Weifu High-Technology Group Co., Ltd. [無錫威孚高科技集団股份有限公司] 2013年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万元)
  2013年12月期 2012年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 5,589.31 5,015.28 11.45 -インジェクターシステムの販売増加;
-排ガス基準国Ⅳに適合するため、後処理システムに対する需要の増加が要因。
営業利益 1,232.37 1,025.38 20.19 -増収による増益。
経常利益 1,257.31 1,038.02 21.13
純利益 1,154.29 934.24 23.55

 
-2013年、ディーゼル多気筒ポンプを163万台、フューエルインジェクターを632万セットを生産。先端的の後処理システム生産ラインを保有、各種類のフィルターを159万個生産。過給機を28万基を生産。

-同社の貿易会社が扱った2012年の輸出額は、前年比17%増となる4,756万ドル。2012年に同社は初めて20台のターボチャージャーを輸出。これに続き、現在500台のターボチャージャーがペルーに向けて発送待ちの段階にある。排気ガス後処理システムについては、中国の貴金属製品輸出規制の影響により2012年の輸出額は減少したが、2013年には回復が見込まれている。(2013年2月8日付けプ レスリリースより)

受注

-子会社「無錫威孚環保催化剤有限公司」はGMのChevrolet Sail向けに触媒を供給すると発表。外資系自動車メーカーへ触媒を供給する国内サプライヤーは同社が初めて。(2014年1月21日付けプレスリリースより)

-子会社「寧波威孚天力増圧技術有限公司」は、自主開発した電子制御式可変ターボチャージャーの欧意徳発動機有限公司への供給を開始したと発表。排ガス基準国Ⅳ適合エンジンに採用される。同社は、2013年6月末現在ですでにこのターボチャージャーを400台余り供給している。(2013年8月30日付けプレスリリースより)

買収

-2013年6月、無錫市の物流システムエンジニアリング会社「天奇自動化工程股份有限公司 (Miracle Automation Engineering Co., Ltd.)」が発行する非公開株式9,300,000株を引き受けると発表。引受価格は、1株あたり7.455元で総額は6,933.15万元。引受後同社の持ち株比率は2.90%となる。天奇自動化工程股份有限公司は2004年深圳証券取引所に上場。物流システムの設計、製造のほか、環境エンジニアリング、機電製品の製造などを行っている大型ハイテク企業。今後の成長が大いに期待できることから投資を決定したという。(2013年6月4日会社公告より)


-2013年、「無錫威孚奥特凯姆精密機械有限公司」において、米Autocamが所持する株式1%を引き受けた。これより、出資比率は同社が51%、米Autocamが49%になっている。(2013年同社アニュアルレポートより)

審査合格

-子会社「無錫威孚力達催化浄化器有限責任公司」は、南京大学と共同で建設を進めていた「江蘇省自動車排気ガス汚染コントロール重点ラボ」が江蘇省科学技術庁の審査に合格したと発表。このラボの延べ床面積は3,150平方メートル。燃料品質制御技術研究室、開発サポート技術研究室、排気ガス制御技術研究室で構成されている。(2014年1月9日付けプレスリリースより)


認証取得

-VEポンプ子会社「南京威孚金寧有限公司 (Nanjing Weifu Jinning Co., Ltd.)」は欧州製品環境規制RoHSの認証を取得。これにより同社の製品はEU27カ国への輸出が可能になった。同社は毎年60万台以上のQ型シングルシリンダーポンプを生産している。(2013年1月21日付けプレスリリースより)

開発動向

-1999年,ポスドク科学研究ステーション、国認証をもらった企業技術センターを設立。

-エンジニアリングセンター(省レベル)、排気後処理システムセンター、過給機研究開発センターを保有。

新製品

-2013年、国IV排気基準に適合する新製品SCR、POC、DOC等の開発に成功。子会社「南京威孚金寧有限公司」が開発した電気制御VEポンプは国IV排気基準への適合を実現。(2013年同社アニュアルレポートより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万元)
プロジェクト 2013年12月期投資額 進行状況
WAPSの研究・開発および産業化、ディーゼルコモンレールシステム部品の生産能力拡大 9.85 42.2%
工業団地の建設 130.42 26.40%
自動車排ガス後処理システムの産業化 63.62 41.30%
工程研究院の建設 0.48 100.00%
寧波天力新工場の建設 22.10 25.50%
本社の技術、設備改善 24.18 -
威孚奥特凯姆の設備更新 33.53 -

投資

-同社は、非公開株の発行による資金調達を行い設備投資を進めているが、そのうちの排気ガス後処理システム部品の産業化 (投資額260百万元。子会社無錫威孚力達催化浄化器有限公司が実施) について、投資額を変更すると発表した。無錫威孚力達催化浄化器有限公司が80百万元を自己調達により追加出資し、新たに土地を確保し、建築面積3万平方メートルの工場を建設する。建設期間は2013年から2015年6月。稼働開始は当初計画していた2012年10月から2015年6月に延期する。(2013年3月28日付け会社公告より)

-同社は、独Schmitterおよび上海偉釈汽車科技発展との合弁会社「無錫威孚施密特動力系統零部件有限公司 (Wuxi Weifu Schmitter Power System Parts and Components Co., Ltd.)」の増資を決議したと発表。増資額は3,000万元で、同社が2,088万元を、Schmitterが912万元を引き受ける。増資後の登録資本金は4,800万元で、出資比率は無錫威孚66%、Schmitter 34%となる。上海偉釈汽車科技発展の持ち株はすでに無錫威孚が買収済み。合弁会社はコモンレールインジェクション部品を生産しているが、生産規模が小さい、流動資金が不足しているなどの理由により顧客への需要に応えられずにいた。今回の増資はこれを解決するのが狙い。増資後は5年間の累計売上額4.3億元、純利益0.55億元となる見込み。(2013年3月18日付け会社公告より)