Norsk Hydro ASA 2014年12月期の動向

業績

(単位:百万ノルウェークローネ)
2014年12月期 2013年12月期 増減率
(%)
要因
売上高 77,907 64,877 20.1 -
純利益 1,228 (839) - -
部門別売上
-一次アルミ製品 6,397 3,866 65.5 -
-圧延アルミ製品 21,345 20,286 5.2 -

事業再編

ノルウェー、アルミニウム製錬工場の株式取得
-同社とRio Tinto Alcan (RTA) は、ノルウェーのHusnesにあるアルミニウム製錬所Sor-Norge Aluminium (Soral) の株式に関して、HydroがRTAの持分を取得する契約を締結したと発表。これによりSoralは、同社にとって同国5番目の全額出資のアルミ製錬所となり、名称を「Hydro Husnes」に変更する。従業員数は230名で、一次アルミニウムの生産能力は年間約18万トン。これまで独立したユニットとして運営されていた。2009年に2本の生産ラインのうち1本を停止しており、現在は年間約9万トンのアルミを生産している。 (2014年11月3日付プレスリリースより)

オーストラリア、アルミ工場を完全閉鎖
-オーストラリアのKurri Kurriにあるアルミ工場を完全閉鎖すると発表した。同工場は2012年より生産を停止している。 (2014年5月8日付プレスリリースより)

研究開発費

(単位:百万ノルウェークローネ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 277 216 247


-2014年12月期のR&D費用の増加要因は、Karmoy Technology Pilotの研究開発部門の準備費用と、新製品開発のための設備費用。

研究開発拠点

-以下の地域に研究開発センターを保有:

  • ノルウェー Ardal:一次アルミ技術
  • ノルウェー Sunndal:合金および鋳造
  • ドイツ Bonn:圧延製品

*押し出しアルミ製品の研究開発は、合弁会社のSapaのリサーチセンターで実施。
*ボーキサイト・アルミナの研究開発部門は、ブラジル、パラー州Barcarena にあるAlumina do Norte do Brasil S.A. (Alunorte) に新設中。

設備投資額

(単位:百万ノルウェークローネ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 3,294 2,867 N/A



国内投資

-次世代のアルミニウム電解に関する本格的な試験プロジェクトに向けて、新エネルギーや気候関連技術の開発を支援するノルウェー国有企業Enovaより15億ノルウェークローネ (184.5百万ユーロ) の支援を受けると発表した。Hydroは現在、同国Karmoyにパイロットプラントの建設を計画している。同工場は、早ければ2017年に生産を開始する予定で、アルミニウムの年産能力は7万トンを見込む。事業費は36億ノルウェークローネ (442.7百万ユーロ)。このうち15億ノルウェークローネをEnovaが出資する。同国ArdalにあるHydroの技術センターでは、よりエネルギー効率の良い新型電解セルを開発しており、このパイロットプラントで試験を行いたいとしている。 (2014年6月13日付プレスリリースより)

-ノルウェーのHoyanger拠点とArdal拠点におけるシートインゴットの鋳造工場に、新たな鋳造技術を導入すると発表した。80百万ノルウェークローネ (約9.6百万ユーロ) を投じて、鋳造システム「Adjustable Flexible Moulds (AFM)」と新型の液分配システムを使用する鋳造台を複数設置。シートインゴットのサプライヤーとして事業を強化する。AFM鋳造技術の導入は2015年上期に開始され、2016年第1四半期に完了する見込み。 (2014年6月24日付プレスリリースより)

海外投資

<ドイツ>
-ドイツのGrevenbroich工場において、軽量自動車用ボディシートの生産ラインの建設を開始したと発表した。投資額は130百万ユーロ。新ラインの建設により、自動車用アルミボディシートの年産能力を現在の5万トンから20万トンに引き上げる。これらのシートは、軽量ルーフ、サイドパネル、ドア、フードなどに使用されるもの。従業員約25名を雇用し、2016年下期に稼働を開始する予定。(2015年1月6日付プレスリリースより)