Cooper-Standard Holdings Inc. 2017年12月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 3,618.1 | 3,472.9 | 4.2 | 1) |
純利益 | 138.6 | 140.4 | (1.3) | - |
地域別売上高 | ||||
-北米 | 1,882.7 | 1,816.5 | 3.6 | 2) |
-欧州 | 1,043.7 | 1,031.5 | 1.2 | 3) |
-アジア太平洋 | 585.2 | 540.7 | 8.2 | 4) |
-南米 | 106.6 | 84.2 | 26.6 | 5) |
要因
1) 売上高
-2017年12月期の売上高は前年比4.2%増の3,618.1百万ドル。売上増は全ての地域での販売量とプロダクトミックスの増加による。さらに為替の影響と買収や売却が純売上にプラスに寄与。これら増収は顧客の価格値下げにより一部相殺された。
2) 北米売上高
-2017年12月期の売上高は前年比3.6%増の1,882.7百万ドル。販売量の増加とAMI Industriesの燃料とブレーキ事業の取得が貢献している。顧客の価格値下げが一部増収を相殺。
3) 欧州売上高
-2017年12月期の売上高は前年比1.2%増の1,043.7百万ドル。販売量とプロダクトミックスの増加、為替の影響 (18.9百万ドル増) が増収要因だが、顧客の価格値下げが一部相殺した。
4) アジア太平洋売上高
-2017年12月期の売上高は前年比8.2%増の585.2百万ドル。販売量やプロダクトミックスの増加、非連結合弁会社の連結子会社化が増収要因。為替のマイナスの影響や顧客の価格値下げなどが一部相殺した。
5) 南米売上高
-2017年12月期の売上高は前年比26.6%増の106.6百万ドル。販売量とプロダクトミックスの増加や為替の影響が増収要因だが、外国税額恩赦プログラムに関連した税引前費用(4.6百万ドル)により一部相殺された。
買収
-2017年、同社はAMI Industriesの中国自動車用燃料・ブレーキシステム事業を取得することで合意した。この合意は2018年第一四半期に確定した。
受賞
-同社は、シーリング材に使用される同社の軽量エストラマー「Fortrex」が、米国の自動車専門誌「Automotive News」が主催する「2018 Automotive News PACE Awards」のファイナリストに選出されたと発表した。「Fortrex」は、従来のエチレンプロピレンゴム(EPDM)と比べて30%の軽量化を実現し、TPV(オレフィン系架橋型熱可塑性エラストマー)の特性である圧縮永久ひずみも克服。非導電性でCO2排出量も少なく、様々な用途に適用できるという。(2017年10月19日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万ドル) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 2015年12月期 | |
合計 | 128.0 | 117.8 | 108.8 |
研究開発拠点
-世界に20の研究開発拠点を保有。
-同社は、米ミシガン州Livoniaにテクノロジーセンターを開設したと発表した。広さ137,750平方フィートと、同州Farmington Hillsにあった旧テクニカルセンターから大幅に拡張。同社のイノベーション・開発チームを1カ所に集約し、材料の研究から製品の開発、生産、検証までを担う。シーリングやフューエル&ブレーキデリバリー、フルイドトランスファー、防振システムといったすべての製品をサポートするほか、車の展示エリアなども併設するという。 (2017年10月25日付プレスリリースより)
-2017年6月28日、同社は、上海にアジア太平洋地区シーリングシステムテスト及びプロトタイプセンターを設立。このアジア太平洋地区シーリングシステムテストセンターは上海青浦区(Qingpu district)に位置する。敷地面積は1,100平方メートルで、同社にとってアジア太平洋地区最大の、機能が最も完備された、最強の能力を誇るシーリングテストセンターとなっている。(2017年6月28日付けプレスリリースより)
製品開発
新素材、加工、軽量化に関する最近の技術
-ここ数年、同社は新素材や加工、軽量化に関する複数の技術を開発した。耐腐食性を改良し、耐久性を向上させたブレーキライン向け素材「MagAlloy」や、耐久性を向上し、ボンネットの摩擦スリーブを取り換え不要にした冷却用ホース向け素材「ArmorHose」などが含まれる。
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 2015年12月期 | |
北米 | 67.3 | 61.3 | 64.9 |
欧州 | 45.9 | 57.1 | 46.8 |
アジア太平洋 | 51.2 | 33.8 | 43.3 |
南米 | 4.9 | 2.1 | 2.8 |
消去他 | 17.5 | 10.1 | 8.5 |
合計 | 186.8 | 164.4 | 166.3 |
-2018年12月期で、同社は195百万ドルから215百万ドルの設備投資を予定している。
海外投資
<カナダ>
-同社は、建設や農業向けの産業車両や商用車、特機などを扱う事業部Industrial Specialty Group (ISG) の工場をカナダ・ケベック州Sherbrookeに開設したと発表した。ISGの既存の3工場(従業員250人)を1カ所に集約し、サービスや品質、費用効率の最適化を図るのが目的。産業・商用車、特機市場向けに、新たなエチレンプロピレンゴム(EPDM) の押出成形製品も提供するとしている。工場の広さは13万8,000平方フィートで、総投資額は約10百万ドル。(2017年9月21日付プレスリリースより)
<韓国>
-同社は、 韓国の忠清南道に位置する唐津 (Dangjin) 市との間で3,000万米ドル規模の投資契約を締結した。これに基づき同社は、53,592平方メートルの敷地に自動車用ゴムモールディング類の生産拠点を建設する。(2017年9月14日付プレスリリースより)
国内投資
-同社は、100万ドルを投資してテネシー州Surgoinsvilleに新たに設備を導入すると発表した。同工場ではクーラントチューブ、トランスミッションオイル冷却ホース、燃料・ブレーキホース等を生産している。(2017年7月13日付プレスリリースより)