社。愛信精機(佛山)は2006年5月から電動サンルーフ、パワーシートのモーターハウジングを生産している。佛山豊田紡織は、オイルフィルターを同年7月から中国国内とアジア向けに生産しており、2007年には欧州向けの生産も開始する。愛信精機(佛山)は2007年に約3億7,700万元(約56億7千万円)、佛山豊田紡織は同年に約1億元(同15億円)の売り上げを見込む。(2007年1月24日付日刊自動車新聞より)
事業計画
同社は5年後をめどに、欧州での日本車向け補修用クラッチでシェアを25%に引き上げる。同社は現在OEM(ライン装着)分野で世界6位にあるが、販売インフラの弱い欧州補修市場では日本車向けでも20%にとどまっている。今後、年間2千万円規模の販売促進投資を続け、欧州全域で販売協力店網を構築する。(2006年9月15日付日刊自動車新聞より)
(単位:
億円) |
2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
主要要因 |
全社 | ||||
売上高 | 23,786 | 21,205 | 12.2% | - 主要得意先の自動車生産台数増加 - AT、MT等の拡販など、積極的な営業活動の展開 |
営業利益 | 1,310 | 1,180 | 11.0% | - 原材料価格の高騰や減価償却費の増加などがあったが、売上高の増加に加え、原価低減など経営全般にわたる合理化・効率化活動に取り組む。 |
経常利益 | 1,342 | 1,250 | 7.3% | |
当期純利益 | 668 | 610 | 9.5% |
地域別業績
(単位:
億円) |
2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
主要要因 |
日本 | ||||
売上高 | 19,825 | 18,154 | 9.2 | - 得意先メーカーの生産台数増加、ボディ関連製品やオートマチックトランスミッションを中心とする売上増 |
営業利益 | 990 | 992 | (0.2) | - 売上増に加えて合理化活動に取り組んだものの、アルミを始めとする原材料価格上昇の影響を受ける |
北米 | ||||
売上高 | 3,826 | 3,574 | 7.0 | - ボディ関連製品やブレーキ関連製品を中心とする納入増および拡販 |
営業利益 | 80 | 46 | 72.8 | - ドライブトレイン関連製品の生産立ち上げがあったものの、売上増による効果大 |
欧州 | ||||
売上高 | 1,813 | 1,480 | 22.5 | - オートマチックトランスミッションおよびカーナビゲーションシステムを中心とする売上増 |
営業利益 | 39 | 6 | 550.0 | - 売上増に加えて、チェコやトルコの生産拠点での立ち上げ費用減少 |
その他 | ||||
売上高 | 1,703 | 1,213 | 40.4 | - タイでのマニュアルトランスミッションや、中国でのボディ関連製品の拡販活動が功を奏す - インドネシアの持分法適用会社が連結子会社へ異動 |
営業利益 | 208 | 146 | 42.7 |
会社設立
同社、トヨタ紡織、デンソーのトヨタグループ3社は、中国広東省佛山市の部品製造会社2社の合同開業式を行ったと発表した。開業式を行ったのは、同社の子会社、愛信精機(佛山)車身零部件有限公司と、トヨタ紡織とデンソーの合弁会社、佛山豊田紡織汽車零部件有限公司の2社。愛信精機(佛山)は2006年5月から電動サンルーフ、パワーシートのモーターハウジングを生産している。佛山豊田紡織は、オイルフィルターを同年7月から中国国内とアジア向けに生産しており、2007年には欧州向けの生産も開始する。愛信精機(佛山)は2007年に約3億7,700万元(約56億7千万円)、佛山豊田紡織は同年に約1億元(同15億円)の売り上げを見込む。(2007年1月24日付日刊自動車新聞より)
事業計画
同社は5年後をめどに、欧州での日本車向け補修用クラッチでシェアを25%に引き上げる。同社は現在OEM(ライン装着)分野で世界6位にあるが、販売インフラの弱い欧州補修市場では日本車向けでも20%にとどまっている。今後、年間2千万円規模の販売促進投資を続け、欧州全域で販売協力店網を構築する。(2006年9月15日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発体制
現有製品分野での専門技術・固有ノウハウを有する各社の技術開発部門と、広範囲な先端技術領域での研究開発に専念する国内外の研究法人との、相互の技術交流の中から、次世代を担う新技術・新製品を開発する体制を採る。
自動車部品事業においては、エネルギーや環境、安全などの社会的課題を背景に、技術の高度化に対するニーズが高まっており、こうした要請に対応した新製品・システムの開発に取り組んでいる。
ものづくりの力を高めるための「生産技術センター」を本社隣接地(愛知県刈谷市)に新設すると発表した。総投資額は約100億円。2007年8月から本格稼働する。同センターは地上4階建てで、延べ床面積は3万8千平方メートル。12月4日に着工、2007年7月に竣工する計画。工法開発や設備・金型の製作など国内各地に分散していた生産技術関連のインフラを同センターに集約する。これにより、現在25%にとどまっている設備・金型の内製化率を将来的に50%まで引き上げる。(2006年12月14日付日刊自動車新聞より)
同社とアイシン・エィ・ダブリュ(愛知県安城市)、アイシン・エンジニアリング(愛知県刈谷市)は、組み込み用ソフトウエア開発の専門会社を共同で設立すると発表した。2007年4月1日から業務を開始する。自動車に搭載される電子機器の増加に伴い、ソフトウエアの開発負担が増していることから、専門会社によりリードタイム短縮や品質向上を徹底する。組み込み用ソフトウエアは、車載ECUや電装品の制御、車内ネットワークの運用に不可欠なもので、プログラムは個別機器やデバイスに直接書き込まれる。新会社では、アイシングループ向けの組み込み用ソフト開発を集約し、今後の需要増大に備える。中部地区(名古屋、刈谷)と関東(横浜)、東北(未定)など自動車産業の集積地に拠点を開設し、需要地での開発体制も整える。(2007年2月1日付日刊自動車新聞より)
研究開発費用
最近の主な開発成果
・高容量FR車用8速オートマチックトランスミッション
・プリクラッシュインテリジェントヘッドレスト
・新型インテリジェントパーキングアシスト
→クルマの走行性能や安全性・利便性を大幅に向上させるシステム商品を開発し、国内外の得意先への販売活動を進めている。
現有製品分野での専門技術・固有ノウハウを有する各社の技術開発部門と、広範囲な先端技術領域での研究開発に専念する国内外の研究法人との、相互の技術交流の中から、次世代を担う新技術・新製品を開発する体制を採る。
自動車部品事業においては、エネルギーや環境、安全などの社会的課題を背景に、技術の高度化に対するニーズが高まっており、こうした要請に対応した新製品・システムの開発に取り組んでいる。
ものづくりの力を高めるための「生産技術センター」を本社隣接地(愛知県刈谷市)に新設すると発表した。総投資額は約100億円。2007年8月から本格稼働する。同センターは地上4階建てで、延べ床面積は3万8千平方メートル。12月4日に着工、2007年7月に竣工する計画。工法開発や設備・金型の製作など国内各地に分散していた生産技術関連のインフラを同センターに集約する。これにより、現在25%にとどまっている設備・金型の内製化率を将来的に50%まで引き上げる。(2006年12月14日付日刊自動車新聞より)
同社とアイシン・エィ・ダブリュ(愛知県安城市)、アイシン・エンジニアリング(愛知県刈谷市)は、組み込み用ソフトウエア開発の専門会社を共同で設立すると発表した。2007年4月1日から業務を開始する。自動車に搭載される電子機器の増加に伴い、ソフトウエアの開発負担が増していることから、専門会社によりリードタイム短縮や品質向上を徹底する。組み込み用ソフトウエアは、車載ECUや電装品の制御、車内ネットワークの運用に不可欠なもので、プログラムは個別機器やデバイスに直接書き込まれる。新会社では、アイシングループ向けの組み込み用ソフト開発を集約し、今後の需要増大に備える。中部地区(名古屋、刈谷)と関東(横浜)、東北(未定)など自動車産業の集積地に拠点を開設し、需要地での開発体制も整える。(2007年2月1日付日刊自動車新聞より)
研究開発費用
(単位:億円) | 2007年3月期 | 2006年3月期 |
全社 | 1,037 | 951 |
自動車部品事業 | 984 | 906 |
割合 | 94.9% | 95.3% |
最近の主な開発成果
・高容量FR車用8速オートマチックトランスミッション
・プリクラッシュインテリジェントヘッドレスト
・新型インテリジェントパーキングアシスト
→クルマの走行性能や安全性・利便性を大幅に向上させるシステム商品を開発し、国内外の得意先への販売活動を進めている。
設備投資
設備投資額
2007年3月期は総額1,978億円の設備投資を実施。
自動車部品事業においては、グループ合計で1,886億円を投資。
そのうち、 同社で451億円、アイシン・エィ・ダブリュで219億円。
主な設備投資目的
- 車両のモデルチェンジに対応した新製品・改良製品への投資
- 国内外における生産能力増強投資
- 生産設備の合理化投資
- 新製品研究や評価施設への研究開発投資
主な設備投資内容
- 同社衣浦工場のボディ関連設備
- 同社西尾工場のドライブトレイン関連他製造設備
- アイシン・エィ・ダブリュ岡崎工場の情報関連設備
- アイシン北海道の鋳造設備
<国内投資>
車体部品の新生産拠点である衣浦工場(愛知県碧南市)が本格稼働したと発表した。工程再編および物流の効率化に向けて、西尾車体工場(愛知県西尾市)の機能を移設するために設立したもので、投資は建屋、移設費用などの合計で100億円。2006年度に600億円の売り上げを見込む。西尾車体工場からの設備移管は今年4月に開始、5月末のドアハンドル、サンルーフの生産設備の移設に合わせて量産を開始した。ドアハンドルの塗装設備を省スペースで多色の塗装に対応する「小型自動塗装ライン」に全面更新するなど、効率化を徹底した。今後はスポイラーの生産設備を移設し、12月末で移管を完了させる計画。(2006年6月3日付日刊自動車新聞より)
<海外投資>
米国
同社は10月31日、ドアフレームの受注拡大に対応するため、米国カリフォルニア州に新工場を設立するとともに、カナダに第2工場を設立すると発表した。ドアフレームの北米での生産能力を現在の540万本から2010年には1.5倍の810万本に拡大する。これまで北米のドアフレームの生産は、アイシンUSAマニュファクチャリングで集中生産してきた。今回、受注の拡大に対応するため、カリフォルニア州に新工場「アイシン・カリフォルニア」を設立するとともに、「アイシン・カナダ」に第2工場を建設する。(2006年11月2日付日刊自動車新聞より)
設備の新設(2007年3月末現在)
(注)いずれの投資も、「完成後の増加能力」を相当程度増加する投資ではない。
2007年3月期は総額1,978億円の設備投資を実施。
自動車部品事業においては、グループ合計で1,886億円を投資。
そのうち、 同社で451億円、アイシン・エィ・ダブリュで219億円。
主な設備投資目的
- 車両のモデルチェンジに対応した新製品・改良製品への投資
- 国内外における生産能力増強投資
- 生産設備の合理化投資
- 新製品研究や評価施設への研究開発投資
主な設備投資内容
- 同社衣浦工場のボディ関連設備
- 同社西尾工場のドライブトレイン関連他製造設備
- アイシン・エィ・ダブリュ岡崎工場の情報関連設備
- アイシン北海道の鋳造設備
<国内投資>
車体部品の新生産拠点である衣浦工場(愛知県碧南市)が本格稼働したと発表した。工程再編および物流の効率化に向けて、西尾車体工場(愛知県西尾市)の機能を移設するために設立したもので、投資は建屋、移設費用などの合計で100億円。2006年度に600億円の売り上げを見込む。西尾車体工場からの設備移管は今年4月に開始、5月末のドアハンドル、サンルーフの生産設備の移設に合わせて量産を開始した。ドアハンドルの塗装設備を省スペースで多色の塗装に対応する「小型自動塗装ライン」に全面更新するなど、効率化を徹底した。今後はスポイラーの生産設備を移設し、12月末で移管を完了させる計画。(2006年6月3日付日刊自動車新聞より)
<海外投資>
米国
同社は10月31日、ドアフレームの受注拡大に対応するため、米国カリフォルニア州に新工場を設立するとともに、カナダに第2工場を設立すると発表した。ドアフレームの北米での生産能力を現在の540万本から2010年には1.5倍の810万本に拡大する。これまで北米のドアフレームの生産は、アイシンUSAマニュファクチャリングで集中生産してきた。今回、受注の拡大に対応するため、カリフォルニア州に新工場「アイシン・カリフォルニア」を設立するとともに、「アイシン・カナダ」に第2工場を建設する。(2006年11月2日付日刊自動車新聞より)
設備の新設(2007年3月末現在)
会社名 事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資 予定 総額 (百万円) |
着手 年月 |
完了年月 | 完成後 増加 能力 |
アイシン精機 | |||||
-刈谷工場 (愛知県刈谷市) |
ブレーキおよびシャシー関連設備装置 | 3,800 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-新豊工場 (愛知県豊田市) |
ボディ関連製造設備 | 3,100 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-西尾工場 (愛知県西尾市) |
ドライブトレイン関連他製造設備 | 10,300 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-半田工場 (愛知県半田市) |
ブレーキ及びシャシー関連他製造設備 | 11,100 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
子会社 | |||||
アイシン高丘(株) -本社工場 (愛知県豊田市) |
鋳造設備他 |
4,600 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
アイシン・エイ・ダブリュ(株) | |||||
-本社工場 (愛知県安城市) |
ドライブトレイン関連製造設備 | 6,800 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-岡崎工場 (愛知県岡崎市) |
ドライブトレイン・情報関連製造設備 | 7,200 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-岡崎東工場 (愛知県岡崎市) |
ドライブトレイン関連製造設備 | 5,100 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
新規 |
アイシン軽金属(株) -本社工場 (富山県射水市) |
鋳造設備他 | 6,500 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
アイシン機工(株) -吉良工場(愛知県幡豆郡) |
ドライブトレイン関連他製造設備 | 3,100 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
アイシン・エーアイ(株) | |||||
-本社工場 (愛知県西尾市) |
ドライブトレイン関連製造設備 | 6,000 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
-吉良工場 (愛知県幡豆郡吉良町) |
ドライブトレイン関連製造設備 | 7,000 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
新規 |
アイシン・エィ・ダブリュ工業(株) -本社工場 (福井県越前市) |
ドライブトレイン関連製造設備 | 5,000 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
アイシン北海道(株) |
鋳造設備他 | 5,000 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
新規 |
Aisin Automotive Casting Tennessee,
Inc. -本社工場 (米国テネシー州) |
ドライブトレイン関連他製造設備 | 5,600 |
2007年 1月 |
2007年12月 | (注) |
AW North Carolina,
Inc. -本社工場 (米国ノースカロライナ州) |
ドライブトレイン関連他製造設備 | 3,300 |
2007年 4月 |
2008年 3月 |
(注) |
ナワロハ・インダストリー(株) -本社工場 (タイ王国サラブリ県) |
鋳造設備他 | 3,500 |
2007年 1月 |
2007年 12月 |
(注) |
タイ・エンジニアリング・プロダクツ(株) -本社工場 (タイ王国パトゥムタニ県) |
鋳造設備他 | 3,000 |
2007年 1月 |
2007年 12月 |
(注) |
アドヴィックス・マニュファクチャリング・オハイオ(株) -本社工場 (米国オハイオ州) |
ブレーキおよびシャシー関連製造設備 | 4,500 |
2007年 1月 |
2007年 12月 |
(注) |
アイシン・ヨーロッパ・マニュファクチャリング・チェコ(株) -本社工場 (チェコ共和国ピーセック市) |
エンジン関連設備装置 | 4,400 |
2007年 1月 |
2007年 12月 |
(注) |