日本精機 (株) 2017年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2017年
3月期
2016年
3月期
増減率
(%)
備考
全社
売上高 240,520 243,606 (1.3) -米州でGM向けが増加、欧州でBMW、PSA、JLR向けが減少、アジアでホンダ、上海GM向けが増加
営業利益 17,296 18,083 (4.4) -設計開発費の増加や為替レートの変動による影響により減益。
経常利益 17,764 16,378 8.5 -
親会社株主に帰属する当期純利益 9,412 9,143 2.9 -
自動車および汎用計器事業
売上高 190,316 189,784 0.3 -四輪車用計器が欧州で減少したものの、米州、アジア向けが増加。
営業利益 13,941 15,876 (12.2) -

自動車および汎用計器事業の動向

-新規顧客の拡大や大規模市場における拡販に対応するため、生産レイアウト最適化・生産能力拡充を実施。

-ヘッドアップディスプレイの生産体制構築の一環として、「NSウエスト株式会社」 に新工場を建設し、重要内製部品を同社グループに供給することで、日本2拠点、米国1拠点、英国1拠点のグループ補完体制を整える予定。

-北米において、米国及びメキシコの製造子会社の生産拡充により、各社単独でものづくりが完結する体制とすることで、受注変動・受注機種の多様化への柔軟な対応を実現する体制を構築。

-欧州やアジアにおいて、計器部品をアジアから欧州へ供給するグループ補完体制をさらに充実させた。

-製品の高機能化に伴う設計開発力の増強については、ポーランドに設計事務所を新設、欧州における顧客ニーズを踏まえた開発と製品化をいち早く実現し世界シェア拡大を図っっている。

受賞

-同社は、メキシコ子会社のNippon Seiki de Mexico.がGMメキシコより2015年「GM Supplier Excellence Award」を受賞したと発表した。(2016年4月28日プレスリリースより)

2018年3月期の見通し

(単位:百万円)
2018年3月期
(予測)
2017年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 242,000 240,520 -
営業利益 12,500 17,296 -
経常利益 - 17,764 -
親会社株主に帰属する当期純利益 9,400 9,412 -

*2018年3月期から国際会計基準 (IFRS) を適応するため、増減率は記載していない。


>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

長期事業計画

-NSグループ長期事業ロードMAP: 2018年3月期に売上高2,700億円、将来的に3,000億円を目指す。

中期的成長に向けた事業方針

計器事業
-グループ全体の生産レイアウトの最適化・生産能力の拡充。
-グローバル開発拠点の拡充と開発コストの抑制。

ヘッドアップディスプレー (HUD)事業
-顧客別生産台数とHUD売上500億円に向けた生産体制の拡充。
-日本・米州・欧州の3国4拠点生産体制により顧客提案力の強化を図る。

センサー事業
-過酷な環境 (冷熱、防水、防塵、耐油、振動等)に対応可能な車載センサー製造のノウハウを生かし、今後成長が見込まれる領域に拡販。

民生事業
-市場拡大が見込まれる産業機器分野でのシェア拡大。

新規ビジネス
-他社との協業を視野に入れつつ、IoT分野や新たな表示システム等、新規事業領域へ参入。


研究開発費

(単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 4,404 4,738 4,459
-自動車および汎用計器事業 4,004 4,395 4,146



研究開発体制

-研究開発活動は、R&Dセンター (新潟県長岡市)、NSテクニカルセンター (新潟県長岡市) を中核として、各事業分野を担当する量産製品の開発、設計組織および生産技術部門と連携して実施。

技術開発力の強化
-日本で設計開発技術を強化しつつ、顧客に近い場所での設計、低コスト国での設計も進め、設計能力の拡大と設計効率向上の両立を行う。

研究開発活動

自動車および汎用計器事業
-ヘッドアップディスプレイ (HUD) 等の運転支援型情報表示システムの開発、および次世代HMI (ヒューマン・マシン・インターフェイス) 機器の開発
-スマートフォン連携技術の開発
-車載用光学技術およびアクチュエーター技術の開発
-車載用センサー機器の開発

設備投資額

(単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 12,722 10,901 12,027
-自動車および汎用計器事業 9,774 8,183 9,384


自動車および汎用計器事業
-新機種対応および生産能力拡大、設備更新を目的とし、基板実装設備、計器組立設備の投資を実施。

地域別設備投資費

  • アジア:23.1億円
  • 欧州:6.3億円
  • 米州:19.7億円
  • 日本:64.3億円


>>>「研究開発体制」 を参照

設備の新設計画 (自動車および汎用計器事業関連)

(2017年3月31日現在)
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
本社工場
(新潟県長岡市)
基幹業務システム 2,200 2014年12月 2019年3月
管理会計システム 339 2017年1月 2019年4月
エヌエスアドバンテック (株)
本社工場
(新潟県小千谷市)
成形及び印刷設備 237 2016年4月 2017年9月
エヌエスアドバンテック (株)
長岡工場
(新潟県長岡市)
着色設備 362 2016年4月 2018年3月
エヌエスエレクトロニクス (株)
本社工場
(新潟県長岡市)
空調入替 130 2017年5月 2018年1月
NSウエスト (株)
三次工場
(広島県三次市)
工場 2,082 2016年8月 2018年2月
NSウエスト (株)
本社工場
(広島県庄原市)
基板実装設備 265 2017年4月 2017年11月
日精儀器武漢有限公司
[Wuhan Nissei Display System Co., Ltd.]
(中国湖北省)
自動車用計器類製造設備 219 2016年12月 2017年5月
NS Instruments India Private Ltd.
(インド アーンドラ・プラデーシュ州)
自動車用計器類製造設備 260 2017年4月 2018年2月