Kunming Yunnei Power Co., Ltd. [昆明雲内動力股份有限公司] 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

(百万元)
  2012年12月期 2011年12月期 増減率 (%) 要因

売上高

2,381.71 2,199.92 8.26 -エンジン市場シェアの増加
営業利益 42.33 (18.83) -

-新製品の開発
-販売拡大
-コスト管理が寄与

常利益 50.31 17.38 189.47
純利益 43.02 1.22 3,426.23

- 2012年、ディーゼルエンジンの販売は国内第5位になる。

- 同社のエンジンを搭載した福田汽車 (Foton) の軽型トラック、「福田時代 (Foton Forland)」 H2モデルとH3モデルが2012年4月に発売された。同社は4月から5月にかけて湖北省襄陽市 (Xiangyang, Hubei) など4都市で福田汽車と共同で販売促進会を開催した。H2モデルに搭載されているのは4100QBZL (70KW) エンジン、H3モデルには 4102QBZL (85KW) が搭載されている。「福田時代」Hシリーズは2011年下半期に市場に投入された都市物流・運輸向け軽型トラック。2.5トン、3トン、4トンの中・高級クラス市場をターゲットに設定しており、現在H2、H3、H5の3つのプラットホームが開発されている。(2012年7月9日付けプレスリリースより)

子会社調整

- 同社の全額出資子会社「昆明雷黙動力系統有限公司 (Kunming Leimo Power System Co., Ltd.)」を2012年12月31日付けで吸収合併すると発表。同社は昆明雷黙動力系統の全ての資産及び債権債務、従業員を引き継ぐ。同社は吸収合併に より会社組織の簡素化、運営コストの削減、管理の強化を図り、乗用車用ディーゼルエンジン業務の管理を一元化したいとしている。(2012年10月29日付け会社公告より)

合弁

- 同社は華北及び東北地区の市場拡大のため、山東省青州市 (Qingzhou, Shandong) に現地の販売会社と合弁会社を設立すると発表。社名は山東雲内動力有限公司 (Shandong Yunnei Power Co., Ltd.) (仮称)。登録資本金は70百万元を下限とし、同社の出資比率は51%を下回らないものとする。第一期建設として2交代制15万基の生産規模を計画している。(2012年10月29日付け会社公告より)

-同社は貴州省畢節市経済開発区 (Bijie Economic Development Area, Guizhou Province) に畢節地区力帆駿馬車両有限公司 (Bijie District Lifan Junma Vehicle Co., Ltd.) (略称:畢節力帆) と共同出資し、合弁会社「畢節雲内動力有限公司 (Bijie Yunnei Power Co., Ltd.)」 (仮称) を設立し、畢節力帆向けのエンジンを生産する。合弁会社の資本金は6,000万元。同社がその80%、4,800万元を出資する。生産能力はまず5万基とするが、畢節力帆の今後の需要に基づき生産を拡大する計画。(2012年8月4日付け会社公告より)

売却

-昆明雲内動力股份有限公司は子会社雲内動力達州汽車有限公司 (Yunnei Power Dazhou Automobile Co., Ltd.) (略称:雲内達州) の株式51%を四川中匯実業有限公司 (Sichuan Zhonghui Enterprise Co., Ltd.) に売却すると発表した。すでに昆明市国有資産監督管理委員会の同意を得ている。売却価格は雲内達州の登録資本金50百万元の51%に当たる25.5百万元。売却先の四川中匯実業は不動産経営、投資、情報サービスなどを主要業務としており、傘下には機械設備などを扱う企業もある。(2012年10月13日付け会社公告より)

新工場

- 同社は、長期的発展を見据え昆明経済技術開発区 (Kunming Economic & Technological Development Zone) に移転する。2008年より約60ヘクタールの用地を取得し「雲内動力工業園 (Yunnei Power Industrial Park)」の建設を進めていたが、このほどその基本建設が完了した。(2012年8月4日付け会社公告より)


提携

- 同社は、中国重汽 (香港) 有限公司済南軽トラック販売部 (SINOTRUCK (Hong Kong) Limited Jinan Light Truck Sales Dept.) と、同社の軽トラック専用エンジン4100/4102シリーズを搭載したトラックの販売促進会を共同で全国展開すると発表した。2012年5月、河南省許昌市 (Xuchang, Henan) でその第一回販促会が開催。中国重汽 (SINOTRUCK) は2011年に済南市章丘 (Zhangqiu, Jinan) に年産能力10万台の軽トラック生産ラインを稼働させ、軽トラック市場に参入している。(2012年7月9日付けプレスリリースより)

- 同社は、上海汽車と乗用車向けなど小型ディーゼルエンジンの分野で提携を強化する見通し。詳細は明らかにされていないが、両社が合弁で新会社を設立する案や、相互に株式を持ち合うなどの案が協議されているという。両社は昨年から排気量0.9-1.9Lのディーゼルエンジンを共同開発するなど、技術提携を進めている。今回の提携強化も上海汽車によるディーゼル乗用車事業強化の一環とされる。上海汽車は来年にも共同開発する1.9L ディーゼルエンジンを自主ブランド車「Roewe (栄威) 550」に搭載して市場投入する計画とされている。

開発動向

研究開発費用

製品開発

(百万元)
項目

2012年12月期投資額

2011年12月期投資額

2010年12月期投資額

D19TCI 電子制御式コモンレールシステム  - 0.97 -
D25TCI 電子制御式コモンレールシステム  7.33 2.22 4.95
中国3排ガス基準対応ディーゼルエンジンの開発  8.93 1.59 3.36
欧IV排ガス基準対応ディーゼルエンジンの開発 1.84 0.88 -
欧V排ガス基準対応ディーゼルエンジンの開発 27.18 13.89 11.51
ミニディーゼルエンジンの開発 7.56 3.02 2.34
ハイブリッド駆動ディーゼルエンジンの開発  1.24 1.09 0.21
中国4排ガス基準対応ディーゼルエンジンの開発 4.39 3.23 1.17
欧V排ガス基準対応プラットホームの開発  2.59 0.2 2.39
YNC45TCIDディーゼルエンジンの開発 2.58 2.58 -
合計 63.63 29.67 26.74

2012年、開発費用は14.10百万元、前年度より22.15%増加。

出典:2012年度同社の年鑑より

研究開発体制

名称 業容
内燃機研究所
(Internal Combustion Engine Institute)
- ディーゼルエンジンの設計開発、製造設備の開発。
- 北京理工大学と共同で内燃机工程センターを運営。
- 昆明理工大学と共同で柴油機試験研究センターを運営。
- 天津大学と共同で苏万華院士研究室を設立。


-国家乗用車用ディーゼルの産業化拠点、雲南省ディーゼル工程技術研究センター、国家ハイテク企業、国際連合研究センターとして認められる。

-独FEVと提携して、独立した知的財産権を持つ先端的な乗用車用ディーゼルエンジンを開発した。

-Dシリーズディーゼルエンジンでは、D19TCI乗用車用ディーゼル2010年国家重点製品と評価された。D16TCI 、D19TCI 、D25TCIは「省エネ設備 (製品) の推薦目録 (2回目)」に選定され、「機械工業省エネ設備 (製品)」証明書を獲得した。なお、D16TCI、 D19TCIは新特許を33件を保有している。(会社2012年度年鑑より)