Sanluis Corporation 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2009年
12月期
2008年
12月期
増減率(%) 要因
連結
売上高 404.1 624.2 (35) -
部門別売上
サスペンション(北米) 211 292 (28) 1)
サスペンション(ブラジル) 148 203 (27) 2)
ブレーキ 45 129 (65) 3)

要因
1)
サスペンション(北米)
-年間売上高で20.5百万ドル相当となる4種類のリーフスプリングを4メーカー向けに納入。また、3メーカーから3種類のコイルスプリングを受注。これは年間売上高5.8百万ドル相当。

-長期に亘る準備期間を経て、商用車用リーフスプリングの開発計画を2件受注。この開発案件は商用車OEメーカーの新型サスペンションシステム用として リーフスプリングをメーカーと共同開発するもの。プロジェクトは2011年の年央には完了し契約締結になる予定。推定年間売上高は19百万ドル。

2)
サスペンション(ブラジル)
-2009年売上は前年比でリーフスプリング部門が32%、コイルスプリング部門が36%とそれぞれ減少。
-下記のような対策を講じた結果、利益は09年度第一四半期のマイナス5%から上期ベースではプラス0.6%に改善。
-原材料費やコンポーネント価格の再交渉
-従業員と労働組合幹部の賃金引き下げを合意
-労働人員の10%以上削減
-コスト削減と生産性向上に関する社内プロジェクト推進運動の加速化
-2008年に開始した投資速度を減速。

3)
ブレーキ
-ブレーキ部門は従来の事業活動に加えCNH社などを対象とした農耕器具向け製品の開発を開始。
-Ford B299モデル(Fiesta)のフロント及びリア用と同じくFordのC346モデル(Focus)のフロント用にローターを立ち上げた。
-GM向けにはGMT900モデル(Chevrolet Silverado / GMC Sierra)向けにローターを開発。
-Nissan GSモデル(Tsuru)向けにローターの生産を開始。
-2009年ブレーキ部門の売上高は45.2百万ドル。

売却

-Brembo Rassini S.A. de C.V. の株式24%をBrembo へ売却。 Brembo Rassiniはメキシコのブレーキディスクメーカー。(2009年7月30日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

-Plymouth(米国・ミシガン)のテクニカルセンターに、45名の営業・技術スタッフを配置。

-メキシコ及びブラジルの製品開発研究所と協力しながら、Plymouth拠点が将来の製品設計とサポートの基準となる新技術と技術的取り組みの方向性指示を担当。

製品開発

-新規に開発したQuadratech(R)技術をベースとして小型トラック用のサスペンションシステムを立ち上げた。Quadratechは従来型の製 品に比べて20%軽量化されており、燃費性にも優れている。Firestone Industrial Products社との提携で初めて商業化された。(2008年8月4日プレスリリースより)

-R4Techを2008年11月のSEMAショーで発表。この新型サスペンションシステムは同社とエアスプリングメーカーとの共同開発によるもので 2008年のPopular Mechanics Editors Choice Awardを受賞した。2009年にはこの新製品がアフターマーケット市場の小型トラック32車種にオプション部品として発売される予定。

-2008年に同社が登記した特許は2件。1件目は新金属マトリックス複合材料。2件面はブレーキ性能を改良しながら重量の軽減化を図れるといった技術に関するもの。

-農機向けで新規にねずみ鋳鉄製品を2008年第4四半期に発表。12月から供給を開始。

設備投資

海外投資

-同社は2010年の大幅な販売回復を予測して、ブラジルSao Pauloのコイルスプリング生産ラインとRio de Janeiroの新型パラボラ型リーフスプリング生産ライン の設置工事を再開。生産性を向上させた最新技術を有するこうした生産施設への投資により同社は2010年の需要増への対応する。