ティラド 2009年3月期の動向
ハイライト
(単位:百万円) | 2009年 3月期 |
2008年 3月期 |
増減率 | 要因 |
連結 | ||||
売上高 | 90,627 | 110,737 | (18.2) | ・国内では、得意先の在庫調整により、自動車用、並びに建機用の熱交換器が大幅に減少。空調用熱交換器は、得意先の海外への生産移管や内製化で大幅に減少。 ・海外では、アジアでの新規受注で建機用の熱交換器は増加したが、北米での取引先減産、アジアの自動車用・空調用の減少、欧州の自動車及び建機用の減少等に加え、為替レートの影響もあり、大幅に減少。 |
営業利益 | (990) | 3,696 | - | ・T.RAD単体では、売上げの大幅減少による利益減少をはじめとした諸原因により減益。 ・海外子会社では売上減少や、欧州・アジア子会社の新製品の生産準備のための先行コスト発生で減益。 |
経常利益 | (1,532) | 4,013 | - | |
当期純利益 | (4,078) | 2,882 | - | |
自動車用熱交換器 | ||||
売上高 | 43,090 | 52,534 | (18.0) | ・T.RAD単体では、得意先の在庫調整で大幅に減少。 ・海外では、 -タイT.RAD (Thailand) Co., Ltd. での二輪車用や、新規受注による小型四輪車用が増加。 -北米T. RAD North America, Inc.でSUV車の不振などにより大幅に減少。 -中国、欧州でも減少。 |
子会社設立
インドネシアでのアルミ熱交換器需要の拡大を見込み、現地に生産拠点を新設すると発表。2008年6月を目処に子会社(PT. T.RAD INDONESIA((株)ティラド インドネシア))を設立、ブカシ市のジャバベカ工業団地に工場を建設する。
2009年度の展望
1. 業績予測
自動車用熱交換器事業の業績予測
単位:百万円 | 2010年3月期 |
2009年3月期 |
ティラド | 約19,600 | 約29,800 |
T. RAD North America (TRA) | 約7,200 | 約8,500 |
T.RAD(Thailand) Co., Ltd. (TRT) PT. T.RAD Indonesia (TRIN) |
約2,800 | 約3,700 |
T.RAD ITALIA S.p.A. (TRI) | 約900 | 約1,400 |
東洋熱交換器(中山)有限公司 (TRZ) | 約1,600 | 約1,100 |
T.RAD Czech s.r.o. (TRC) | 約400 | 約100 |
国内会社&調整 | (約1,000) | (約1,500) |
合計 | 約31,500 | 約43,100 |
2. 世界5極生産体制の展開
2009年
T.RAD North America, Inc. |
2009/12 2009/12 |
・ローカル向けオイルクーラーの量産開始 ・ローカル向けEGRクーラー量産開始 |
T.RAD(Thailand) Co., Ltd. |
2009/後半 | 日系向けEGRクーラー新規量産開始 |
東洋熱交換器(中山)有限公司 | 2009/7 | 日系向け乗用車用ラジエーター新規量産開始 |
PT. T.RAD Indonesia |
2009/7 | 日系向け二輪車用ラジエーター新規量産開始 |
2010年
T.RAD North America, Inc. | 2010/前半 2010/後半 |
・ローカル向け多目的車用ラジエーターの量産開始 ・ローカル向け大型モジュール熱交換器量産開始 |
T.RAD(Thailand) Co., Ltd. | 2010/2 | 日系向け乗用車ラジエーター新規量産開始 |
東洋熱交換器(中山)有限公司 | 2010/6 | 日系向け乗用車ラジエーター新規量産開始 |
T.RAD Czech s.r.o. | 2010/5 | 日系向け乗用車用EGRクーラー追加機種量産開始 |
PT. T.RAD Indonesia | 2010/1 | 日系向けインタークーラー新規量産開始 |
OOO TRM | 2010/1 | ローカル向けラジエーター新規量産開始 |
開発動向
研究開発費
2009年3月期の研究開発費は、2,490百万円。
2009年3月31日現在の工業所有権の総数は154件。
研究開発体制
1. 新製品開発と現有製品の改良開発
<新事業分野>
・環境・エネルギー関連として、燃料電池分野、廃棄物ガス化発電システム分野、電子機器冷却分野における新製品を開発
・自動車用燃料電池:現在市販車に搭載されている熱交換器システムの高性能化に向けて改良を継続
<電子機器冷却分野>
・ハイブリッド車用やパソコン用の冷却システムを開発中
<現事業分野>
・高性能・小型軽量化を進め、低コスト製品を開発中
・冷却系のモジュール化・システム化
・リサイクル性に配慮した製品や、エンジン排気ガスの改善に貢献する熱交換器の開発
2. 基礎研究
・材料および新加工の基礎研究、特に高温熱交換器用ステンレス材料、ニッケルろう材、表面処理、接合技術の研究
・基礎試験・基礎評価技術の向上に努め、開発の効率化を推進
・大学等外部機関への委託および共同研究
技術援助契約 (2009年3月現在)
相手方の名称 | 契約内容 | 契約期間 |
インドネシア PT.BATARASULA MULIA |
ラジエーター製造 に関する技術 |
2004.12.16 - 2009.12.15 |
パキスタン Loads Ltd. |
ラジエーター製造 に関する技術 |
2005.10.30 - 2010.10.29 |
インド Tata Toyo Radiator Ltd. |
ラジエーター製造 に関する技術 |
2006.01.01 - 2012.12.31 |
タイ Torc Co., Ltd. |
ラジエーター製造 に関する技術 |
1990.06.08 - |
台湾 東升熱交換器工業(股) Rising Sun Heat Exchanger Industry Co., Ltd. |
ラジエーター製造 に関する技術 |
2005.03.08 - 2013.03.07 |
中国 青島東洋熱交換器(有) Toyo Heat Exchanger (Qingdao) Co., Ltd. |
アルミ熱交換器製造 に関する技術 |
2005.03.31 - 2013.03.31 |
中国 青島東洋汽車散熱器(有) Toyo Radiator (Qingdao) Co., Ltd. |
ラジエーター製造 に関する技術 |
2005.07.05 - 2010.07.04 |
設備投資
2009年3月期は、各種熱交換器製造販売事業を中心に6,748百万円の設備投資を実施
・新規受注対応のため、
- T. RAD 5,125百万円
- T. RAD Italia S.p.A. 473百万円
- 東洋熱交換器(中山)有限公司 399百万円
- T.RAD Indonesia 367百万円
海外投資
インドネシアでのアルミ熱交換器需要の拡大を見込み、現地に生産拠点を新設すると発表。2008年6月を目処に子会社(PT.
T.RAD INDONESIA((株)ティラド インドネシア))を設立、ブカシ市のジャバベカ工業団地に工場を建設。投資額は、約10億円。インドネシア市場向け二輪用ラジエーターをタイからインドネシアに生産移管するほか、二輪車・乗用車・商用車用アルミ製ラジエーター、インタークーラーを生産。2010年には売上高14億円、生産台数48万台を見込む。(2008年4月23日付プレスリリースより)
設備の新設
2010年3月期の設備新設などの投資予定額は4,100百万円の予定
会社名 事業所名 |
所在地 | 投資予定金額 (百万円) |
着手 | 完了予定 |
秦野製作所 | 神奈川県秦野市 | 1,138 | 2008年9月 | 2010年3月 |
名古屋製作所 | 愛知県知多郡 | 466 | 2009年3月 | 2010年3月 |
滋賀製作所 | 滋賀県東近江市 | 744 | 2009年3月 | 2010年3月 |