Valeo 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2009年
12月期
2008年
12月期
増減率(%) 要因
純売上高 7,499 8,677 (13.6) -
営業利益 84 (52) - -

受注

-Fordの「Lincoln MKS」「同 MKT」にPark4U(TM)を供給。同社のPark4Uが米国仕様車に採用されたのは、これら2車種が初めて。この駐車アシストシステムは、フロント およびリアフェンダーに装備された2つの超音波センサーが駐車区画の大きさを正確に検知し、車両を自動的に誘導する。同システムは既に Volkswagenの6車種のほか、Audi「A3」、Skoda「Superb」に搭載されている。(2009年1月12日付プレスリリースより)

-BMWの新型「7 Series」にマルチカメラシステムを供給すると発表。これは、3個のカメラを装備して車両の周囲を見やすくすることで、駐車などを安全に行えるようにするもの。(2009年3月3日付プレスリリースより)

- キセノンヘッドライトモジュールの新製品をAudiに供給。従来のハイビーム、ロービームにハイウェイ機能を加えた3モードタイプで、新型「Q7」が初搭 載となる。このハイウェイ機能は走行速度が時速115kmに達すると作動。照射距離は80-140mで、通常のキセノンロービームより約2倍長 い。(2009年9月15日プレスリリースより)

-スタートストップシステム「StARS」の最新版「i-StARS」を開発。2010年からPSA Peugeot Citroen向けに量産に入る計画。(2009年9月15日プレスリリースより)

事業再編

-現在3つのドメイン、11の製品群に分かれている事業体制を再編すると発表。今後は「快適性・ドライブアシストシステム(Comfort and Driving Assistance Systems)」、「パワートレインシステム(Powertrain Systems)」、「サーマルシステム(Thermal Systems)」、「ビジビリティーシステム(Visibility Systems)」の4グループとする。 -「快適性・ドライブアシストグループ」:ドライブアシスト(Driving Assistance)ドメイン、インテリアコントロール、セキュリティーシステム製品群を統合 -「パワートレインシステムグループ」:駆動系効率化(Powertrain Efficiency)ドメイン、エンジンシステム、エレクトリカルシステム、トランスミッション製品群を統合 -「サーマルシステムグループ」:快適性追求(Comfort Enhancement)ドメイン、クライメートコントロール、コンプレッサー、エンジンクーリング製品群を統合 -「ビジビリティーシステムグループ」:ライティングシステム、ワイパーシステム製品群を統合(2009年7月15日付プレスリリースより)

企業買収

-中国のコンプレッサー合弁会社Valeo Fawer Compressor (Changchun) Co., Ltd.の全株式を取得。これまでの出資比率は同社が60%、富奥(Fawer)が40%。完全子会社化に伴い、社名が「法雷奥空調圧縮機(長春)有限公 司」(Valeo Compressor (Changchun) Co., Ltd.)に変更される。(2009年11月2日プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
合計 473 639 668
純売上高比(%) 6.3% 5.5% 5.5%

 

研究開発拠点

-2009年12月31日現在、研究センターが21ヶ所、開発センターが40ヶ所で合計約5,770名が在籍。

  研究センター   開発センター  
西ヨーロッパ 18   14  
東ヨーロッパ -   4  
北米 1   5  
南米 -   5  
アジア 2   11  
アフリカ -   1  
合計 21   40  

-2009年、中国の長春と温岭市に開発センターを開設。現地市場とグループ両方のプロジェクトを実施している。

特許

-2009年の特許申請件数は、411件。

技術提携

-Michelin、Leroy Somer、Johnson Controls-Saft、GKN、Leoniの5社とフランスをはじめ他の国際市場への参入を加速するため充電式電気自動車やハイブリッド車用システムの開発で提携。

-Michelin と電気自動車およびプラグインハイブリッド車向けのシステムを共同開発することで合意。開発対象は、駆動システム、エンジンおよびバッテリーの冷却制御シ ステム、空調システム、照明、エネルギー制御システム、タイヤなど。(2009年2月13日付プレスリリースより)

研究開発活動

-2009年、2つの研究プログラムがADEMEから6百万ユーロの助成金を獲得。1つはCO2排出量を1kmあたり2012年に120g、2020年に 95gと規定した欧州規制を可能にするマイルドハイブリッド技術に関するプログラム。このプロジェクトは、PSA Peugeot Citroen、Freescale、Alter、Ceitecsや5つの公的研究機関と共同で行っている。もう1つは電気自動車やハイブリッド車の普及 を促進するためのサーマルマネージメントに関するプログラム。Renault、 Saint Gobain、HutchinsonやCETHIL-INSA、LINCといった2つの研究機関と共同で実施。

製品開発

「i-StARS」
-スタートストップシステム「StARS」の最新版「i-StARS」を開発。2010年からPSA Peugeot Citroen向けに量産に入る計画。(2009年9月15日プレスリリースより)

「BeamAtic(R) Premium」
-アダプティブフロントライティングシステム「BeamAtic(R) Premium」付キセノンライトを2010年から発売すると発表。(2009年10月14日プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
欧州 N.A. 415 365
北米 N.A. 102 64
南米 N.A. 73 32
アジア N.A. 48 92
消去 N.A. - -

合計

N.A. 638 553

不動産、工場、設備への投資

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
合計 304 468 435
純売上高比(%) 4.1% 5.4% 4.5%

-主にメキシコや中国でのトルクコンバーター事業拡大やマイクロハイブリッドシステムを開発するため、パワートレインシステムグループに投資。
-中国やブラジルなど新興国に将来の成長のため、売上高比5%以上の高水準な投資を維持。