Valeo Group (China) [Valeo Group (中国事業)] 2013年12月期の動向

ハイライト

事業概要
-2013年第3四半期の中国市場におけるOEM市場向け売上高は319百万ユーロで、前年同期比24%増となり、市場平均レベルを16ポイント上回った。2013年1月から9月までのOEM市場向け売上高は912百万ユーロ、前年同期比23%増となり、市場平均レベルを12ポイント上回った。(2013年11月6日付けプレスリリースより)

-2013年上半期の中国市場における売上高は前年同期比22%増となる5.9億ユーロであったと発表。中国市場での受注数はグループ全体の受注総数の29%を占める。中国本土の自動車メーカーに対する売上高は前年同期比11%増。グループ全体の営業収益は61.7億ユーロで前年同期比5.8%増となった。自動車メーカーに対する売上高は52.5億ユーロで同2.6%の増加。同社は2015年の中国市場における営業収益が2011年の2倍になると見込む。(2013年8月21日付け各種リリースより)

-仏ValeoのCEO Jacques Aschenbroich 氏は2013年2月22日、中国の巨大自動車市場を見据え、引き続き中国への投資を拡大し2015年には中国での売上を倍増するとのべた。2012年同社の新規受注のうち、中国市場が占めた割合は18%に達した。現在中国での生産拠点は22カ所、現在も4カ所が建設中。従業員数は1万2000名。2014年にはフランス本国の従業員数を上回り、1万4,500名に達する見込み。同社の2012年の売上高は、アジアと北米地区での成長がプラス要因となり、前年比8.2%増の118億ユーロに達した。営業利益は前年比3%増の7.25億ユーロだった。新規受注は158億ユーロで、過去最高を記録。なお、Valeo Groupは1994年に中国に進出して以来各地で事業を展開し、現在21の生産拠点と12の研究開発センターを保有。(2013年2月23日付け各種リリースより)

子会社概要
-2013年12月、Valeoの子会社「上海法雷奥汽車電器系統有限公司」は、2013年で第10百万台目となるオルタネーターをラインオフしたと発表。2012年、同社のオルタネーター生産台数は過去最高となる9百万台に達したが、本年はその記録をさらに更新することとなった。(2013年12月16日付け各種リリースより)

- 仏Valeo子会社の法雷奥温嶺汽車零部件有限公司 (Valeo Wenling Automotive Systems Co. Ltd.) はワイパーの販売が好調で、2013年に入ってからすでに8.7億元を受注したと発表。同社の売上高は2010年4.6億元、2011年6億元、2012年7.4億元と順調に推移している。現在の従業員数は約1000名。研究開発に力を入れており、現在新モデルを開発中。従来の洗浄液は窓下部から噴射する形だが、これをワイパー本体のラバー部から噴射させる形に改良している。産学提携も積極的に展開、現地の技術学校だけでなく杭州、広西など地方の学校とも提携を進めている。(2013年3月13日各種リリースより)

開発動向

研究活動

-深センの全球電子技術センター (Electronics Expertise Center) に100人以上のエンジニアを有しており、さらに、2015年までに200人を新しく雇用する計画。また、営業収益の5%を製品研究・開発に投入する。

 

研究開発施設

名称 製品
部門
所在地 業容
上海テクニカルセンター 法雷奥汽車空調系統中国技術中心
(Valeo Climate Control Systems China Technical Center)
クライメート コントロール 上海 -OEM供給する中国メーカーへの技術支援。

-アジア及び新興市場における技術支援。
法雷奥汽車冷却系統中国技術中心
(Valeo Engine Cooling Systems China Technical Center)
エンジンクーリング
法雷奥雨刮系統亜洲技術中心
(Valeo Wipers Systems Asia Technical Center)
ワイパーシステム
法雷奥集団照明系統中国技術中心
(Valeo Lighting Systems China Technical Center)
ライティングシステム 湖北省
武漢
-中国および全世界向けにライティングシステム製品を開発。
法雷奥深圳電子技術中心
(Valeo Shenzhen Electrical Technical Centre)
インテリアコントロール 広東省
深圳市
-インテリアコントロール製品の研究開発

設備投資

国内投資

-2013年11月、Valeoは無錫で子会社「無錫法雷奥汽車零配件系統有限公司」の設立と無錫工場の落成式を行った。この子会社はエンジン主要部品および各種アクチュエーター、センサー、エンジンコントローラーを含むエンジン管理システムを開発、生産、販売する。(2013年11月6日付けプレスリリースより)

-Valeoは、中国南京の長江デルタ地域にある南京工場の拡張を完了。現在行っているクラッチやトルクコンバーターの生産に加え、同拠点はValeoにとって世界初のダブルクラッチトランスミッションの生産拠点となる。同社は2012年に、広東省広州 (Guangzhou) と同市の花都 (Huadu) 区、安徽省蕪湖 (Wuhu) に計3工場を新設。また、2013年は広東省仏山 (Foshan) および湖北省武漢 (Wuhan) の2拠点を拡張しているほか、現在新たに4工場の建設を行っている。(2013年7月5日付プレスリリースより)

-2013年4月、Valeoは佛山に建設したライティングシステム生産の新工場の落成式を行ったと発表。新工場の敷地面積は23,000平方メートル。旧工場をベースとしてさらに進化させた工場になっているという。製品の汚れを防ぐために組立工場には密封式のガラス塀を採用。射出成形、コーティング工程には欧州式の工程を取り入れ生産効率をアップさせている。また部品組立の自動化率を60%以上にまで引き上げ、品質の安定化も実現させた。年産量は2015年には57万個に達する見込み。Valeoは中国市場での売上を2015年に倍増し、中国の従業員数も12,000名から15,000名に増員する計画。同社はこの佛山新工場と中国で10箇所目となる開発センターの投入により中国華南地区での競争力強化を図りたいとしている。(2013年4月25日付けプレスリリースより)