東プレ (株) 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 91,534 86,109 6.3 -
営業利益 8,080 8,997 (10.2) -
経常利益 10,303 9,619 7.1 -
当期純利益 5,849 5,166 13.2 -
プレス関連製品事業
売上高 53,370 51,053 4.5 1)
営業利益 6,503 7,510 (13.4) 2)

要因
1) プレス関連製品事業:売上高
<日本>
-受注・生産は年度前半には補助金の効果により前年同期を上回る水準で推移したものの、エコカー補助金の終了以降、車種のフルモデルチェンジ等による受注車種構成の変化や、消費者需要が小型車・軽自動車へシフトしたことにより、通期では前年同期を下回る水準で推移。

<北米>
-依然好調な新車販売に加え、新規車種の立ち上がりにより、受注・生産は前年同期を大幅に上回る水準で推移し、前年同期比4.5%増となった。

2) プレス関連製品事業:営業利益
-新規車種の立ち上がりに対し生産性向上に努めるも、償却費負担の増加、国内における年度後半の売上の減速から、前年比13.4%の減益。

受注

ホットスタンプ車体骨格部品の供給車種を拡大
-米国でホットスタンプ (熱間プレス) による車体骨格部品の供給車種を増やす。日系自動車メーカーは、特に強度が必要な部位にホットスタンプ部品を採用するケースが出てきており、日系メーカーの需要増に対応して米工場の供給量を増やしていく。同社は日系部品メーカーとして初めて、今月から米国でホットスタンプによる骨格部品の生産を開始し、ホンダ 「Odyssey」向けの納入を始める。ホンダがアラバマ工場で生産する大型SUV向けも受注したほか、日産自動車からも新たに受注し、採用車種と納入先が増える。同社は米生産拠点、Topre America Corporationへのホットスタンプ用の追加設備投資をすでに完了しており、既存能力で当面のホットスタンプ部品の需要増に対応する。国内では相模原事業所でホットスタンプによる骨格部品を量産し、日産の高級セダン向けに納入している。(2013年6月14日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

2014年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2014年3月期
(予想)
2013年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 100,000 91,534 9.2
営業利益 8,100 8,080 0.2
経常利益 8,300 10,303 (19.4)
当期純利益 5,000 5,849 (14.5)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 1,006 1,047 1,020

研究開発活動

プレス関連製品事業
-冷間プレス成形製品として世界最高強度となる1,180MPa級ハイテン材のボディ骨格製品の量産を開始。
-北米のホットスタンプ製品 (熱間プレス) の量産準備が完了し、順次量産を開始。ホットスタンプ工法については、競争力を向上させるための応用開発を継続している。

技術供与契約

(2013年3月31日現在)
相手方の名称 国名 契約品目 契約内容 契約期間
広州東昇機械有限公司
[Sunrise Machinery Co., Ltd.]
中国 自動車用プレス製品・金型 技術情報の提供およびノウハウの実施承諾 2007年8月31日から
2012年8月30日まで
(以降1年毎に自動延長)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 17,477 8,127 4,021

プレス関連製品事業
-設備投資15,073百万円を実施。
  • 同社自動車用プレス部品金型を中心に2,938百万円。
  • 子会社の東プレ九州、Topre America Corporation、および東普雷 (佛山) 汽車部件有限公司[Topre (Foshan) Autoparts Corporation] 、Topre Autoparts Mexico, S.A. de C.V.において自動車用プレス部品の生産設備を中心に12,016百万円。
  • 2014年3月期は、海外の生産設備を中心に100億円規模の大型投資を継続。中国では第2生産拠点となる東普雷 (襄陽) 工場で14年1月の稼働に向け、3,000トンの大型プレス機など導入、15年度に約50億円の売り上げ見込む。また、中国新工場と同時期に立ち上げる予定のメキシコ工場でも、日産のピックアップトラック用部品製造向けなどで2,500トンと1,000トンプレス機を導入、15年度に約40億円の売り上げを目指す。
<日本>
鈴鹿にホンダ向けの生産拠点を新設
-三重県鈴鹿市にホンダ向けの生産拠点を新設する。2014年秋から軽自動車用外板部品の最終組み立てを開始し、ホンダの鈴鹿製作所に納入する。納入先近くに生産拠点を設けることにより物流費を低減し、納入先のコストダウン要請に対応する。同社がホンダから新規に受注したのは軽自動車のテールゲート。相模原事業所でプレス加工し、鈴鹿の新拠点で組み立てる。プレス品以外の小物部品などは現地で調達して組み付ける。テールゲートは大型の部品であるため、物流を含めた全体効率を考え、納入先近くに組み立て拠点を設けることにした。(2013年6月3日付日刊自動車新聞より)

設備の新設計画 (プレス関連製品事業)

(2013年3月31日現在)
事業所名 設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
完成後の
増加能力
相模原事業所
(神奈川県相模原市)
自動車プレス部品用金型新設 1,029 2013年
3月
2014年
3月
同程度
東普雷 (襄陽) 汽車部件有限公司
[Topre Xiangyang Automobile Parts Co., Ltd.]
(中国湖北省)
自動車プレス部品生産工場の新設 5,000 2012年
2月
2014年
1月
-
Topre Autoparts Mexico,S.A de C.V.
(メキシコケレタロ州)
自動車プレス部品生産工場の新設 4,000 2012年
3月
2014年
1月
-