三菱電機 (株) 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 3,567,184 3,639,468 (2.0) -
営業利益 152,095 225,444 (32.5) -
当期純利益 69,517 112,063 (38.0) -
産業メカトロニクス
売上高 918,123 967,779 (5.1) -自動車機器事業は、欧州市場の新車販売不振の継続や、中国市場の日系自動車メーカーの販売減少により、受注は前年度を下回ったが、北米市場の回復や国内市場のエコカー補助金制度による下支えにより、売上は前年並みとなった。
営業利益 60,592 101,192 (40.1) -

新会社

<メキシコ>
-メキシコ・ケレタロ州に自動車電装部品を製造販売する子会社「三菱電機オートモーティブ・メキシコ」を設立した。工場を新設し、2014年10月に操業を始める。メキシコは、自動車メーカーが生産能力の増強や新規進出を相次いで打ち出している。現地への新拠点開設により伸長する北米や南米市場で、日本と米国メーカーからの受注拡大を図り、17年度に売上高300億円を目指す。 (2013年3月21日付日刊自動車新聞より)

経営戦略 (2013年5月発表)

自動車機器事業
-グローバル事業推進体制および地域戦略
  • 中国・インド:低価格市場である新興国市場における競争力強化に向けた、グローバル生産・開発戦略の推進
  • 日本・米国・欧州:電動化・低燃費化・安全快適性の向上に対応した高効率・先進技術製品の投入
-製品開発の強化
<環境・省エネ>
  • 回転機:ISS、エネルギー回生や高効率・小型軽量化などの低燃費化需要に対応した製品のタイムリーな開発と市場投入
  • 電動パワーステアリング:低燃費化需要に対応した競争力のあるラインナップの開発
  • 電機自動車 (EV)・ハイブリッド車 (HEV) 用自動車機器:保有技術の総合力を活かした、高効率EV/HEVシステムの実現
<情報通信>
  • カーマルチメディア:カーナビから車載情報センター化への進化に対応した車内外との通信機能の充実

2014年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2014年3月期
(予測)
2013年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 3,810,000 3,567,184 6.8
営業利益 205,000 152,095 34.8
当期純利益 110,000 69,517 58.2

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:億円)
2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 1,772 1,696 1,517
-産業メカトロニクス 589 549 449

研究開発体制

-国内研究所、海外研究所 (米、欧) および製作所・連結子会社の開発部門において、基礎研究から応用研究、製品化開発、生産技術開発を推進。また、国内外の大学、研究機関等と連携した研究開発活動を推進。

-自動車機器の開発の流れは以下の通り。
1) 基礎開発を情報技術総合研究所、先端技術総合研究所、デザイン研究所で実施。
2) 応用開発を自動車機器開発センターで実施。
3) 製品開発を姫路製作所、三田製作所、福山製作所で実施。

研究開発活動

産業メカトロニクス
-モーターおよびその関連製品、メカトロ機器、FA制御システム機器、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、カーマルチメディア機器などの開発を実施。

-2013年3月期の主な成果は以下の通り。
  • 電気自動車を用いたスマートグリッド実証試験
  • 自動車機器分野でVolvo Carとの提携による共同開発体制の強化
  • オーディオナビシステム「DIATONE SOUND NAVI」
  • 第9世代オルタネーターの回生エネルギー活用技術

技術提携

-自動車機器の次世代カーインフォテインメントシステムの開発に向け、Volvoの戦略的パートナーに選定されたと発表。開発した製品は、2013年11月以降に発売されるVolvoの全ての車両に装着される予定。スウェーデンGothenburgのMitsubishi Electric Automotive Europe B.V., Gothenburg Technical Centerにおいて、2012年5月よりカーナビゲーションシステム、カーオーディオ、オーディオヘッドユニットの開発を開始する。(2012年5月22日付プレスリリースより)

製品開発

ディスプレイシステム
-さまざまな曲面や形状に自然な映像表示ができる光学エンジンの搭載により、車内空間のデザインと一体化した車載ディスプレイを実現するディスプレイシステムを開発した。従来では表示するスクリーンの形状に合わせて多様な光学エンジンが必要であったが、今回、同一の光学エンジンでさまざまなデザインのスクリーンへの表示を可能にした。また、スクリーンで発生する歪みを考慮して入力映像を変形させることにより、さまざまな曲面や楕円・三角などの形状のスクリーンに歪みのない自然な画像を表示する。これらにより、曲面の多い車内デザインと一体化する車載ディスプレイを実現する。(2013年2月7日付プレスリリースより)

400V出力3相フルSiC (炭化ケイ素) インバーター
-パワー半導体素子をすべてSiCで構成した強制空冷式の400V出力3相フルSiCインバーターを開発したと発表。検証用インバーターにてパワー密度50kVA/Lでの動作を実証済み。本開発により、自動車や産業用途などのパワーエレクトロニクス機器の小型・軽量化に貢献する。(2012年5月23日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 164,626 167,500 126,964
-産業メカトロニクス 53,376 45,271  34,116

-産業メカトロニクス事業においては、FA機器および自動車用機器における増産等を目的として投資を実施。

設備の新設計画

(単位:百万円)
2014年3月期
(計画)
主な内容・目的
全社 170,000 -
-産業メカトロニクス 55,000 FA機器および自動車用機器の増産等