Nemak S.A. 2016年12月期の動向
業績 |
(単位:百万メキシコペソ) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 79,244 | 70,891 | 11.8 | 1) |
修正後EBITDA | 8,684 | 7,398 | 17.4 | 2) |
要因
1) 売上高
-2016年12月期の売上高は79,244百万メキシコペソ (前年比11.8%増)。米国における中型車プラットフォームの生産減により販売がやや減少したものの、主に為替の影響が貢献した。
2) 営業利益
-2016年12月期の営業利益は8,684百万メキシコペソ (前年比17.4%増)。為替の影響や各生産拠点での効率性向上が貢献した。
買収
-トルコのIzmirに拠点を置く自動車用合成アルミ鋳造部品サプライヤーのCevher Dokumの買収を完了したと発表した。Cevher Dokumの2015年売上高は70百万ドルで、製品の大半を欧州市場に輸出している。(2016年11月1日付プレスリリースより)
受賞
-Fordから「World Excellence Award」を受賞。(2016年5月24日付プレスリリースより)
研究開発体制
-製品開発センターを10カ所 (オーストリア、カナダ、ドイツ、メキシコ、ポーランド、スペイン、中国、メキシコ、米国) に保有。
研究開発活動
-燃費改善に貢献するパワートレインやボディ部品改良技術に注力。主な開発プロジェクトは以下の通り:
合金システム
-高出力エンジンのための高性能合金の開発
-機械的強度およびマイクロ構造の挙動予測
-構造部品用鋳造技術
-シリンダーヘッドの肉薄化
複合形状
-先進のパワートレイン試作のための3Dプリンティング技術
-無機接着剤の開発
パワートレイン部品の統合
-シリンダーヘッドとターボハウジングの統合
-レンジエクステンダーとアルミ電気モーター部品の開発
表面処理技術
-ボアコーティング
-温度効率向上のための表面処理
-構造部品用鋳造技術
-アルミシリンダーヘッド用のSPM (Semi-Permanent Molding - 半永久鋳型) およびアルミブロック用のLPPS (Low-Pressure Precision Sand - 低圧精密サンドダイキャスト) ・HPDC (High Pressure Die Casting - 高圧ダイキャスト) を使用した生産工程は、より効率の高い操業および高品質を実現。
設備投資額 |
(単位:百万メキシコペソ) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 2014年12月期 | |
全社 | 10,164 | 7,253 | 4,471 |
投資一般
-20件超の新プログラム準備のため、2017年までに複数の工場建設に60百万ドルを投資すると発表した。主要自動車メーカーのトランスミッションのトレンドが4~6速から8~10速へとシフトしたことが同社の設備投資につながっているという。(2016年12月6日付Mexico-Nowより)
国内投資
-2016年、メキシコ Monterreyにて高圧ダイカストの2工場の建設プロジェクトを継続。両工場に合わせて287百万ドルを投資する計画。一方の工場ではインハウスの加工サービスを提供し、もう一方の工場では高圧ダイカスト技術を用いてアルミ製部品を生産する。新工場は2017年に生産開始予定。
海外投資
<スロバキア>
-2016年、高圧ダイカストの新工場をスロバキアに建設開始した。2017年後半に稼働開始の予定で、構造部品を製造する。同社はこれまで同工場建設に54百万ドルを投資した。