日本精機 (株) 2010年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2010年 3月期 |
2009年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 135,225 | 167,296 | (19.2) | - |
営業利益 | 6,308 | 10,382 | (39.2) | - |
経常利益 | 7,185 | 12,896 | (44.3) | - |
当期純利益 | 2,963 | 8,245 | (64.1) | - |
自動車及び汎用計器事業 | ||||
売上高 | 96,711 | 117,772 | (17.9) | -四輪用計器、二輪車用計器、汎用計器がともに減少。 |
営業利益 | 6,262 | 10,516 | (40.5) | - |
受注
-視認性や応答性に優れる次世代表示パネルである有機ELディスプレーを独ダイムラーから受注、2009年5月から新型「メルセデス・ベンツEクラス」向けに量産を開始した。エアコン操作部に搭載されるもので、単色・フルドットタイプの白色有機ELとする。欧州メーカーへの供給は初めてで、品質管理の定評のあるダイムラーへの納入実績を生かして新規受注の開拓に結びつける。有機ELはバックライトなしで高い輝度を実現できるため薄型化に優位なほか、消費電力が少ないことから、携帯電話を始めとしたモバイル機器で採用が進んでいる。車載利用は信頼性の確保などが難しく活用が一部にとどまっているためその本格化が注目されている。(2009年5月12日付日刊自動車新聞より)-日産自動車から四輪車用計器を受注した。日産がタイで生産を開始した新型「マイクラ(日本名マーチ)」用の計器を納入する。同社はこれまでフォークリフトでは実績があったが、四輪車用計器で日産と取引を行うのは今回が初めて。同社のタイ子会社であるタイ・ニッポンセイキ社を通じて納入する。マイクラ用計器は今後タイだけでなくインドや中国の子会社でも生産を行い、日産の各現地法人に納入する計画。新型マイクラは、日産のコンパクトカーにおける世界戦略車として位置付けており、今後インドや中国でも生産を行っていく。(2010年3月31日付日刊自動車新聞より)
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
2011年3月期業績見通し
-計器事業の売上高(2011年3月期見通し)は、前年度から60億円(6.2%)増加の1,027億円の見通し。-四輪用は、各地域とも増加。二輪用は、主にインドネシア、ベトナム、中国で増加。
四輪計器の生産台数予測 |
(単位:万台) |
2011年3月期 (予測) |
2010年3月期 (実績) |
2009年3月期 (実績) |
|
アジア | 251 | 215 | 210 |
欧州 | 51 | 49 | 66 |
米州 | 168 | 154 | 164 |
日本 | 307 | 297 | 321 |
合計 | 777 | 715 | 761 |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 2,725 | 3,286 | 3,315 |
自動車および汎用計器事業 | 2,556 | 3,070 | 3,021 |
研究開発活動
自動車および汎用計器事業-ヘッドアップディスプレイ等の運転支援型情報表示システムの開発、及び次世代HMI(ヒューマン マシン インターフェイス)機器の開発。
-車載用光学技術及びアクチュエータ技術開発。
-車載用センサー機器開発
技術供与契約
(2010年3月31日現在)
契約先名 (所在地) |
契約内容 | 契約期間 |
JNS Instruments Ltd. (インド) |
二輪車・四輪車用計器製造に関するノウハウ供与 | 2005年3月7日から2011年3月6日まで |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 4,270 | 7,454 | 8,234 |
自動車および汎用計器事業 | 3,357 | 5,699 | 6,565 |
自動車および汎用計器事業
-新機種対応及び生産能力拡大、設備更新により、基板実装設備、計器組立設備、(株)ワイエヌエスにおいての工場増改築等の投資を実施。
海外投資
<インド>-インドで自動車用計器の生産を増強する。同社が49%出資するインドの合弁会社、JNSインスツルメンツ社が新工場を建設、2010年3月から二輪車用計器を立ち上げる計画だ。土地、建物、設備を合わせた投資額は約3億3千万円。これにより11年度には二輪用計器の現地生産を07年比1・7倍の430万台に、四輪用計器を含む合弁会社の売上高を同1・4倍の75億円にそれぞれ拡大する。新工場はインド北部のウッタラカンド州に建設する。敷地面積は1万5840平方メートル、建屋面積は3118平方メートル、年産能力は120万台分。部品の内製化に取り組みコスト競争力を高める。二輪車用計器は既存工場と新工場の2拠点で生産し、市場の急拡大が見込まれる現地の新規ニーズの吸収に結びつける。(2009年4月22日付日刊自動車新聞より)
設備の新設(自動車及び汎用計器事業関連)
会社名 事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
本社工場 (新潟県長岡市) |
経理システム入替 | 183 | 2009年12月 | 2010年10月 |
エヌエスアドバンテック(株) 本社工場 (新潟県小千谷市) |
成型及び印刷設備 | 231 | 2010年4月 | 2011年3月 |
エヌエスアドバンテック(株) 長岡工場 (新潟県長岡市) |
着色設備 | 113 | 2010年4月 | 2011年3月 |
(株)ワイエヌエス 本社工場 (広島県庄原市) |
本社工場増改築工事 | 488 | 2009年12月 | 2011年9月 |
基板実装設備 | 302 | 2010年5月 | 2010年12月 | |
新生産管理システム | 212 | 2010年4月 | 2011年2月 | |
Thai Nippon Seiki Co., Ltd. (タイ チョンブリ県) |
基板実装設備 | 122 | 2010年7月 | 2010年9月 |
P T. Indonesia Nippon Seiki (インドネシア バンテン州) |
積算計内製設備 | 210 | 2010年6月 | 2010年9月 |