(株) 村田製作所 2015年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2015年3月期 2014年3月期 増減率 (%) 要因
全社
売上高 1,043,542 846,716 23.2 -成長市場への注力と円安効果などにより増収
営業利益 214,535 125,891 70.4 -生産能力の増強に伴う固定費の増加、製品価格の値下がりなどの減益要因があったものの、操業度アップ、コストダウン、円安効果により大幅増益を達成
当期純利益 167,711 93,191 80.0 -
カーエレクトロニクス用途
売上高 144,300 120,200 20.0 1)


要因
1) カーエレクトロニクス用途
-電装化の進展により、車載用MLCC (Multilayer Ceramic Capacitor) が大幅に増加。
-安全装置 (ESC) 向けにMEMS (Micro Electro Mechanical Systems) センサーが大きく伸長。

新製品

-自動車向けに巻線タイプの電源用コモンモードチョークコイル 「PLT5BPH」 シリーズを商品化したと発表。5050サイズ (5.0×5.0mm) で定格電流5.6Aに対応しており、150°Cの高温でも使用できる。この製品は、自動車のECU、トランスミッションコントロール、カーナビ、カーオーディオなどの電源ライン向けとなる。(2015年3月6日付プレスリリースより)

開発・生産拠点の拡充

-積層セラミックコンデンサーの開発・生産拠点である福井村田製作所は、2014年12月より同社敷地内に生産棟を建設すると発表。総投資額は100億円、延床面積は22,620平方メートルとなる。竣工は2015年9月を予定している。積層セラミックコンデンサーは、自動車1台あたり約1,000個搭載されている。(2014年9月10日付プレスリリースより)

-子会社の鯖江村田製作所が新棟の工事完了にともない、竣工式を行ったと発表。延床面積1,834平方メートルの新棟は、新製品の試作・開発支援機能を有する。同子会社では、可変コンデンサー、コネクターなどの金属機構商品の製造、精密加工部品の製造および電子部品へのめっき加工を行っている。(2014年6月26日付プレスリリースより)

受賞

-子会社の出雲村田製作所が豊田自動織機エレクトロニクス事業部より「品質管理優秀賞」を受賞したと発表。(2014年6月18日付プレスリリースより)

2016年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2016年3月期
(予想)
2015年3月期
(実績)
増減率 (%)
売上高 1,160,000 1,043,542 11.2
営業利益 250,000 214,535 16.5
当期純利益 183,000 167,711 9.1

*カーエレクトロニクス用途の売上高は前期比+13%を予想。

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

研究開発費

(単位:百万円)
  2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
コンポーネント 31,133 26,365 21,100
モジュール 20,040 14,780 12,379
その他 37 26 4
本社部門 13,780 13,478 15,283
合計 64,990 54,649 48,766

-2016年3月期の研究開発費は72,000百万円を予定。

設備投資額

(単位:百万円)
  2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
生産設備の増強・合理化等 67,704 47,597 55,770
研究開発用設備の増強 7,380 8,184 7,337
土地および建物の取得 10,921 2,757 5,135
全社 101,184 68,197 77,662

-2016年3月期の設備投資は150,000百万円を予定。

設備の新設計画

(2015年3月31日現在)
会社名・事業所名 所在地 設備の内容 投資予定総額
(百万円)
着手 完了予定
(株) 福井村田製作所 福井県
越前市
コンポーネント生産設備 20,000 2015年
4月
2016年
3月
(株) 金沢村田製作所 石川県
白山市
コンポーネント生産設備 20,000 2015年
4月
2016年
3月
(株) 出雲村田製作所 島根県
出雲市
コンポーネント生産設備 14,000 2015年
4月
2016年
3月
Wuxi Murata Electronics Co., Ltd.
[無錫村田電子有限公司]
中国
江蘇省無錫市
コンポーネント生産設備 12,000 2015年
4月
2016年
3月
同社 野洲事業所 滋賀県
野洲市
半製品等生産設備および研究開発設備 9,000 2015年
4月
2016年
3月