Yuchai Machinery (Guangxi) Group Co., Ltd. [広西玉柴機器集団有限公司] 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

- 2011年、同社の販売収入は429.21億元に達し、前年同期比15.86%増となった。そのうち、エンジンの販売台数は71.69万基で、工業用機械は8527基である。

- 同社の2010年の売上額は前年比35.45%増となる368億元を記録した。エンジン販売台数は749,671基となり、前年比11.13%増であった。 (2011年1月10日付プレスリリースより)

受注

<中国>
-広西玉柴機器集団有限公司湖北事務所(略称:玉柴)は東風商用車公司と共同で東風商用車の重型トラックの商品プレゼンテーションおよび引渡し式を行った。玉柴は自社のエンジンYC6M、YC6J、YC4Eの特徴、メンテナンス方法、サービスなどを説明するとともに、間もなく投入する YC6MKを紹介した。 (2012年4月1日付けプレスリリースより)

-2012年3月21日、広西玉柴機器集団有限公司 (略称:玉柴) が生産するディーゼルエンジンを搭載した宇通客車 (Yutong Bus)のスクールバス40台が寧夏回族自治区の中衛市 (Zhongwei, Ningxia) で運行を開始した。 (2012年3月28日付けプレスリリースより)

<タイ>
-広西玉柴機器集団有限公司の天然ガスエンジン「YC6G260N-30」と「YC6M340N-30」は、タイ工業省の排ガス認証試験に合格したと発表し た。同社はこれによりタイ市場進出の基礎を固めることができたとしている。天然ガス資源の豊富なタイでは、天然ガスエンジンの輸入関税を引き下げる天然ガス自動車への改造に補助金を出すなどの政策を打ち出し、天然ガス自動車の普及を進めている。 (2012年12月26日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司のYC6M340Nエンジンを搭載した東風揚子江汽車(武漢)有限責 任公司 (Yangzijiang Dongfeng Automobile (Wuhan) Co., Ltd.) 製造のバス20台が2012年3月26日タイに向けて輸出された。東風揚子江汽車にとって輸出は今回が初めて。(2012年3月28日付けプレスリリース)

<エジプト>
-広西玉柴機器集団有限公司のエンジンを搭載した中国重型汽車のトラック「黄河少帥 (Huanghe shaoshuai)」27台が2012年12月23日エジプトに到着した。顧客はエジプト第2のトラック、バス輸入大手Ghabbour Auto (GB Auto)。19台の大型トラックと8台の中型トラックが輸出され、中型トラック8台のうち7台に玉柴のエンジンが搭載されている。内訳は 「YC6J190-20」、「YC6J220-33」が各3基、「YC4E160-33」が1基。GB Autoはこれまで欧州、日本、韓国からの輸入を主としてきたが、近年中国車の取扱を増やしてきている。 (2012年12月26日付けプレスリリースより)

<サウジアラビア>
-広西玉柴機器集団有限公司の2012年のサウジアラビア向けエンジン輸出量は、10月の時点で3,000基超に達した。これはサウジアラビア向け年間輸出量の過去最高記録を1,000基余り超えた数字。特にバス用エンジンが好調で、すでに累計1万基を超えている。2012年にサウジアラビアに新たに投入された公共バス150台余りのうち、100台が同社のエンジンを搭載している。またスクールバス市場では同社のエンジンは80%以上のシェアを獲得している。サウジアラビアの全てのバスエンジンの中で、同社のシェアは30%を超えているという。 (2012年10月29日付けプレスリリースより)

<ミャンマー>
-広西玉柴機器集団有限公司の子会社広西玉柴機器股份有限公司は2012年3月ミャンマー、ヤンゴンで開催された 中国広西商品博覧会に参加、エンジン4型式を出展した。この博覧会では投資商談会やプロジェクト契約調印式も行われ、同社はミャンマー企業と400万米ドルのエンジン供給契約を結んだ。同社の展示ブースにはウー・ウィン・ミィン商業相などの要人が訪れ、年内にも同社を訪問し両国間の業務関係の強化について 協議したいとの意向を示した。同社はミャンマーの大きな潜在力に注目し、2010年8月にミャンマーオフィスを開設、販売網の拡大に努めている。2010 年に29基であった輸出台数は2011年には644基に増加、2012年に入ってからも好調で、3月末ですでに500基を超えている。このまま好調が続け ば2012年の輸出台数は1500基を超える見込みであり、同社にとってミャンマーは最も成長の速い海外市場の一つとなっている。(2012年4月8日付けプレスリリースより)

新拠点

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社「南車玉柴四川発動機股份有限公司 (CSR Yuchai Nanjun Engine Co., Ltd.)」は2012年12月17日、四川省資陽市 (Ziyang City, Sichuan) で中・高速エンジン部品生産工場建設の着工式を行った。このプロジェクトの総投資額は6.2億元。完成後の部品年産能力は高速エンジン20万基、中速エンジン800基分。年間売上高20億元、就業人員数3,000人余りが見込まれている。建設は3段階に分けて行う予定。現地政府は同社が 西部地区の自動車産業発展の牽引役となることを期待している。 (2012年12月24日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社「済寧玉柴発動機公司 (Jining Yuchai engine Co., Ltd.)」は2012年11月19日、山東省済寧ハイテク産業開発区で工場建設の着工式を行った。工場完成後は4D20とYC4Wディーゼルエンジンを 生産する。(2012年11月20日付けプレスリリースより)

-山東濱州渤海活塞股份有限公司は広西玉柴機器向け専用のピストン生産ラインを建設し、その稼働を祝う式典を行った。長期的な協力関係にある両社は、この専用生産ラインの建設により製品開発、品質管理、コスト管理、アフターサービスなどを同時に展開することが可能になり、より強固な関係が築けるとしている。 (2012年11月2日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司は総額9.9億元を投じて部品製造センターを建設する。広西チワン族自治区が先ごろ行った2012年重大プロジェクト審査会においてその建設が許可された。建設場所は同社の玉柴インダストリアルパーク近隣で、工場建屋及び付帯施設の建築面積は25万平方メートル。年産能力は中、 軽、重型車及び乗用車用クランクシャフト140万本、重型船舶用エンジンのシリンダーブロックとシリンダーヘッドなど鋳造部品4万トン、プレス部品、溶接 部品など160万個となる計画。 (2012年4月27日付けプレスリリースより)

業務提携

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社広西玉柴機器股份有限公司は2012年9月17日、山東省済寧市人民政府、済寧ハイテク産業開発区と戦略的提携合意書およびYC4W乗用車用ディーゼルエンジン投資プロジェクト契約書にサインした。同社はすでに済寧ハイテク産業開発区に済寧玉柴発動機公司 (Jining Yuchai engine Co., Ltd.) を設立、4D20ディーゼルエンジン生産工場の建設を進めており、2012年中に量産を開始する予定。同社と済寧市はこの提携関係をさらに深め、製品生産、技術開発、販促、人材育成など広範囲にわたって協力する。 (2012年9月17日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司 (略称:玉柴集団) は湖北大力専用汽車製造有限公司 (Hubei Dali Special Automobile Manufacturing Co., Ltd.) および随州東特汽車有限公司 (Suizhou Dongte Automobile Co., Ltd.) を吸収合併する。2012年4月17日、3社はその合意書に調印した。玉柴集団はこの2社の製造技術と販売実績に自社のブランド力、サービス網、資金力を合せ、特装車部門を強化し市場を拡大したいと考えている。この2社は特装車メーカーの集中する湖北省随州市に所在する。 (2012年4月18 日付けプレスリリースより)

子会社の再編

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社「華原過濾系統有限公司 (華原系統:Huayuan Filtration System Co., Ltd.)」は再編を行い、社名を「広西華原過濾系統股份有限公司 (Guangxi Huayuan Filtration System Joint Stock Co., Ltd.)」に改め、2012年12月18日同社創立の式典と第1回取締役会を開催した。華原系統の前身は2001年設立の「玉柴華原機械 (玉林) 有限公司」で、ディーゼルエンジン用オイルフィルター、フューエルフィルター、エアフィルターを生産している。2012年1月から11月までの売上高は2.9億元。前年同期比4.3%増となっている。(2012年12月18日付けプレスリリースより)

受賞

-広西玉柴機器集団有限公司は、東風商用車よりベストサプライヤー賞を受賞したと発表した。同社は東風商用車の「天龍」「大力神」「天錦」などにディーゼルエンジンを供給している。(2012年12月7日付けプレスリリースより)

開発動向

研究開発施設

名称 詳細
広西玉柴工程研究院(Guangxi Yuchai Engineering Research Institute) - 2007年開設
- 製品エンジニアリング部、電子制御技術部、テストエンジニアリング部、技術管理部で構成され、主に排出ガスの低減、乗用車のディーゼル化に取り組む。
内燃機共同実験室 - 2009年設立
- ディーゼルエンジンの燃焼技術開発及び振動・騒音研究、自動車NVHの研究、吸気系統の研究。
玉柴大連ターボチャージャー技術研究開発センター - 2011年設立
- 船舶、車両用国産大型ターボチャー ジャーを研究開発
国家認可工程実践教育センター - 2011年設立
- 華中科技大学と提携

 

技術提携

-広西玉柴機器集団有限公司は広西チワン族自治区の委託を受け「広西柴油機工程院」(広西ディーゼルエンジンエンジニアリングアカデミー) を建設すると発表 した。2012年9月29日、同自治区政府は科学技術イノベーション大会を開催し、各種産業のアカデミー建設を承認、その委託企業にアカデミーの扁額を授 与した。広西玉柴機器集団は傘下の子会社や関連会社を参画させアカデミー建設に当たる。建設期間は3年。投資額は80百万元。ディーゼルエンジン関連技術の開発と革新、人材育成を通して産業の核心的競争力の強化と持続的な発展を目指す。具体的には2015年までに研究開発能力を国内一流、世界ベスト5以内 とし、特許申請数年間150件、新製品開発30件、生産高50億元を実現する。研究開発人員は700名規模とし、ポストドクター3名、ドクター5名、マス ター30名を育成する。さらに2020年までには研究開発能力を世界ベスト3以内とし、特許申請数年間300件、新製品開発50件、新技術開発20件、生産高100億元を実現する。研究開発人員は1,000名規模とし、ポストドクター5名、ドクター10名、マスター60名を育成する。(2012年10月9日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司と北京理工大学 (Beijing Institute of Technology) (略称BIT) は産学提携について協議を行い、相互訪問、人材交流、共同研究などの実施について合意した。BITは全国重点大学の ひとつで、国防科学技術の人材育成と武器装備研究開発の重要な拠点となっている。近年はディーゼルエンジンの動力試験や応用技術分野において国内トップレ ベルにあり、シリンダーヘッド疲労試験、高地模擬試験台などの技術は玉柴にとって大きな魅力となっている。玉柴はBITから人材を迎え、自社の専門家集団の予備力に育成したいとの強い意向を持っているという。(2012年5月27日付けプレスリリースより)

 

新製品

-広西玉柴機器集団有限公司は2012年12月27日、2013年投入予定の中国Ⅴ排ガス規制対応の天然ガスエンジン7モデルと中国Ⅳ排ガス規制対応のディーゼルエンジン5モデルを発表した。天然ガスエンジンの型式は「YC4DN-50」、 「YC4GN-50」、「YC6JN-50」、「YC6GN-50」、「YC6LN-50」、「YC6MKN-50」、「YC6KN-50」で、出力は 120馬力から440馬力までをカバー。ディーゼルエンジンでは、全く新しいプラットホームの「YC4S」、既存のプラットホームを進化させた 「YC4EG」と「YC6A-45」、トラック専用の「YC6J-46」と「YC6A-46」をラインナップ。中国は2013年より排ガス規制をガスエンジンでは国Ⅴを、ディーゼルエンジンでは国Ⅳを採用することになっているため、同社はいち早く対応機種を揃えた。 (2012年12月27日付けプレスリ リースより)

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社「玉柴聯合動力股份有限公司(Yuchai United Power Co., Ltd.)」と聯合トラック (C & C Truck) は2012年9月、重型トラックK12とそれに搭載するエンジン6K12を発表した。重型トラックK12は欧州標準に基づき設計されたもので、高い安全性、低燃費、低排出ガス、美しい外観などを特長としている。エンジン6K12はDaimleerのDD13/15を設計開発したAVLにより開発されたもの。 (2012年9月17日付けプレスリリースより)

設備投資

主な設備投資

-広西玉柴機器集団有限公司の子会社「南車玉柴四川発動機股份有限公司 (CSR Yuchai Nanjun Engine Co., Ltd.)」は2012年12月17日、四川省資陽市 (Ziyang City, Sichuan) で中・高速エンジン部品生産工場建設の着工式を行った。このプロジェクトの総投資額は6.2億元。完成後の部品年産能力は高速エンジン 20万基、中速エンジン800基分。年間売上高20億元、就業人員数3,000人余りが見込まれている。建設は3段階に分けて行う予定。現地政府は同社が 西部地区の自動車産業発展の牽引役となることを期待している。(2012年12月24日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司は広西チワン族自治区の委託を受け「広西柴油機工程院」(広西ディーゼルエンジンエンジニアリングアカデミー)を建設すると発表 した。建設期間は3年。投資額は80百万元。ディーゼルエンジン関連技術の開発と革新、人材育成を通して産業の核心的競争力の強化と持続的な発展を目指す。(2012年10月9日付けプレスリリースより)

-広西玉柴機器集団有限公司は総額9.9億元を投じて部品製造センターを建設する。広西チワン族自治区が先ごろ行った2012年重大プロジェクト審査会にお いてその建設が許可された。建設場所は同社の玉柴インダストリアルパーク近隣で、工場建屋および付帯施設の建築面積は25万平方メートル。年産能力は中、 小、大型商用車および乗用車用クランクシャフト140万本、重型船舶用エンジンのシリンダーブロックとシリンダーヘッドなど鋳造部品4万トン、プレス部品、溶接 部品など160万個となる計画。 (2012年4月27日付けプレスリリースより)