Sanluis Corporation S.A. DE C.V. 2010年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2010年
12月期
2009年
12月期
増減率(%) 要因
連結
売上高 603.0 404.1 49.2 -
部門別売上
サスペンション(北米) 293 211 38.9 1)
サスペンション(ブラジル) 234 148 58.1 2)
ブレーキ 76 45 68.9 3)

要因
1)
-2010年の全社売上高は、前年比49%増の603百万ドル。北米およびブラジルの自動車市場の回復によるもの。

2)
サスペンション(北米)
-新製品の立ち上げとNAFTAの市況の回復により、同部門売上高は前年比で大幅増となった。リーフスプリングの売上高は前年比37%増、コイルスプリングの売上高は62%増となり、リーフスプリング市場でのシェアを維持し、またコイルスプリング市場でのシェアを急増させた。

3)
サスペンション(ブラジル)
-リーフスプリングで6件、コイルスプリングで5件、6社の顧客から9つのプラットフォーム用の製品立ち上げを行い、113.9百万ドルの売上を創出した。そのうち8.5百万ドルが新規の受注となった。さらに、同社はリーフスプリングで6件、コイルスプリングで6件の受注を獲得し、39.8百万ドルの売上に寄与。うち18.8百万ドルが新規受注。1件は欧州で組み立てられ、2011年中盤に量産が始まる。

-2010年、ブラジルの子会社Rassini NHK Autopeças (RNA) がブラジルの市況の回復にともない回復し急成長を遂げた。

-RNAのリーフスプリングおよびコイルスプリングの販売数は前年比34%増で同社の最高記録。前年比58%増のおよそ234百万ドルの売上となった。RNAはリーフスプリングの市場シェア65%、コイルスプリングで13%を維持している。

4)
ブレーキ
-自動車市場の回復と新製品の立ち上げがブレーキ事業の売上を向上。Ford、GM、Chryslerにおいて新規プロジェクトを開始している。

開発動向

研究開発体制

-Plymouth(米国・ミシガン)のテクニカルセンターに、45名の営業・技術スタッフを配置。

-メキシコ及びブラジルの製品開発研究所と協力しながら、Plymouth拠点が将来の製品設計とサポートの基準となる新技術と技術的取り組みの方向性指示を担当。

製品開発

-新規に開発したQuadratech(R)技術をベースとして小型トラック用のサスペンションシステムを立ち上げた。Quadratechは従来型の製品に比べて20%軽量化されており、燃費性にも優れている。Firestone Industrial Products社との提携で初めて商業化された。(2008年8月4日プレスリリースより)

-R4Techを2008年11月のSEMAショーで発表。この新型サスペンションシステムは同社とエアスプリングメーカーとの共同開発によるもので2008年のPopular Mechanics Editors Choice Awardを受賞した。2009年にはこの新製品がアフターマーケット市場の小型トラック32車種にオプション部品として発売される予定。

-2008年に同社が登記した特許は2件。1件目は新金属マトリックス複合材料。2件面はブレーキ性能を改良しながら重量の軽減化を図れるといった技術に関するもの。

-農機向けで新規にねずみ鋳鉄製品を2008年第4四半期に発表。12月から供給を開始。

設備投資

海外投資

-コイルスプリング生産拠点への投資を2010年第4四半期まで継続。最先端のブラジルSao Pauloのコイルスプリング生産ラインでは、RNAによる試作生産が開始されている。

-同社は2010年の大幅な販売回復を予測して、ブラジルSao Pauloのコイルスプリング生産ラインとRio de Janeiroの新型パラボラ型リーフスプリング生産ライン の設置工事を再開。生産性を向上させた最新技術を有するこうした生産施設への投資により同社は2010年の需要増への対応する。