Cooper-Standard Holdings Inc. 2007年度の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル) 2007年度 2006年度 増減率(%) 要因
売上高 2,511.2 2,164.3 16.0 要因(1)を参照。
営業利益  (29.7) 64.3 - 要因(2)を参照。

要因
(1)
-2007年度の売上高は昨年度より346.9 百万ドル(16.0%)増の2,511.2 百万ドル。主な要因はMAP及びEl Jarudoの買収、為替差益(86.9百万ドル)。また、販売量は増加したが、納入先からの値引き要請を受けた結果、一部相殺された。
北米では、売上が67.0百万ドル増加。El Jarudoの買収と20.2百万ドルの為替差益は業績に貢献したが、販売量の減少と納入先からの値引き要請があったため、一部相殺された。
その他の海外拠点では、売上が279.9百万ドル増加。主な要因はMAPSの買収、66.7百万ドルの為替差益。また、販売量は増加したが、納入先からの値引き要請を受けて一部相殺。

(2)
-2006年度は64.3百万ドルの営業利益だったが、2007年度は29.6百万ドルの営業損失となった。146.4百万ドルの減損処理による損失が主な要因となり、減益。総利益は64.9百万ドル増加したが、MAPS及びEl Jarudoの買収の際に支払われた販売・管理・技術の経費がかさみ、一部相殺。

受注
製品は、以下のプラットフォームに搭載されている。
-ボディシャシー製品:Ford F-シリーズ、GM GMX 211 (Impala)、GMT900 (Silverado/Tahoe/Yukon)

-フルイドハンドリング製品:Ford F-シリーズ, GM GMT800/900 (Yukon, Tahoe, Sierra, Silverado), Dodge Ram、Ford B Car (Fiesta/Fusion)

-日産の新車向けに3つのプラスチック部品を供給。いずれも DuPon(TM) Zytel(R) HTN PPAを採用。電動式ウォーターバルブ部品はタイタン、アルマダ、クエストに搭載。新しい一体型のデザイン採用によって4つの部品が1つに統合され、コスト削減と40%の重量軽減が実現。リアHVACシステム用の電動式ブラッシュレスポンプ部品はタイタンに搭載。11種類の異なる部品を1つに統合した結果、重量は3分の1削減され、構造は極めて効率的になり、モーターの寿命が5倍に延びたことに加え、車内の快適性も大幅に改善される。トランスミッションサーマルバルブ部品はセントラに搭載。従来のマルチピース金属部品の重量が半減され、複合的な機能も備わったことに加え、高価な付属品も不要になった。

買収
-2007年3月、Automotive Components Holding, LLCからフュエルレール製造事業を買収。
この事業は、メキシコEl Jarudoを本拠とし、自動車用のフュエルレールを製造している。

-2007年8月、MAPS事業を買収。ドイツ、イタリア、ポーランド、ベラルーシ、ベルギーの9つのシーリングシステム拠点及び中国での合弁事業利権を含む。

-2007年12月、MAP(インド)の合弁事業利権74%を取得完了。

開発動向

研究開発費
(単位:百万ドル) 2007年度 2006年度 2005年度
合計 77.2 74.8 65.6

研究開発体制
-全世界に9の設計、エンジニアリング及び管理の設備を持ち、顧客のサイトに派遣されているものも含め665人の研究開発員がいる。同社は、製造技術や品質に改善に、シックス・シグマその他の技法を使った設計を用いており、CAD,CAE(Computer Aided Engineering)、車両試験、プロトタイプの早期化をに新システムを導入している。


製品開発
-ボディシーリング製品: 開発能力増強のため、合弁パートナーの1社である西川ゴムと樹脂技術の交流を行っている。現在は、被保護”ブロースポンジプラスチック"プロセスや、その他革新的なプラスチックの用途に関して、納入先メーカーを交え共同研究を行っている。
また、Ford、GMとともに、納入メーカー出資の、先進エンジニアリングプロジェクトにも参画中。

-NVHコントロール製品: 商用アプリケーション向けの騒音、振動アクティブコントロールの先進電子システムENVIsysを開発。この製品は飛行機、鉄道、大型トラック、自動車、採掘装置など潜在的な適応範囲は幅広い。