Modine Manufacturing Company 2015年3月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2015年 3月期 |
2014年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 1,496.4 | 1,477.6 | 1.3 | 1) |
営業利益 | 52.7 | 37.2 | 41.7 | 2) |
部門別売上高 | ||||
欧州 | 578.2 | 584.4 | (1.1) | 3) |
北米 | 573.5 | 568.7 | 0.8 | 4) |
南米 | 93.9 | 122.7 | (23.5) | 5) |
アジア | 81.2 | 71.5 | 13.6 | 6) |
要因
1) 売上
-2015年3月期の売上高は、建物用HVAC部門、アジアおよび北米部門の売上高が伸び、前年比1.3%増。南米の販売減、為替差益による欧州部門の35百万ドル減収等のマイナス要因もあった。なお、同社全体で43百万ドルの為替差損を計上した。
2) 営業利益
-2015年3月期の営業利益は、前年比41.7増。売上高増加、リストラ費用の低減、欧州部門におけるウィンドトンネル設備の売却等が奏功。一部、減損費用および販管費の増加により増益分が相殺された。
3) 欧州
-2015年3月期の同地域の売上高は、前年比1.1%減。商用車および自動車向けで売上が伸長したものの、工具の販売減や為替差損 (35百万ドル) が影響。
4) 北米
-2015年3月期の売上高は、前年比0.8%増加。オフハイウェイ市場の販売減があったものの、商用車市場向けの売上が増加し前年度比で微増となった。
5) 南米
-2015年3月期の売上高は、前年比23.5%減少。ブラジル経済の後退により、商用車、オフハイウェイ車、乗用車メーカー向けの販売量が減少。また、ドル高/ブラジルレアル安による為替差損 (9百万ドル) などの影響を受けた。
6) アジア
-2015年3月期の売上高は、前年比で13.6%の増加。中国および韓国でオフハイウェイ市場向け売上が減少したものの、中国での自動車向け新製品の立ち上げ、インドでの販売増が奏功し増収。
再編
-米国イリノイ州にあるMcHenry工場を閉鎖する意向を発表。この閉鎖により、従業員約135名に影響が出るとみられる。同社はMcHenry工場における生産を、メキシコのNuevo Laredo工場、米国テネシー州のLawrenceburg工場、ミズーリ州のJefferson City工場など他の北米拠点に移転する予定。同工場では、パラレルフロー型コンデンサー、サーペンタイン型コンデンサー、オイルクーラー、ラジエーターなどを生産している。閉鎖には約1年半かかる見込み。(2014年4月23日付プレスリリースより)
受注
-江淮汽車 (JAC) より冷却モジュールの大口受注を獲得したと発表した。2016年から中国で生産を開始する予定。(2014年10月27日付プレスリリースより)
海外事業
-2015年3月期売上高の64%は米国外の顧客に由来する。その内、55%は海外事業から、また残りの9%は輸出によるもの。
-2015年3月期、リストラの一環としてドイツにおいて2ヵ所の生産工場を統合。
-ブラジル経済の後退を受け、南米部門では人員削減を含む各種リストラおよびコスト低減施策を開始。
-2015年3月期、インドのChennai拠点および中国拠点の生産水準は向上しており、2016年3月期もこの傾向が続くと見ている。
研究開発費 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 62.0 | 61.7 | 68.4 |
-過去3年間の研究開発費は、売上高の4-5%に相当。
研究開発体制
-米国ウィスコンシン州Racine、ドイツBonlanden拠点で研究開発を実施。また、ブラジル サンパウロ、英国Leeds、中国 常州市にサテライトテクニカルセンターを保有。
-600名超が研究開発に従事している。
-効率の向上と開発コストの低減を図るため、研究・技術グループは特殊プロジェクトやシステムデザインで顧客と密接に連携を取りながら研究開発を実施。主なプロジェクトは自動車市場向けアルミ製ラジエーター、インタークーラー、排熱回収システム、EGR等。
研究開発活動
-現在、同社はパワートレイン冷却製品、エンジン部品、建物HVAC製品の開発に注力。
製品開発
公共交通機関向け電動冷却モジュール「E-Fan」
-2014 American Public Transportation Association (APTA) Expoにおいて、公共交通機関車両に特化した電動冷却モジュール「E-Fan」を発表。同モジュールには同社のアルミチューブフィンラジエーターおよび「Bullet Nose」インタークーラーが採用されており、高耐用性と軽量化を実現。また、従来の油圧式ファンやベルト駆動システムを用いないことから、騒音およびメンテナンス費用を抑えることができる。同製品によって燃費が15%改善できるという。(2014年8月28日付プレスリリースより)
特許
-これまでに世界で2,200件以上の特許を取得。
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
欧州 | 21.5 | 22.9 | 16.5 |
北米 | 25.9 | 18.9 | 19.0 |
南米 | 4.3 | 5.7 | 3.4 |
アジア | 3.8 | 4.6 | 7.8 |
建物用HVAC | 2.8 | 1.0 | 3.1 |
合計 | 58.3 | 53.1 | 49.8 |
-2015年3月期は主に、新プロジェクトに対応するために工具・製造機器の購入に投資。また、メキシコのNuevo Laredoの製造拠点の拡張にも相当額が投下された。
海外投資
<メキシコ>
-Nuevo Laredoの生産拠点の拡張を行なっている。パラレルフローチューブの生産スペースとして80,000平方フィートが追加される。2015年第1四半期に完了する見込み。
各種データ
従業員数
2015年3月末 | 2014年3月末 | 2013年3月末 | |
合計 | 6,900 | 6,900 | 6,500 |
製品別売上構成 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
モジュール/ASSY | 367.5 | 379.9 | 358.5 |
オイルクーラー | 233.0 | 215.4 | 194.1 |
建物用HVAC | 199.6 | 159.5 | 151.8 |
EGRクーラー | 183.5 | 172.5 | 136.1 |
インタークーラー | 148.9 | 157.0 | 161.8 |
コンデンサー | 140.0 | 129.2 | 128.8 |
ラジエーター | 124.8 | 129.0 | 134.4 |
その他 | 99.1 | 135.1 | 110.5 |
合計 | 1,496.4 | 1,477.6 | 1,376.0 |
部門別売上構成 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
欧州 | 578.2 | 584.4 | 498.0 |
北米 | 573.5 | 568.7 | 564.5 |
南米 | 93.9 | 122.7 | 133.8 |
アジア | 81.2 | 71.5 | 59.5 |
建物用HVAC | 186.3 | 146.5 | 139.3 |
内部取引控除 | (16.7) | (16.2) | (19.1) |
合計 | 1,496.4 | 1,477.6 | 1,376.0 |
地域別売上構成 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
米国 | 669.3 | 645.7 | 637.4 |
ドイツ | 193.8 | 229.5 | 214.8 |
ハンガリー | 161.0 | 150.3 | 117.6 |
オーストリア | 118.7 | 109.8 | 97.7 |
ブラジル | 93.2 | 122.0 | 128.8 |
その他 | 260.4 | 220.3 | 179.7 |
合計 | 1,496.4 | 1,477.6 | 1,376.0 |