Metaldyne Corporation 2007年度の動向

ハイライト

受注
2004年1月から2008年3月にかけて、およそ240件を新規に受注。2004年から2011年までの将来の製品プログラムを支援する。これらの受注の継続期間は最大10年間で、受注製品は、OEMおよびTier 1サプライヤー向けのシャーシ、ドライブライン、およびエンジン用金属成形部品、アセンブリー並びにモジュールなど。 2008年3月30日時点で、同社は、すでに生産に移行したプログラムに加え、2011年度の受注済みプログラムによる累積売上を約402百万ドル、受注可能性が非常に高いものの、受注が確定していないプログラムの売上を約309百万ドルとそれぞれ予測している。

2007年2月、主要自動車メーカーから2007年/2008年式乗用車及びトラック複数プラットフォーム用にシャシー部品の供給プロジェクトを受注した、と発表。受注総額は70百万ドル。初回受注分は既に米国で生産が進んでおり、次回プロジェクト分は2007年後半にメキシコで生産を開始、続いて2008年に中国で生産をスタートする。メタルダインが供給するのは、フロント&リアナックルアセンブリー、フロントローアーコントロールアームアセンブリー。受注先メーカーはこれらシャシー部品搭載でコストダウン、軽量化を図り、かつ、騒音、振動、乗り心地(NVH : Noise, Vibration, Harshness)を改善する。(2007年2月21日付けプレスリリースより)

2007年5月、クライスラー・グループから、今後発売する車種向けのプラットフォーム用に環境配慮型の排気マニホールドを供給する複数年契約を取りつけたと発表した。クライスラーでは、カリフォルニア大気資源局認定のPZEV(Partial-Credit Zero Emission Vehicle:ゼロ排出ガス車)販売をすすめており、同社が供給する組立済排気マニホールドの搭載により、基準をクリアするクリーンエアを実現する。同社の排気マニホールドは、独自のシングル・ウォール構造で、超大型燃焼室を装備、排気ガスと触媒との反応を加速させ、触媒入り口での排気温度をより素早く上昇させる技術を採り入れている。

中国・Chery Automobile(奇瑞汽車)との間で、Cheryが今後発売する新型モデル搭載用に主要パワートレイン・シャシー部品を供給する契約を締結したことを明らかにした。Metaldyneは、Cheryからの受注獲得に先立ち、2007年蘇州に同社にとって中国初となる現地工場を開設し、中国市場への製品供給に着手していた。Cheryは、このたびの供給契約の一環として、サスペンション部品、オイルポンプ、パウダーメタルコネクティングロッドといった主要自動車部品をMetaldyneと共同で開発した。(2008年2月5日付プレスリリースより)

売却
2007年3月、ノースカロライナ州グリーンビル工場でのシャシー事業を停止する計画である、と発表した。非継続事業への移行は2007年12月に完了予定で、グリーンビル工場は閉鎖される。当該工場の現従業員数は69名。このたびの決定は、同社の主要客先である北米自動車メーカー数社が最近になって減産に踏み切ったことが理由、としている。目下グリーンビル工場が行っている生産事業は、同じノースカロライナ州グリーンズボロのシャシー工場に移管される。(3月16日付けプレスリリースより)

2007年5月、ミシガン州・Farmington Hills工場を2008年4月までに閉鎖すると発表した。客先である北米自動車メーカーが減産に踏み切ったことにより、生産調整が必要になったためとしている。同工場は170名体制で、複数顧客向けにシャシー、パワートレーン製品を生産している。それらの製品生産は、同工場の閉鎖にともない、同社他工場に移管する。(2007年5月2日付けプレスリリースより)

開発動向

研究開発費用
2007年度(2008年3月に終了)の研究開発費は約24.4百万ドルを計上。

設備投資

設備投資費用
(単位:千ドル) 2007年度
(2008年3月30日に終了)
2007年4月1日
までの81日間
2007年1月10日
までの10日間
2006年度(2006年12月31日
に終了)
2005年度(2006年1月1日終了)
 

買収後ベース

買収前ベース
シャシー 41,095 6,789 534 44,861 69,070
パワートレイン 28,729

5,322

344 30,338 42,029
その他 578

244

- 786 648
合計 70,402

12,355

878 75,985 111,747

資本支出が2008年度(2009年3月30日)の設備投資額は、前年度より少ない50~60百万ドルの範囲となると予想される。これは、2007年度に事業の新技術への移行、自動化、地理的拡大を図るために、大規模な投資を行った結果、2008年度の投資額が減少することによる。

海外投資
2007年6月、中国・蘇州で、同社にとって中国初となる現地工場を開設した。蘇州工場への投資総額は1,000万ドル。同工場は2、3年でフル稼働となる見通しで、フル稼働時には1億ドルを上回る売上げを見込む。中国での事業は今後とも伸張することが予想されることから、2007年末までに、中国2番目の工場を建設するかについて決定を下すとしている。蘇州工場は、上海から北西46マイル(75キロ)の場所にあり、敷地面積は9万2,000平方フィート(8,547平米)。同工場では、クランクシャフトダンパー、ナックル&コントロールアーム、アルミダイキャストバルブボディー、及びパウダーメタル製品を生産する。目下の主要納入先は、Beijing Benz、 DaimlerChrysler、Chery、Dongfeng-Peugeot-Citroen、Shanghai General Motors、ならびに Soueast (pronounced Southeast) Motors。現在54人の従業員数を2007年末までに97人に増員する計画。フル稼働時には、さらに、350-400人にまで増強するとしている。