Trelleborg AB 2008年度の動向

ハイライト

業績(グループ及び自動車部品部門)

(単位:百万スウェーデンクローネ) 2008年度 2007年度 増減率
(%)
要因
全社
総売上高 31,263 30,971 0.9 -
営業利益 374 1,707 (78.1) -
自動車部品部門
売上高 9,461 10,299 (8.1) ・2008年度の本業による売上高は、特に北米と欧州における需要の減少を受けて前年に比べて9%弱減少。
営業利益 (381) 203 -

・マイナスの要因は、生産量の大幅削減、人員削減、高騰する原材料費、販売の落ち込みなど。



アクションプログラム

アクションプランに基づき実行した対策
-フランスNantesのフルイドソリューション事業部の業務分野を再編し、生産ラインの主要部の大半をトルコの工場に移管。これによる人員削減は約450名。
-ペルーと米国の工場を閉鎖。約200名の人員削減。
-戦略的事業計画の実行と生産能力の段階的調整の結果、グループ全体で約2,500名の人員削減。
-Kalmar(スウェーデン)のPresso-Nova社とGavle (スウェーデン)のRuukki社の鉄鋼材表面処理事業を買収しブレーキシムの生産体制を強化。

企業買収

-シーリングソリューション部門は、(Trelleborg Sealing Solutions)がインドのTrelleborg Sealing Solutions India社の未取得分全株式(発行済株式総数の20%)を取得し、完全子会社化。Trelleborg Sealing Solutions India社(本社:Bangalore)は、約120名体制で、年間売上高は約80百万クローネ。(2008年3月31日付プレスリリースより)

-フィンランドの鉄鋼メーカーRuukki社から、スウェーデンGavleの鉄鋼材の特殊表面処理工場を買収。この工場は現在、同社自動車部品部門のブレーキシム生産拠点に製品を供給している。工場移管は、2008年第4四半期内に行う予定。(2008年11月11日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費用(グループ全体)
(単位:百万スウェーデンクローネ) 2008年度 2007年度 2006年度
合計 513 520 522

-2008年度の研究開発費は513百万クローネで、売上高の約2%相当。研究開発費を増額した部門は3部門。自動車部門については市場の悪化を受けて減額。


製品開発
-自動車部品部門ではショックアブソーバーに使用される熱可塑性物質製のバンプストップを開発。従来型の大型製品とは異なるコンパクトなデザインで材料費を20%、重量を40%削減。

-ディーゼルエンジン用に開発したアクティブマウント。バキュームの応用で減衰特性を変化させるこの技術で、OEMはリードタイムとコスト削減が可能。

-シーリングソリューション部門では、ロータリーベーンアクチュエーターシールのデザインおよび製造方法を変更することで、シール性能を改善。新タイプのシールにより、ロータリーベーンアクチュエーターを、回転翼航空機の制御装置や横滑り防止機能付の自動車用サスペンションシステムなど、広範囲の用途に使用することが可能という。(2008年4月23日付プレスリリースより)

-同じくシーリングソリューション部門は、Oリングを色分けする為のカラーコーティング技術を発表。Oリング表面にクラックや剥離を防止する超薄膜カラーコーティング処理を施す手法。Oリングを色で簡単に識別でき、クリアコーティングとほぼ変わらない保護性を維持できるのが利点。Oリングの材質は黒色主体のため、サイズや装着箇所の異なる製品を一目で識別するのは必ずしも容易ではなく、自動車部品の製造では、色によりOリングの材質の識別を容易にすることで、シールの装着ミスが原因の漏れや故障を防ぐことが可能。また、黒や濃色系が多い部品の中に淡色系のものがあればラインでも簡単に識別できることから、検品作業の効率化にも有効。(2008年6月23日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額
(単位:百万スウェーデンクローネ) 2008年度 2007年度 2006年度
自動車部品 462 441 495
全社 1,526 1,333 1,112

海外投資

-2008年、 韓国の子会社Trelleborg Kunhwa, Koreaの一部門を中国Zhangjiagang工場内に新設。中国国内の韓国メーカー向けに自動車用ブーストの生産を行う予定。