PPG Industries, Inc. 2008年12月期までの動向

ハイライト

事業売却

-2008年10月、同社は、投資会社Kohlberg & Company, LLCが設立した新会社Pittsburgh Glass Works LLCへの同社の自動車用ガラス/補修サービス事業の売却を完了した。売却金額は約270百万ドル。また、同社は、Pittsburgh Glass Worksの株式約40%を保有する。(2008年10月1日付プレスリリースより)

-2007年11月、韓国ハンファグループのHanwha Living & Creative (L&C) Corporation は、SABIC Innovative Plastics (旧 GE Plastics) とPPG Industriesの折半出資による合弁会社であるAZDEL Inc.を買収したと発表した。AZDELは内装・外装用品に使用される高性能熱可塑性樹脂系複合素材メーカー。乗用車、大型トラック、RV車をはじめ、工業およ び輸送業界を中心とする広範な産業分野向けに製品を供給している。Hanwha Living & Creative (L&C) CorporationによるAZDEL買収は、ハンファグルー。(2007年11月20日付プレスリリースより)

業務提携

-2007年12月、同社と関西ペイントは、合弁会社「PPG Kansai Automotive Finishes(略称:PKAF)」を通じて展開する提携を強化した。両社は新たに、ハンガリーに拠点をおく日系自動車メーカー・部品メーカー(OEM)向けの自動車用塗料販売事業などで協力体制をとる。ハンガリーにおける自動車用塗料販売で両社が提携することにより、現地の日系OEMのニーズにより見合ったかたちでの対応が可能となる。また、ハンガリーでの提携を手始めに他の東欧諸国での連携も模索したい考え。PPGと関西ペイントは04年、グローバルOEM向けの自動車用塗料販売において、客先の様々な要求や要件に対し両社がスピーディーかつ効果的に対応できる体制を確立するため、合弁会社PKAFを立ち上げた。両社は販売での連携のみならず共同で技術開発にあたり、顧客であるOEM各社へのサービス向上を目指すとしている。(2007年12月20日付プレスリリースより)

企業買収

-2007年2月、インドムンバイ市のICI India Ltd.との間で、ICI社の高技術自動車リフィニッシュ事業の買収を視野に、覚書に調印した。買収完了後、同リフィニッシュ事業はAsian PPG Industries Ltd.に合併吸収される。Asian PPG Industries Ltd.は、PPGとAsian Paints Ltd(インドムンバイ市)との資本折半による合弁会社。買収額は約12百万ドル。ICI社の高技術自動車リフィニッシュ事業には"2K"ブランド製品が 含まれ、現地従業員数は約60名。(2007年2月20日付けプレスリリースより)

-2006年6月、PPGは、Dongju Industrial Co., Ltd のこれまで保有していなかった残余の50%の株式を、Dongjuの会長であるYeong Kil Sohnを筆頭とする共同出資者から買収した。PPGは1985年以来Dongjuの50%の株式を保有しており、持分法により会計処理を行っていた。Dongjuは、韓国において、自動車メーカー向け、および再塗装、産業向けおよびパッケージ・コーティング分野で事業を行っている。韓国のChon Ahn および Busan に工場を持っている。Dngju買収の詳細は不明。 PPGは、この買収と、同じく同日に発表された、Ameron International CorporationのPerormance CoatingおよびFinish事業の買収により、これまで発表していた塗装事業の売上予想に対し、7%増に当たる年間約400百万米ドルの売上増を見込んでいる。(2006年6月29日付同社プレスリリースより)

-2006年の第三四半期の間に、オーストラリアのProtec Ptr. Ltd.と同社のニュージーランド子会社のFortec Paints Ltd.の資産を取得した。両者は、自動車用補修塗料や照明用、高性能塗料のメーカー。

受注

-2008年1月、Fordは同社のSungate赤外線放射(IRR)技術を採用したグラスルーフを新型「Mustang」向けに採用したと発表(2008年1月11日付プレスリリースより)

-同社とSolutia Inc.の一部門Saflexが共同開発した「Enhanced Technology Glass (ETG)」がGMの大型ワゴン2008年モデルに搭載される。ETGが車載用ガラスとして装備されるのは今回が初めて。先端技術を駆使したETGは、PPGが開発した合わせガラス「Safe and Sound」の次世代製品。「Safe and Sound」は、車内の静粛性を向上させる効果があり、他のGM車種に搭載されている。 (2007年5月7日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)

2007年度 2006年度 2005年度
全社 354 321 310

 

技術提携

-2007年8月、オーストラリアのiGlass Projects Pty. Ltd.と共同で、自動車サンルーフ用の調光ガラスを開発し、商品化することで合意した。この調光ガラスは、PPGが開発した2枚の特殊ガラスの間に、iGlassの高分子分散型液晶(PDLC)をコーティングした透明度の変化する薄いフィルムを挟み込んだ構造になっている。液晶フィルムによってガラスの透明度を電圧のON/OFFで瞬時に切り替えることができることから、ガラスの明るさがアップする。この新製品は、ドライバーが、スイッチひとつで、ガラスを透明から半透明へと自在に切り替えられることから、プライバシーを保護し、また、乗員やインテリア装備を採光による熱や紫外線から守る効果がある。同社は、この調光ガラスを、新車装備用サンルーフのみならず、アフターマーケット向けにも提供する。また、サンルーフに加え、リアクォーターウインドーやトラック用リアウインドーなどにも採用したい考え。(2007年8月6日付プレスリリースより)

 

製品開発

TRANSSEAL
-TRANSSEALは組み立て過程やディーラーへの移送中に切り傷や擦り傷および環境によるダメージから自動車の塗装表面を保護するように作られた通気性コーティング。揮発性有機化合物(VOC)が含まれていないこのフィルムは、車両が目的地に着いた時点で車体から取り除かれる。2005年11月、同社は、Chryslerグループに2006年式「Jeep Liberty」用としてTRANSSEAL仮防護フィルムを供給すると発表した。

 

Sungate赤外線反射フロントガラス
-2007年1月、同製品を装備することで、最大2%から4%の燃費効率向上と、年間66ドルもの燃料費節約が期待できると発表。同社の試験によると、Sungate赤外線反射フロントガラスは太陽光線中の赤外線エネルギーを約50%反射することから、車内温度が抑えられ、約20%のエアコン使用削減につながった。 Sungateは、紫外線および赤外線熱エネルギーの透過を抑制し、結果として、車内に熱がこもりにくくなり、エンジンの冷却にかかる時間が短くなり、運転中の車内温度上昇防止にも効果的。 (2007年1月22日付プレスリリースより)

設備投資

海外投資

<ロシア>
-2008年5月、ロシアに自動車向けなどの工業用塗料専用工場を建設すると発表。PPGにとって同国初の塗料生産拠点となる自社工場で、人員約70人。新工場を開設するのは、モスクワの南西約70キロ、Kalugaのすぐ北に位置するVorsino工業団地で、自動車メーカーの工場からも程近い立地環境。現地に進出しているOEM顧客向けに塗料を供給するほか、新規参入メーカーからの受注にも対応。(2008年5月22日付プレスリリースより)