Guangxi Yuchai Machinery Group Co., Ltd.[広西玉柴機器集団有限公司] 2018年12月期の動向

新会社

-玉柴集団の合弁センサー会社広西優艾斯提伝感技術有限公司[Guangxi UST Sensor Technology Co.,Ltd.]が2018年3月20日、玉林で開業した。この合弁会社は玉柴集団の子会社玉林市成鑫機械有限責任公司[Yulin Chengxin Machinery Co., Ltd.]と上海鑫璞伝感科技有限公司[Shanghai Xinpu Sensor Technology Co.,Ltd.]および深圳中時和利投資合伙企業[Shenzhen Zhongshiheli Investment Partnership]の共同出資により設立された。ミドルレンジおよびハイエンド自動車用センサーを中心に、ディーゼルエンジン用高温センサー、流量センサーを開発、生産する。運営が軌道に乗ればさらにNOxセンサー、圧力センサー、空気流量センサー、乗用車用センサーなども開発、生産する予定。独USTが戦略パートナーとなり技術面で支援する。USTは、自動車向けセンサーエレメントのサプライヤー。主にガスセンサーの開発と生産を手掛けており、温度、ガスセンサー、ガスリークセンサーなどで優れた技術力を持っているという。(2018年3月23日付けプレスリリースより)


-同社とEberspaecherグループ傘下のEberspaecher Exhaust Technology Internationalは合弁会社「埃貝赫玉柴排放処理系統有限公司[Eberspaecher Yuchai Exhaust Processing Co., Ltd.]」を設立した。出資比率はEberspaecher51%、玉柴49%。自動車用高出力ディーゼルエンジン、高出力ガスエンジンの後処理システム及びオフロード建設機械用内燃機排気後処理システムの設計、開発、生産、販売、サービスを手掛ける。総投資額は1.8億元、2019年7月から量産に入る予定で、年産約32万セットを見込む。(2019年5月8日付けリリースより)

 

新製品

-2018年1月8日、国Ⅵ排出ガス基準適合エンジン14種を発表し、国内で初めて国Ⅵエンジンをシリーズ化したエンジンメーカーとなった。今回発表した14種のエンジンのうち、10種はディーゼルエンジンで、4種はガスエンジン。出力は100~650馬力をカバーする。S、K、Yの3大技術プラットフォーム、6大製品プラットフォーム、製品11シリーズを揃える。Sプラットフォームは中軽型エンジンYCS04、YCS06、YCS04N。Kプラットフォームは中重型エンジンYCK05、YCK08、YCK09、YCK11、YCK13、YCK13N、YCK15N、YCA07N。Yプラットフォームは軽型エンジンYCY20、YCY24、YCY30。国Ⅴ適合エンジンと比べ、国Ⅵ適合エンジンは排出ガスが大幅に低減されているだけでなく、快適性、軽量化、外観、信頼性、経済性など各方面で大きく改善されている。発表会では、東風汽車、東風商用車などトラックメーカー22社、宇通客車、欧輝客車などバスメーカー8社との提携契約調印式も行われた。現在東風汽車、東風商用車、柳州汽車、江淮汽車、宇通客車、金龍客車などの完成車メーカーが玉柴国Ⅵ適合エンジンを搭載すべく作業を進めている。(2018年1月9日付けプレスリリースより)

 

買収
-China Yuchai Internationalは、広西玉柴機器集団傘下のGuangxi Yuchai Machinery(GYMCL)が欧州販売子会社のYC Europeの持株比率を67.5%から75.0%に引き上げたと発表した。購入金額は225,000ユーロで、GYMCLはHeinz Norbert Schuchert(HNS)に15,000ユーロを支払い、HNSによるYC Europe の登録資本金の未払い210,000ユーロをYC Europe に支払った。(2019年2月1日付プレスリリースより)

事業提携

-2018年1月、同社は厦門金龍汽車集団股份有限公司[Xiamen King Long Motor Group Co., Ltd.]と新エネルギー製品戦略提携合意書に調印。合意書によると、両社は次世代ハイブリッドパワートレイン、燃料電池、純電気駆動システムなどのハイエンド領域で提携し、製品を共同開発し2019年に市場に投入するとしている。金龍集団はハイブリッド、純電動、燃料電池などで製品展開し、大・中型バスから軽型バス、特殊車両まで各種新エネルギー車を生産している。2014年から2017年の新エネルギーバス累計販売台数は5万台に迫る。玉柴集団は2016年に新エネルギー動力事業部を立ち上げ、次世代ハイブリッドシステム、燃料電池システム、純電動システムなどの開発に取り組んでいる。(2018年1月11日付けプレスリリースより)

- 2018年5月30日、同社は独UST、広西優艾斯提伝感技術有限公司[Guangxi UST Sensor Technology Co.,Ltd.]および独USTの子会社UST Pro Applikation Gmbとそれぞれ戦略的提携の合意書に調印した。各社は後続製品の共同開発を推進し、玉柴集団のハイエンド部品への事業転換、国際化への加速化を図る。USTは独自動車業界で知名度の高いセンサーメーカー。主にガスセンサーを生産しており、温度、ガスセンサー技術および漏れ検知などの分野で高い技術を誇っている。(2018年6月4日付けプレスリリースより)

 

-2018年 10月25日、東風汽車股份有限公司は広西玉柴機器股份有限公司と武漢で全面的戦略提携枠組み合意書に調印した。両社は今後数年間、幅広く、深く提携することで合意した。(東風汽車集団のリリース及び複数メディアより)

- 2019年6月14日、玉柴集団は華為技術有限公司(ファーウェイ)と深圳で戦略提携合意書に調印した。両社は企業マネジメントの変革、BPR(Business Process Re-engineering)、5G、新エネルギー、インテリジェント交通、スマートパーク、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、企業データセンター、太陽光発電インバーターなどの分野で深く提携する。(2019年6月17日付けリリースより)


-玉柴集団とボッシュは先ごろインテリジェントマニュファクチュアリング、天然ガス、新エネルギーなどの分野で協力を深めることで合意し、提携合意書に調印した。(2019年6月20日付け複数メディア報道より)

研究開発施設

名称 詳細
広西玉柴工程研究院
[Guangxi Yuchai Engineering Research Institute]
- 2007年開設
- 製品エンジニアリング部、電子制御技術部、テストエンジニアリング部、技術管理部で構成
- 主に排出ガスの低減、乗用車のディーゼル化に取り組む
内燃機共同実験室 - 2009年設立
- ディーゼルエンジンの燃焼技術開発及び振動・騒音研究、自動車NVHの研究、吸気系統の研究。
玉柴大連ターボチャージャー技術研究開発センター - 2011年設立
- 船舶、車両用国産大型ターボチャー ジャーを研究開発
国家認可工程実践教育センター - 2011年設立
- 華中科技大学と提携
広西ディーゼルエンジン工程院 -玉柴集団が全額出資して建設、2012年建設開始、工期は3年間
広西玉柴機器股份有限公司新製品試作センター -2014年設立
-敷地面積は7,000平方メートルで、主に新製品のスピード製造及び新材料、製造プロセス、新技術、新方法の研究開発と実験を行う
-試作品作成、新製品組立て、新製品機械加工を行う3つのセンターで構成する

 
-玉柴欧州研発中心[Yuchai European R&D Center]を開設。このR&Dセンターはインダストリー4.0知能化製造におけるエンジンパワートレイン、ハイブリッド動力、電気駆動の設計、研究、試験開発を行い、新製品開発を技術面からサポートしてゆく。(2017年10月18日付けプレスリリースより)

-同社の実験センターが国家認可委員会の更新審査に合格して認可証の更新を済ませた。本年は中国合格評定国家認可委員会(China National Accreditation Service for Conformity Assessment,CNAS)認可証の3度目の更新の年に当たっている。更新には実験室認可基準のすべての項目の審査を受けなければならない。すでに認可を得た11の基準項目について再審査を受けたほか、その基準の中で変更のあったGB/T 1859.1-2015及び新たに加わったHJ689-2014など6つの基準項目について現場での視察試験を受け、ただちに試験報告書を得ることができた。(2017年1月9日付けプレスリリースより)

特許

-2018年末現在、特許5,300件余りを保有。