株式会社豊田自動織機 2008年3月期の動向

ハイライト

業績
単位:
百万円
2008年
3月期
2007年
3月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 2,000,536 1,878,398 7 -
経常利益 126,488 108,484 17 減価償却費の増加や原材料・購入部品の値上がり、人件費の増加があったものの、売上げの増加に加え、グループあげての原価改善活動、営業外収支の増加などにより増益。
当期純利益 80,460 59,468 35 -
自動車
売上高 995,252 926,028 7 下記 1)を参照。
営業利益 41,518 33,592 24 -


1) 自動車部門事業別業績
車両:
・ヴィッツが増加したことや、2007年9月に新型車「マークXジオ」の生産を開始したことにより、売上高は前年度を29,900百万円(6%)上回る500,100百万円となった。

エンジン
・欧州向けRAV4などに搭載されているAD型ディーゼルエンジンは減少したものの、IMVシリーズ用KD型ディーゼルエンジンや、海外向けランドクルーザーに搭載されているVD型ディーゼルエンジンなどが増加し、売上高は前年度を11,300百万円(7%)上回る178,700百万円となった。

カーエアコン用コンプレッサー:
・国内向けは若干減少したが、欧州を中心に海外向けが増加したことにより、売上高は前年度を18,100百万円(8%)上回る253,500百万円となった。


エンジン事業体制強化

自動車部門の開発・生産技術要員を、2010年に現状の4割増に当たる2千人に増員する。トヨタ自動車の生産拡大、開発領域の拡大に対応するため、車両、エンジンで開発・生技体制の増強につなげる。エンジン分野では、欧州を中心に需要増が見込まれるディーゼルエンジンの開発体制を強化し、特に新規開発品でのトヨタへの貢献度を高めていく。同社は、愛知県内の車両組立工場で「ヴィッツ」「RAV4」の、国内・輸出向け車両の組み立てを行っている。これまでは、トヨタが開発した基本エンジンをベースにした適用開発が開発業務の中心だった。開発を中心に増員を図ることで、新規開発品での開発業務の受託割合を、これまでの約6割程度から9割程度へと高めていく方針。(2007年8月2日付日刊自動車新聞より)

完全子会社化

2007年9月、同社、東久株式会社、東海精機株式会社およびイヅミ工業株式会社は、2007年9月26日開催のそれぞれの取締役会において、2007年12月3日を効力発生日として、東久、東海精機、イヅミ工業をそれぞれ豊田自動織機の完全子会社とする株式交換を行うことを決議した。 東久、東海精機、イヅミ工業は、それぞれ豊田自動織機の連結子会社として、自動車部品の製造・販売を主たる事業としている(2007年9月26日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

単位: 百万円 2008年
3月期
2007年
3月期
2006年
3月期
自動車部門 17,370 16,275 16,578
全社 36,750 34,548 31,166

研究開発体制
愛知県大府市に「研究開発センター」があり、各事業部の将来製品のキーとなるような要素技術の先行開発をはじめ、新事業製品の芽となるような先行研究や、材料など共通基盤技術開発に取り組んでいる。

自動車用ディーゼルエンジン(DE)の開発体制を強化する。エンジン事業部の開発要員を、2010年をめどに、現状の約1・5倍に当たる600人程度に増員する。トヨタ自動車のディーゼル戦略に対応し、排気量ラインアップの拡充や、排出ガスクリーン化のための開発を強化。DE分野でのトヨタへの貢献度を高める。(2008年2月20日付日刊自動車新聞より)

主な製品・技術開発実績(2008年3月期)
・ハイブリッド車向けDC-DCコンバーターなどの電源機器
・プラグインハイブリッド車用機器
・温度やエンジンの状況により冷却能力を適正に自動制御する可変容量型コンプレッサー
・小型化・軽量化を実現した固定容量型コンプレッサー
・新型クリーンディーゼルエンジン

設備投資

設備投資費

単位: 百万円 2008年
3月期
2007年
3月期
2006年
3月期
自動車部門 43,541 57,179 90,488
全社 130,776 158,632 151,794


設備投資の主な内訳(自動車部門):

単位: 百万円 2008年
3月期
同社 24,166
東海精機㈱ 4,679
TD Deutsche Klimakompressor GmbH 2,732
TD Automotive Compressor Georgia, LLC 2,527
東久㈱ 2,230
㈱岩間織機製作所 2,135
Michigan Automotive Compressor, Inc. 1,493
豊田工業汽車配件(昆山)㈲
(Toyota Industry Automotive Parts (Kunshan) Co., Ltd.)
1,212


設備の新設(自動車部門)

事業所名 / 会社名
所在地
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了予定
連結財務諸表提出会社
碧南工場
(愛知県碧南市)
ガソリン及びディーゼルエンジン製造設備 23,758 2007年10月 2009年3月
刈谷工場
(愛知県刈谷市)
繊維機械製造設備、カーエアコン用コンプレッサー製造設備 5,024 2008年4月 2009年3月
長草工場
(愛知県大府市)
小型乗用車製造設備 4,000 2008年4月 2009年3月
安城工場
(愛知県安城市)
車載用電子機器製造設備 3,376 2008年4月 2009年3月
大府工場
(愛知県大府市)
カーエアコン用コンプレッサー部品製造設備 3,356 2008年4月 2009年3月
東知多工場
(愛知県半田市)
エンジン用鋳造品製造設備、ディーゼルエンジン製造設備 3,000 2008年4月 2009年3月
東浦工場
(愛知県知多郡)
カーエアコン用コンプレッサー部品製造設備 1,118 2008年4月 2009年3月
国内子会社
東海精機(株)
(静岡県磐田市)
自動車部品など製造設備 3,306 2008年4月 2009年3月
東久(株)
(愛知県丹羽郡)
自動車部品鋳造機械等製造設備 3,000 2008年4月 2009年3月
(株)岩間織機製作所
(愛知県丹羽郡)
カーエアコン用コンプレッサー部品製造設備 1,395 2008年4月 2009年3月