Superior Industries International 2006年度(2006年12月期)の動向
ハイライト
業績
単位:千ドル | 2006年度 | 2005年度 | 増減率 (%) | 要因 |
売上高 |
789,862 | 804,161 | (1.8) | 下記 1)参照 |
総利益 |
8,740 | 48,824 | (82.1) | 下記 2)参照 |
要因
1)
-売上高は、前年度804.2百万ドルから、14.3百万ドル減少し、789.9百万ドル。ホイールプログラム開発の売上は、19.8百万ドル(前年 18.6百万ドル)で、それを除くアルミホイール売上は、前年より15.5百万ドル減少し、770.1百万ドル。
-自動車メーカーへの製品出荷のうち、Ford およびGMへの出荷の比率は、69%(2005年度:73%)を占めた。DaimlerChrysler への出荷の割合は、16%と前年横ばいで、海外向けは前年の11%から15%へと増加。
-ほとんどの製品が GM および Ford に納入され、特にSUVおよび小型トラック向けであったことから、出荷数は自動車業界平均を下回った。しかし、同社のホイールが装着されている特定の乗用 車および小型トラックの生産台数の減少が10%であったのに対して、同社のホイールの出荷減少は12%であり、市場シェアは若干の低下にとどまった。
2)
-2006年度の売上総利益は、前年より40.1百万ドル減少し(82%減)8.7百万ドル、売上利益率は1.1%の低下。(前年度48.8百万ドル、売 上利益率6.1%)ただし、この数字には、前年度は0.9百万であったメキシコのホイール新工場の立ち上げ費用10.1百万ドル及び工場リストラ経費 (3.5百万ドル)が含まれている。
-この総利益に大きく影響している要因として、3%にのぼる北米の乗用車と小型トラックの生産減による影響がある。しかし、同社の主要取引先である国内 OEMは、全生産で6%、小型トラックの生産で13%と、大きく落ち込んだ。GMとFordを主要取引先とし、さらにSUVを得意としている同社は、この 減産による大きな影響を受けた。出荷は12%減であったが、生産は15%も減少し、これは1998年来の低生産レベルであった。その年以降メキシコに2工 場を開設し、中西部の3つの工場で拡張をおこなっており、出荷減の影響を大きく受け、更に、生産減による固定費の負担増を吸収できなかった。また、世界中 の取引先よりの値下圧力、高付加価値の特殊ホイールの需要減退、並びに中西部2工場での大型ホイールの生産上の諸問題、低生産性にも影響された。
受注
-2006年中、トピー工業との販売合弁会社TSLは、30件の日本メーカー向けホイールを受注した。Superiorの工場で生産・供給される。
新車用および交換用のアルミホイールをFordから7件受注。(2006年2月15日付同社プレスリリースより)
乗用車およびSUV向け大径アルミホイールをGeneral Motorsから新規に受注。この契約には、新車組み付け用と交換用の双方が含まれている。(2006年3月14日付同社プレスリリースより)
Chryslerグループから4件の新規及び継続アルミホイール供給契約を受注。受注プログラムには2006年型Dodge MagnumおよびCharger用18インチアルミホイール、全面更新の新型Jeep Commander用17インチアルミホイールを含む。これらがSuperiorにとり新規のプログラム。また、同社は2006型Dodge Ram Pickup向けに17インチアルミホイールも供給する。(2006年3月23日付同社プレスリリースより)
2007年モデルのスバル車用17インチアルミホイールの供給契約を受注。(2006年4月12日付同社プレスリリースより)
リストラクチュアリング
-2006年6月Fayetteville, Arkansasのクロムプレーティング事業からの撤退を発表。これは、顧客の嗜好がより安価なブライトフィニッシング加工に移行しておりクロームホイー ル製品の将来性が失われたことによる。クロームホイール離れと、クロームプレーティング事業の不調は2005年代4四半期より現れてきており、クロムプ レーティング事業の経費をカバーできなくなっていた。同社は、2006年度第3四半期に、クロームプレートホイールを外注の加工業者にシフトし生産を打 切った。これによる同じ工場のブライトポリッシュオペレーションへの影響はない。
2006年9月に、アルミサスペンションコンポーネント事業の資産をCabapressa技術のライセンサーであるSaint Jean Industriesに17百万ドルで売却した。
2006年9月、テネシー州Johnson Cityのホイール工場の閉鎖計画を発表。Johnson City工場の閉鎖は2007年第1四半期に完了する見込み。 これは顧客自動車メーカーによる特に小型トラック及びSUVの減産表明に対応した生産能力 調整プログラムの一環。
開発動向
研究開発費用
単位:百万ドル | 2006年度 | 2005年度 | 2004年度 | 2003年度 |
研究開発費用 |
6.8 | 9.6 | 12.9 | 9.6 |
研究開発体制
・カリフォルニア州Van Nuys及びアーカンソー州Fayettevilleのエンジニアリング拠点が、製造上の研究開発ニーズに対応。また、ミシガン州Detroitにテクニ カルセンターを保有。大手納入先の本社、エンジニアリング、購買オフィスの近郊にあってエンジニアリングスタッフが対応。
・今後の年式モデル向けのOEM用ホイール、クロムホイール開発のため、約72のエンジニアリングプログラムが進行中。これには、日本及び欧州の自動車メーカー向けホイールが数種含まれる。
設備投資
単位:百万ドル | 2006年度 | 2005年度 | 2004年度 | 2003年度 |
設備投資費 |
73.1 | 100.8 | 54.6 | 64.6 |
2006年の設備投資費は、メキシコChihuahuaのアルミホイール新工場への54.2百万ドルなど。