TE Connectivity Ltd. (旧 Tyco Electronics Ltd.) 2018年9月期の動向

業績

(単位:百万ドル)
  2018年
9月期
2017年
9月期
増減率 (%)
全体
売上高 13,988 12,185 14.8
営業利益 2,331 1,876 24.3
輸送ソリューション部門
売上高 8,290 7,039 17.8
営業利益 1,578 1,294 21.9

 

2019年9月期の見通し

-2019年9月期の売上高は139億~143億ドルと予測。
-センサー事業の売上増が、輸送ソリューション部門の売上減により概ね相殺されるとの見通し。また、2019年度の自動車のグローバル生産台数は前年並みと見込む。

 

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2018年9月期 2017年9月期 2016年9月期
全体
606
548
525

-2018年9月期は、主に輸送ソリューション部門の成長促進目的で研究開発費が増加。

 

製品開発

-同社は、ハイブリッド車と電気自動車(EV)向けの新型充電ケーブルおよびインレットを発表した。新型充電ケーブルは、特にDIN EN 61851に適合するように設計されている。またタイプ2のコネクターはIEC 62196向けとなっている。これらの標準は、搭載されたインターフェースのタイプによって定義づけられており、タイプ1は北米および日本向け、タイプ2は欧州向けとなる。TE Connectivityの最新の充電機器「AMP+」では、ハイブリッド車およびEVの充電時間を大幅に高速化する。最新の国際充電標準IEC 62572では、このAC充電ソリューションは特定の充電インフラなしで任意の家庭用電源コンセントに接続することができるとしている。最新の統合プリント基板は充電温度を監視し、組み込まれたヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)によって障害とステータスを示すという。(2018年5月3日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2018年9月期 2017年9月期 2016年9月期
全社
935
679
603
-輸送ソリューション部門
711
473
432

 

海外投資

<中国>
-2018年5月、同社の中国事業部蘇州保税区外工場(NEPZ工場)第2フェーズが正式に開業した。NEPZ工場第2フェーズではコネクタ、ワイヤーハーネス、センターエレクトリックボックス、センサーなど新エネルギー車、コネクテッドカー関連部品の開発と生産を行う。NEPZ工場第2フェーズ建設は2016年12月末にスタートし、1億米ドル近くが投じられた。現在、TE Connectivity蘇州生産拠点全体の生産施設面積は9.5万平方メートル。同社は中国に2つの生産拠点と1つの賃借工場を有している。いずれも蘇州インダストリアルパーク内に位置しており、生産拠点の1つは保税区内工場(EPZ工場)で、もう1つは保税区外工場(NEPZ工場)である。EPZ工場は2006年に第1フェーズが完成し、続いて2012年に第2フェーズ、2017年に第3フェーズと拡張を続け、現在生産施設総面積は3.65万平方メートルに達している。NEPZ工場は2007年に設立され、2013年に現在の所在地に移転された。今回はその第2フェーズが完成し、生産施設面積は4.5万平方メートルに拡張された。賃借工場は蘇州インダストリアルパーク保税区外にあり、2016年10月から運用している。(2018年5月25日付けプレスリリースより)