TE Connectivity Ltd. (旧 Tyco Electronics Ltd.) 2017年9月期の動向

業績

(単位:百万ドル)
2017年
9月期
2016年
9月期
増減率 (%) 要因
全体
売上高 13,113 12,238 7.1 1)
営業利益 2,047 1,902 7.6 -
輸送ソリューション部門
売上高 7,039 6,503 8.2 2)
営業利益 1,299 1,191 9.1 -

要因
1) 全社
-2017年9月期の売上高は前年比7.1%増の13,113百万ドル。本業の売上増(6.0%)と買収及び売却からの貢献が(1.8%)あった。一部為替による悪影響(1.8%)で相殺された。

2) 輸送ソリューション部門
-輸送ソリューション部門の2017年9月期売上高は前年比8.2%増の7,039百万ドル。主に本業の売上高が8.2%増加した。

-本業の売上高のうち自動車市場向けは7.1%増で、アジア太平洋地域が11.1%増、欧州・中東・アフリカ (EMEA) 地域が5.6%増、米州地域が1.49%増となった。アジア大洋州地域では中国での税制優遇プログラム、シェア伸長および電子化、EMEA地域では電子化および新モデル発売が増収に貢献した。米州地域は南米の市場回復による増収。

買収

-2017年8月、同社はHirschmann Car Communication(HCC)の買収が完了したと発表した。HCCはTEの輸送ソリューション事業に統合される。HCCは自動車通信およびコネクティビティ用アンテナ技術に特化した企業で、アンテナモジュールやチューナーを開発。ドイツに本社を置き、欧州、北米、中国で事業を展開している。(2017年8月31日付プレスリリースより)

-2016年9月期、スピードセンサーメーカーJaquet Technology Groupを含め4社を買収した。合計の買収額は13億ドル。(2016年9月期アニュアルレポートおよび2016年5月20日付プレスリリースより)

2018年9月期の見通し

-2018年9月期の売上高は137億~141億ドルと予測。産業ソリューション部門と輸送ソリューション部門の売上高が増加し、通信ソリューション部門は2017年9月期並み。

-2018年9月期は自動車のグローバル生産台数が前年比1%増と予測。また商用輸送機およびセンサー市場向けも増収と予測している。

研究開発費

(単位:百万ドル)
2017年9月期 2016年9月期 2015年9月期
全体 595 566 540
-輸送ソリューション部門 344 312 262

研究開発体制

-7,000名以上のエンジニアが研究開発、エンジニアリングに従事。

-過去3年間に開発された製品改良を含む新製品の売上高は、全社売上高の約20%を占める。

設備投資額

(単位:百万ドル)
2017年9月期 2016年9月期 2015年9月期
全社 702 628 600
-輸送ソリューション部門 471 429 400

海外投資

<中国>
-2017年1月、中国自動車事業部の蘇州保税区外工場(NEPZ工場)は第2期拡張工事の定礎式を行った。このプロジェクトの総投資額は1億米ドル。2017年稼働開始の予定。拡張後の工場の延べ床面積は4.5万平方メートルで、主にコネクター、ワイヤーハーネス、ジャンクションボックス及びセンサーなど新エネルギー車用部品を生産する。また蘇州保税区内工場(EPZ工場)も第3期拡張工事を計画しており、完成すれば工場延べ床面積は3.65万平方メートルに達する。こちらも2017年の稼働開始を目指す。(2017年1月10日付け各種リリースより)